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漕いだ自転車 夏のアイス INIの新聞広告(2024/07/19)
新聞を買いにコンビニまで自転車を走らせた。
ぐんぐんと上がる気温に、体力も気力も奪われしまって夏は苦手だ。どんどん引きこもりに近づいていく。わたしは全然元気がない。何度でも言います。元気がないのです。
そんな中、朝日新聞にINIの広告一面が掲載されているという情報を聞き入れた。外は暑いし、田舎だからコンビニまではそれなりに距離がある。何よりも汗をかきたくない。でも、なんだかメッセージを受け取りに行かなくてはいけない気持ちになって、わたしは重い腰を上げて近くのファミマまで自転車を走らせた。暑いから、朝日新聞とアイスを買った。
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そこにあったメッセージは、自分たちのCDの宣伝でもなんでもなくて「いつも応援してくれるMINIのみなさん」からはじまるファンであるMINIに向けたメッセージ。
なんというか、わたしは延命されたような、いのちを繋いでもらっているような感覚になった。どうしても生きていることがつらい日もあるし、暑すぎて気持が塞がることもある。もういっかってすべてやめたくなるときがある。けれど、わたしはすきなアーティストが掲載された新聞の一面に突き動かされてコンビニに向かっている。
これは全部AIがやっていることでもないし、機械がやっていることでもない。すべて人がやっていることなんだ。INIも人間で、神様でもなくて、日々睡眠時間を削りながら仕事してくれている生身の人間だし。そう思うと本当にありがたくて、だからわたしはいつも彼らに突き動かされているのだなと思う。彼らのステージが見たくてまだまだ死ねないし、まあ明日も生きるか、と突き動かされている。
もしかしたらこの新聞がなければ明日はなかったかもな、という人がいるかもしれない。わたしももし自転車で行ける距離にコンビニがなかったら、諦めて家にいたかも。コンビニの店員さんが意地悪だったら行ってなかったかも。INIに出会っていなければ、もしかしたらわたしはずっとふてくされて生きていくところだったかも。そんなifの世界と現実を比較しては、優しさにすこしだけ泣きそうになる。大げさかもしれないが、この世の中にある労働すべてがきっと誰かの生に繋がっている。
これは夏嫌いのわたしが、コンビニに新聞を買いに行った数十分、自転車を漕ぎながらたどり着いた生きることに対するひとつの答え。INI、コンビニの店員さん、働いているみなさん。ほんとうにありがとう。
(あと、サクレアイスもありがとう。やっぱりレモン味がすきです。)
すきな曲