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神楽坂『一水寮』物語@『散歩の達人』

神楽坂の路地裏でひっそりと
たたずむ一水寮。

この203号室に入室してから
6年目となった。

このタイミングで、『散歩の達人』の
ウェブ版にこの寮のことが紹介されました。

https://san-tatsu.jp/articles/182580/

戦後建てられたこの建物は、
元々は東京の復興を担う大工さんたちが
地方からやってきて共同生活していた寮。

時代の流れの中で住人たちも代替わりしつつ、建物自体も生まれ変わってきた。

2016年に耐震と水回り、そして
部屋の構造も変化して再び
新たな空間になった時、『ここだー』と
直感が働き、活動拠点として入ること。

『時の流れを止めない改築』という
眼差しを向けながら幾つもの、
時を重ねた建造物の改築を手掛けてきた、
建築家、故鈴木喜一氏。

わたしのムサビ時代の恩師であり、
卒業してからも、鈴木先生の周りに
集まる元学生の仲間たちと、
この一水寮に出入りさせてもらっていた。

私のモラトリアム全盛の時、
ずいぶん話を聞いてもらっては、
ここから果てしない明日に向かって
一歩歩き出したもの。

そんな時間をここで過ごした人は
少なくない。

ご本人とご家族が三代にわたり、
大切に管理してきた一水寮には
物語がいっぱい詰まっているのだ。

現在、この一室で、同じような
世界観を共有できる仲間と共に
活動させてもらえること、
今は亡き故鈴木喜一先生と
そのご家族の皆様には感謝しかない。

そして、この場を訪れて、
心と身体の世界を旅しながら、かつての
私ののように、人生の踊り場で足踏みを
している人たちが、再び、
果てしない明日へ勇気を持って
一歩踏み出してくださることにも
感謝が湧き上がる。

他の部屋に入る皆さんも、それぞれに
物語を綴りながら、この建物の中で
明日を紡ぐ。

柿の木が見守る部屋を訪れる旅人たちと
これからも共に歩きつつ。

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