「間違いを指摘せず、原因究明という吊し上げもせず、『こんなやり方はどうかな?』と提案する。それこそが、相手を育てる有効な方法である」
間違いを放置するといことか?
相手の勇気をくじかないために、相手の間違いを指摘しないことが正しい事なのか?、と疑問を持ちますよね。
明らかに目の前の相手が間違っているにも関わらず、知らん顔はできませんよね?
そんなときは、勇気づけながら助言を与える方法が有効だと言われています。
助言はダメ出しから始まることが多い
助言のつもりで最初に「そのやり方ではダメだよ」と言っていませんか?
その次に「こうやればいいんだよ」と助言することが多くあります。
私自身もそうですが、人間は「ダメ」という言葉をかけられると、結構なダメージを受けます。
ダメ出ししている人はそんなつもりで言っていなくても、受け止める方は自分という人間が否定されていると感じることもあるのです。
「ダメ」という言葉は最強の勇気くじきだと思います。
いきなり助言する
最初に否定から入るのではなく、「こんなやり方はどうだろう?」といきなり助言をすれば、勇気くじきにはなりません。
「他にどんなやり方があるかな?」と、相手に考えてもらうことも有用な手段ですね。
相手のイマジネーションを刺激して、自ら改善策を提案できるように働きかけるのです。
犯人探しや吊し上げをしてはならない
問題が発生した時、「これやったの誰だよ?」と犯人探しに躍起になって、見つけたら多くの人の前で吊しあげて「もうやるなよ」と迫る。
これが問題解決策だと考えて実行する人がいます。
これは問題解決ではありません。
パワハラです。
これでは、別の問題が起きた時に、問題解決よりも吊し上げにされたくないという気持ちが先にきて、問題を隠ぺいする行動を取る可能性が高くなります。
ソリューション・フォーカス
ソリューション(問題解決)にフォーカス(焦点)を絞る技法も選択肢の一つです。
問題指摘や原因分析をせずに、いきなり建設的な問題解決だけを話し合うのです。
問題指摘や原因究明からスタートすれば、勇気くじきになってしまいます。
そこで、問題指摘や原因究明のプロセスを省略して、「さあ。どうしたらミスがかくなるかな?」と問いかけるのです。
集団で問題解決について話し合っている時は、ブレスト等を活用して皆が提案して、新しい方法を考える。
そうすれば吊し上げが勇気づけに変わるのです。