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なんだこいつ

突然だが、みつまめとの出会いを書こうと思う。

みつまめと出会ったのは、10年前?かな?11年前?12年??あーもう知らん。

とある学校にお互い通っていて、その学校のとある研修がとあるニューヨークで行われた。そこで初めてあいつに出会う。僕は大阪校。みつまめは東京校だった。

その研修参加者は30人くらいいたと思う、最初に僕が仲良くなったのは、ひとつ年上の女の子。彼女は大きな蜜柑のような笑顔だったので、ここでは八朔と名前をつける。

移動中のバスのなか、八朔と会話をする。

どこ出身で何歳なのか、何でこの学校に通っているのか、とかそんな話。

八朔は、まったく言葉を発しない女の子と一緒にいた。25か26だろう。八朔と同い年で、東京校の同期らしい。八朔は僕と会話をしながら、その子に何度も話をふる。けれど、その子は、ふんとか、すんとかしか言わないなんだこいつなんなんだこいつは。

まぁみなさまお気づきの通り、そのふんとかすんとかしか言わないなんだこいつな女が、女装した若き日のマコーレー・カルキンなのであるみつまめである。

八朔とみつまめはホテルが相部屋?だったかと思う。あんこさんも一緒に夕飯どう?と八朔に誘われ、八朔の部屋で食事をすることになった。ホテルの近くのスーパーで三人で買い物をする。僕はたしか、ライ麦のパンと、ミネストローネのようなスープを買ったような記憶がある。八朔は、多分多分ラザニアのようなものを食べていたようにおもう。ラザーニャ。

そしてみつまめが何を買ったのかは、今でも記憶に鮮明に記憶に残っている。僕がミネストローネを買っている時、ふと、みつまめの買い物かごを見た。みつまめは、いびつな形のトマトをひとつ買い物かごに入れていた。

思わず、

「え?!そ、それだけ?それ、かご、要ります?笑」と、心の声が出たのだけど、みつまめは少し空気を吐き出してふんとかすんとか返事をしたように思うなんだこいつ。

ホテルに帰ると、岩山をころげ回ったヒヨコみたいな形のトマトを丹念に洗って拭いて、とつぜんみつまめはがぶりと食べたなんだこいつ。僕はそんななんだこいつという面持ちでみつまめを見つめた。みつまめはやっと口を開いた。


「なにか、おかしいですか?」うん。


かなり前のnoteに、このニューヨークでの研修中の出来事を書いたものがある。みつまめは一切出演しないのだけれど、実はみつまめはこのときの光景を目撃している数少ない人間の一人。

↓興味があったら薄目を開けて覗いて見てください。グロ注意!


僕はこのニューヨークの後に、福岡から大阪に引っ越すことになって、そして大阪で、みつまめと、よく手紙の交換をしていた。


最初に届いたみつまめの手紙に驚いた。

みつまめの字は綺麗だった。綺麗っていうよりも、独特の柔らかさがある。力が入っていない。スポンジケーキのように、ふわりとして、風味があって、金平糖のようなコツリとした食感もある。こいつみたいな字が書きたいなと思って、大阪でひとりで字の練習を始めた。実は、僕がお手本にしている文字はみつまめの字なのだ。本人も知らぬとは思うが。


大阪に何度か、みつまめが来たこともあった。そういえば結婚祝いで湯飲みをもらったのだけれど、お返しをまだしていない。なにかお返ししなくちゃ。ヤギの臍の緒でも送ろうかな。100頭分くらい。


みつまめは、なんだこいつ、ということを書く。お空見をしてるみたいなことを書く。なんだこいつって思う。でも、読んでしまう。


そして、みつまめがこっそりやっていたブログの、数年前のあんこぼーろの誕生日に書いた文章を勝手に抜き出して来た。人の畑のごぼうを引っこ抜くみたいに。



かけがえのないともだちがいるのだけど
でも何回かしか会ったことがないのだけど
なんだかとても好きなんだ
おなじ卵から生まれた
とゆう感覚をわたしは勝手にもっている 
その子には 実感できる幸せな
日常を手に入れて欲しいと
思っていたのだけど
なんだか最近手に入れたようで
わたしはとても安心なのです
ちょっと遠くで暮らしてるので
いつかまた 一緒に
ごはんが食べれたらいいな
とくべつな今日は
とびきり幸せでいたらいいな

あいつがnote初日に書いた文章も、僕の文章が引用されていたのだけど、なんの断りもなく引用されていたので、私も同じように勝手に引用させていただいた。多分今頃悶絶しているはずだが。

とりあえず、みつまめにはなにか送らないかんなぁと思っている。

今年は、みつまめと、絵本を作る。
乞うご期待!

もしサポートして頂けた暁には、 幸せな酒を買ってあなたの幸せを願って幸せに酒を飲みます。