【52歳から自分らしく生きるために】格安ヘアカットの価格改定に共感した話
アラフィフ責任世代のあたなへ
今日はどんな一日でしたか?
私は、そろそろ髪が伸びてきたので
近所にある行きつけの格安ヘアカットの店に行ってきました。
そこで、ちょっと感心した出来事がありました。
店内でカットの順番待ちのため
椅子に座って待っていると
目の前のパーティションに掲示されている
A4サイズのお知らせ文書が目に入りました。
何が書いてあるのかと見出しを見ると、
価格改定のお知らせでした。
そこには、次のように書いてありました。
価格は、現行の1,200円から12.5%アップの1,350円になるそうです。
この値上げのお知らせをみて
自分の中でのこの格安ヘアカットの店に対する株が上がりました。
その理由は次の3つです。
会社の社員である理美容師の方々のことを、会社のサービス価格の源泉として大切に考えていること。
社員が会社に貢献できるためには良い就労環境が重要であることを理解していること。
値上げを単なる会社の利益のためではなく、人を育てるための投資に使おうとしていること。
これまで日本の多くの企業が、質の高い商品やサービスをどこよりも安く提供することを至上命題としてビジネスを行ってきました。
100円ショップの出現や、300円で食べられる牛丼・・・。
こんなに安価に生活雑貨を買ったり、外食ができる店があるれる日本。
でも、そんな薄利多売のビジネスモデルを採る企業で働く従業員の給料ってどうなんでしょう・・・。
日本人の賃金水準って、世界の中でどのくらいの順位かご存じでしょうか?
22位の日本の平均賃金は約447万円で、アメリカの5分の3よりも少なく、18位の韓国(約477万円)やOECD加盟国の平均(約559万円)を下回っているそうです。
日本企業が熾烈なコストダウンと安売り競争のチキンレースでつぶし合いをしている内に、いつの間にか、かつては日本よりもはるかに給与水準の低かった国々の方が高い給料を貰っていたという皮肉な状況に陥っているのです。
会社の経営者達は、例え利益が出ても、
「将来のビジネス環境の不確定要素を考えると、安易に給料のベースアップなどできない。それよりも内部留保を厚くすべきだ。」
と、非常に後ろ向きな姿勢を取り続けてきたと思います。(全ての企業がそうだとは言いませんが。)
販売価格を上げると顧客が自社の商品を買ってくれなくなるかもしれない。という不安から、コストダウンと薄利多売が当たり前の経済になってしまいました。
そしてそんな社会で働く労働者の給料水準は、バブル崩壊から30年以上経っても全く上がらない。
そんな中にあって、この格安ヘアカット店の値上げの措置は
長年にわたって停滞している日本経済が再び回り出すために必要なことだと思いました。
多くの企業が、提供する商品やサービスの品質や価値に見合った適正な価格を設定することで企業の経営が回り、そして社員達に給与水準の向上の形で還元されれば、人々の生活が回る。そして日本経済が回り出す。
ヘアカットの料金値上げは私のふところにとってはほんの少しの痛手ではありますが、だからといって決して払えない価格ではありません。
一人当たり、たった150円多くお金を出すことで、より良いサービスを提供してもらえるなら、払う価値は十分あると私は思います。
あなたは、「格安」、「激安」の商品やサービスについてどう思いますか?