大学浪人したことが役に立っていると言われて気付いた事
我が家の高校生の次女は、体育会系の部活に入っていて、週末でも土日のいずれかは練習のため学校に出掛けています。
このため平日は言うまでもないですが、週末もゆっくり話をする時間がなかなかありません。
ところが、この週末は珍しく部活の練習がオフで、久しぶりに次女とゆっくり話をする時間が確保出来ました。
そんな中、次女から言われた言葉で、
「なるほど、そうだったのか!」
と、今まで考えもしなかった事に気付く出来事がありました。
この週末部活が休みなのは、来週が定期テスト期間になっているためでした。
テスト1週間前なので、部活禁止期間に入ったそうです。
次女は普段、夜部活から帰ってくると、自分の部屋で勉強をしています。
そのため、私たち両親は、中でどんな勉強をしているのか見えません。
妻がたまに覗いてみると、スマホで友達とおしゃべりをしていたり、ベッドで寝ていたり...
他にも勉強以外のことをしている事が多かったので
「ちゃんと勉強してるよ!」
と次女は言いますが、
親としては、
「本当かなぁ??」
と疑わしく思う事が多々あります。
そんな次女ですが、なぜか昨夜はダイニングのテーブルに勉強道具を広げていました。
こっちの部屋で勉強するなんて、今日は珍しいなぁ。
と思い、妻に聞いてみると、
「こっちの方が、みんながいて見られているからサボりたい誘惑が起きなくて良いんだって。」
とのこと。
それは良い心掛けだなぁ。
と、内心思い、邪魔になっては悪いので、私は隣のリビングで静かにしていました。
すると、次女は妻に
「あ〜、数学のワークの問題わかんない!」
と嘆きました。
妻:「わからない時は、お父さんに聞きなさい。」
私(心の声):そらきた。数学ってなると、いつもこういう状況になるんだよなぁ。
我が家では、長女の頃もそうでしたが、娘たちが
「数学が分からない!」
となると、決まって私が解説する事になっているのです。
というのも、私が理系の大学を出ているのと、聞けば大抵の質問に答えられるのを知っているからのようです。
そんな訳で、私は次女の側に行って問題を確認し、何処でつまづいているのかを尋ねました。
例題をしっかり理解していれば解けるような問題だったので、もう一度例題を見て、よく分かっていないところを確認、その部分を噛み砕いて解説します。
その後、練習問題を解かせてみると、ちゃんと解けました。
すると次女は、気持ちよく問題を解けた事で楽しくなったらしく、どんどん問題を解いては正解する様になりました。
次女:「お父さんに教えてもらって、問題が解けるようになったら、もっとやりたくなったよ。」
でも、その頃は夜も遅くなったので、私は、
「その調子で、明日また頑張ってみようか。」
と言って、昨夜の勉強を終了させました。
翌朝、部活がない週末は起こさないと昼間近くまで寝ている次女が、自力でいつもよりもかなり早い時間に起きてきました。
朝食後、
「頭のスッキリしている午前中に数学をやる!」
と言った次女は、今日は結構な頻度で解き方がよく分からない問題にぶち当たり、その度に私にヘルプ要請が来ました。
質問されるとどんな問題でも答えられる私に、
次女:「お父さんは、何十年も前に習った高校の科目なのに、よく覚えているね。」
私:「なんでか分からないんだけど、覚えているんだよなぁ。でも、お父さんは大学一浪してるからなぁ。」
と言うと、次女がふとこんな事を言い出しました。
次女:「浪人して現役の人より多く勉強しているから何十年も前にやった勉強のことを覚えていられるんじゃない? お父さんが浪人してくれたお陰で勉強を教えてもらえてありがたいよ。」
その言葉を聞くまで、なぜ自分が30年以上も前に習った高校の数学を覚えているのか考えたこともありませんでした。
でも、なるほど、そう言われれば、そうなのかもしれないなぁ。
今まで、大学浪人をしたことは自分の中でコンプレックスだったのですが、
「浪人をして良かった。」
という受け取り方をしてくれた事で、「ああ、一浪した事にも意味があったんだな。」と、ポジティブに受け止める事が出来ました。
次女の言葉に、自分の苦労を認めてもらえた。と、心が温かくなり、子供との対話の時間の大切さを感じたひとときでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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