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アニソンとネオアコ

いまのところ、洋楽を中心とした音楽の記事の多い我がnote。ですが、おいおいオタク的なネタ、特にアニソンの考察的なネタを増やしていきたいと考えているのです。
というのも、そうしたことをしている方も少なからずいるのですが、自分なりの思索、視点で展開してみたいと思っているのです。
しかしながら、まだまだ文章力も知識も、そしてうまくまとめあげる力も、不足していると実感していまして、しばし修業期間的な感じで日々思ったこと文章をつづり続け、結果として洋楽の話が多くなっているのです。

やがては、アニソンを作品ごと、楽曲ごと、クリエイターごとなどに概括していきたいとは思うのですが、なかなかそこまでするには時間も知識も追いついておりません。なので、今回は大雑把に好きなところを紹介していけたらと…思います。
そのうえでの今回のテーマは、「ネオアコ」、すなわち「ネオアコースティック」と呼ばれるジャンルについて書いていきます。

まず、ウィキペディアのネオアコについての文章です。

音楽的には、ニール・ヤング、ボブ・ディラン、バーズをはじめとする1960年代 - 70年代のアメリカやイギリスのフォークと同様にアコースティック楽器を中心としていながら、それらよりも「青臭く」て言わば大人の視点が欠落した透明感のあるサウンドを特徴とする。一説には「ドライで軽快、そしてタメをつくらない演奏」であり、「成熟拒否」というべき観念にも繋がっている。また1980年代は、ロックが肥大化する以前の様式性としてボサノヴァやスウィング、ロカビリーやモータウン、作曲家ではフィル・スペクターやバート・バカラックなどを懐古する志向が、アンダーグランドな次元でポップを復権させた時期ともいえる。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

その出自から、サウンドとしての危うい魅力についてや、バーバンクやウォール・オブ・サウンドに連なっていくドリーミーな感性等にもふれていて、実に見事にまとめられた名文ですね。
わかりやすい例で日本のバンドを上げると、やっぱりスピッツや、Flipper's Guitarが著名なところといえましょう。アニソンに提供している日本のバンドだと、marble、CooRie、メロキュア、ROUND TABLE、ハナエ、Galileo Galileiあたりの名が挙がってくるでしょうか。

で、今回なんですが、考察も味噌もなく、単に声優さんが歌っているキャラソン的なものから、お気に入りを並べていきます。
…既出ばっかじゃんとか言われそうですが、まぁ、上記のように今は修業中なんでご容赦をw

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恋泥棒ごっこ / 伊月ゆい、綱掛裕美、堀江由衣、小清水亜美、水橋かおり、門脇舞、長谷川静香、落合祐里香、吉住梢、桑谷夏子、たかはし智秋、三五美奈子[PS2版 フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン OP]
まずは、やはり、アキシブという言葉を引っ張った橋本由香利のあまりにもパーフリな傑作をあげねばなりません。この曲は、ゲーム主題歌とはいえ、2005年の発表から、翌年のサービスを開始するニコニコ動画などで再発見される…ということを繰り返し、“アキシブ系“という言葉を定着させていった側面があります。そういった意味で、きっかけ的にも最重要曲だと思っています。


ラブミィエイミーって呼ばないで / 森谷密[魔法少女プリティサミー 伊達映美キャラクターソング]
そして、同じように初めて聴いたときのけぞったのが、名作OVA 天地無用!シリーズのスピンオフ、魔法少女プリティサミーのCD「まるごと たっぷり☆ソング・コレクション!」('98)に入ってたキャラソンのこの曲。アノラック系のヘロヘロ感やヘタクソな歌も見事に再現されていて感動します。THE PASTELS、Heavenlyあたりの流れにある曲かな。作曲は大御所、周防義和


Lovely sister Love / 米澤円[けいおん!平沢憂キャラクターソング]
これも、初聴時にたまげた曲。ネオ・アコの王道と、バート・バカラック的感性を融合しつつ、さらに完成度を高めたすさまじい作品です。このネオアコが全盛だった80年代より、現代的にアップデートされてる感じは、Belle and Sebastianや、日本のBRIDGEに通じる感覚と言いいましょうか…。作曲、田村信二。2009年作品。


DRAMATIC☆GIRLY / 神田朱未、大原さやか、葉月絵理乃、関山美沙紀、辻あゆみ[となグラ!OP]
元ムスタングA.K.Aという2トーン系スカバンドのG. だった菊谷知樹による、見落としがちな名曲です。ネオアコと2トーンはそれまであった音楽が、パンク・シーンを通過することで見直されたジャンルであり、時代性も含めある種親戚筋であるともいえます。スカ要素はないですが、氏も若かりしに頃に同時代的に薫陶をうけたのでしょう。キラキラした“青春賛歌“直球な感じもいいですね!2006年作品。


ピンクのハートボール  / 丈槍由紀 (水瀬いのり) & 直樹美紀 (高橋李依)[がっこうぐらし キャラクターソング]
一連のClariSソングで記憶していた渡辺翔。このようなネオアコ的感性と小西康陽的要素のおいしいとこどりみたいな作品も、ものにしていたとは驚愕です。がっこうぐらしは、他の楽曲もバラエティに富んだ良作ぞろいで、キャラソン探究的にもお勧めです、2015年作品。


Hazy / スフィア[花咲くいろは ED]
最後は、'11年当時傑作を連発していたアニメスタジオP.A.WORKS作品「花咲くいろは」のEDです。それを其頃全盛期だった声優グループ、スフィアが担当したということで悪いわけがないのです。作曲は黒須克彦、以後氏の作品を追うようになっていくので、アニソン探究者として個人的に不可欠な作品なのでした。

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…ということで、趣味丸出しでまとめてみました。
まぁ、このジャンルは説明文等で、“甘酸っぱい青春のカラフル・ポップ”…みたいな表記がされますが(←結構恥ずかしい表現w)、まさに私自身の青春(っていうか大学時代)を投影する音楽ですから、簡単には語りに尽くせません。
また、このようにアニソンに反映されているものを、ディグ的に見つけ出すのは楽しい作業でもあるのです。
先にあげたように同様の探求をしている先人の方も多くいらっしゃいます。サイト「ザ・スーパー・ポップ宣言 アニソンポップの世界」には大いに刺激を受けました。いずれは、これくらいまで極めていきたいものです。

調べていきますと、このジャンルを出自とするアニソンに関わりのある職業作家の方もいくばくかいます。
上記ROUND TABLEの北川勝利、元Roboshop Maniaの利根川貴之、Swinging Popsicleの平田博信…といったところに代表されますが、この辺りも今後掘り下げていきたいですね。(※敬称略です)



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