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各音楽の出会いと深化 ~Mods編

この連載(?)も5回目となりました。過去にはヘヴィメタル編プログレッシヴロック編グラムロック編ときて、ブリットポップ編と節操なくやってきましたが、今回はモッズについてです。

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そもそも、モッズを音楽ジャンルとして定義してしまうのはあまりにも狭義な見方と言えましょう。これはあくまで英国における若者の文化のムーヴメントであり、たん的にいえば“流行”だったのかもしれませんが、現代文化に多くの影響を与え続けていることに異論はありません。

モッズは、イギリスの若い労働者の間で1950年代後半から1960年代中頃にかけて流行した音楽やファッション、それらをベースとしたライフスタイル、およびその支持者を指す。ロンドン近辺で発祥した。モッズファッションとしてよく連想されるものとして、髪を下ろしたMod Cut、細身の三つボタンのスーツ、ミリタリーパーカー、多数のミラーとヘッドライトで装飾されたスクーターなどがある。1951年にアメリカ軍に採用されたミリタリーパーカー(M-51)は、モッズの人々に愛用され、「モッズコート」(「モッズパーカ」とも呼ぶ)として知られている。

さすがwiki、細かく説明されております。
そういった、彼らが好んだ音楽を、今回のコラムにおいては大雑把にジャンル的にとらえさせていただきました。
しかしながら、難しいのは、60年代当時の当事者が好きだった音楽と、それを通過して形成されていった音楽とは微妙に違うということです。
あたりまえですが、当時の若者にとってイケてた音楽…R&Bやソウル、スカ、そしてビバップなどのジャズも結果的に好きになっていくのですが、そこから派生したTHE WHOSMALL FACESあたりの“音”を今回は指しています。

そこで、気になるツイートが!

ふむふむ…、では、なぜ今現在の我が国では、それなりにジャンルとして語られる状況になったのでしょうか?
リプライには、“映画版「四重人格」と並行したネオモッズブーム以降ですよね、人気がでたのは。”と返答があります。

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ここで、自分にあてはめて鑑みてみます。
私が、まさにこのあたりハマったのはポール・ウェラー師匠との邂逅、ということになります。
93年のソロ第二弾『Wild Wood』が大好きで、このアルバムに伴う来日公演には数回行っていますし、以降『Stanley Road』も『Heavy Soul』も…とりあえず東京にいたころは、来るたび足を運んでおりました。
そのきっかけはと言いますと、FMラジオ等でヘヴィロテしておりました「Sunflower」聴いたのが大きいでしょうか。以前いったように、同時並行的にブリット・ポップにも傾きつつありましたから、シーンの大物、総元締め的に捉えていたという部分もありました。

ここをきっかけとして、もともと聴いてたはずのTHE JAMの見方が変わりました(それまでは、パンクバンドの一角として、うるさい曲ばかり好きだったのですが、「That's Entertainment」や「The Bitterest Pill」とかもちゃんと聴くようにになりました)。

むろん、以前も言ったかもですが、中学時代から触れていたTHE STYLE COUNCILも、単なるポップスの一群だったのが、がぜん輝きだすから不思議なものです。

こうして、メタルやプログレ同様、ルーツ探訪をしだすから、映画『さらば青春の光(上記、映画版「四重人格」のこと)』も目にしますし、その辺の60’sバンドも、どんどん聴き漁っていくのです。

当時、私は東京の杉並区に住んでいたのですが、ここの図書館の収蔵CDが、そのあたりに強くて重宝しました。THE WHOSMALL FACESはもとより、THE SPENCER DAVIS GROUP、KINKS、THE ACTIONといった定番もそうなのですが、そのルーツ筋、パブロックあたりまで揃ってたのは、実にありがたかったです。
さすがに貧乏人でしたし、すぐCDを買っちゃう人間でしたので、スーツを仕立てるまではいきませんでしたが、いろんな意味で人生の指針にそれなりの影響を受けた一連の“文化”だったのは確かなのです。

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