PE面接対策22:ファンド別サーチ(Bain Capital編)
はじめに
本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
今回はBain Capについて書いていきます。過去のAP、ポラリス、カーライル、CVC、丸の内キャピタル、JIP、NIC、D Capital、ロングリーチ、CITIC、CLSA、Lキャタルトン、PAG、IAP、JGIA、J-STAR、インテグラル、NSSK、ユニゾン、MBKの記事も併せてご覧ください。
外資Large Capファンド全体の特徴・論点
ここでの外資Large Capの対象はざっくりファンドサイズ2,000億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々本国(米国、欧州又はアジア)で複数回ファンドを組成しており、日本国外でのトラックレコードが豊富
・ファンドの投資対象はグローバルか、アジアリージョンか、ジャパンファンドか
・ICの意思決定に際しどこまで日本チームが形式的/実質的な権限をもっているのか
・ファンドとしてオークションにどんどん出ていくのか、相対案件を目指していくのか
・インダストリーフォーカスがあるか
・大きくなればなるほど、ファンドサイズ自体で一定の差別化要素ができる&競争を減らせる。超大型案件となると実際にできるファンドは片手に限られる
・PEの中でも最もcompetitiveな報酬水準
自身とのフィットを確認すべきチェック項目
チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)、日本のみで意思決定できるのか、グローバル、アジアでICを開くのか
ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
ー得意なアングル
2.報酬水準
ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド
記事の対象として想定する外資Large Capファンド
・カーライル
・ベイン
・KKR
・MBK
・CVC
・EQT/ベアリング
・ブラックストーン
それでは本記事ではBain Capについて書いていきます。
Bain Cap:概略
米国ボストンに本社を置く運用資産 10 兆円超の巨大ファンド。戦略コンサル「ベイン・アンド・カンパニー」創業者が 1984 年設立。ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事・前米国大統領共和党候補はこのときの創業者の一人。米国では買収ファンドに加えてヘッジファンドやその他債券投資等もある。カーライル、ブラックストーン、KKR などと並んで買収ファンドでは最大手の一角を占める。コンサルティングファームのベイン出身者が設立したこともあり、投資後のバリューアップを重視した志向が強い(ハンズオン志向が強い)。グローバルでは、300 社以上に投資実績がある。
ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパン・LLC(通称:Bain Cap)は、日本のPE業界でリーディングカンパニーの地位を着実に固めつつある外資系ファンド。2006年に米ベインキャピタルが日本事務所を開設してから10数年の間に、キオクシア(旧社名:東芝メモリ)、ドミノ・ピザ・ジャパン、すかいらーく、など、いくつもの投資案件を成功させてきた。最近では、イグニス(マッチングアプリ)、hey(Eコマースプラットフォーム)などグロース案件への投資にも積極的。現在では40人以上のプロフェッショナルを抱える日本で最大規模のPEファンドとなっている。
さらに、日本・アジア市場を対象にした大規模ファンドを運用していることでも、ベインキャピタルは注目を集めている。アジア対象ファンドとして約5,000億円。近年、ベインキャピタルの歴史で初という特定国向けファンドの日本ファンドが約1,100億円のMid Capファンドを運用開始。
Bain Cap:これまでの設立ファンド
アジアファンド
1号ファンド 10億ドル(2007年3月)
2号ファンド 20億ドル(2011年2月)
3号ファンド 30億ドル(2015年9月)
4号ファンド 46.5億ドル(2018年12月)
※HPより筆者作成
日本ファンド
1号ファンド 約1,100億円
投資実績(日本)
ここからはBain Capの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+余談・噂から考察していきます。
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