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PE業界でキャリアを構築しながらグローバルに働けるのか

今回は新しいパターンのnote記事です。お題は「PE業界でキャリアを構築しながらグローバルに働けるのか」として、私のこれまでの思考や試行錯誤を共有したいと思います。本音を言えば、こちら記事をたたき台にして、読者・有識者の皆様と議論できればより良いな、と考えています。

なお、この中のいくつかは一度は可能性を模索した道も含まれています。キャリアの安定性、家族の理解などが得られずに取らなかった選択肢も含まれています。無論、ポジションの話はタイムリーにオープンしたり、クローズしたりするので、頭の片隅においていただければと思います。

本テーマを考える上で、改めてPE(プライベートエクイティ)業界の下記3つの特徴を振り返りましょう。

  1. PEは原則ローカルマーケット主義
    これはやはり、売主、投資先経営陣との信頼関係を結んだ上でないとビジネスが成立しないビジネスモデルだから。ただし、海外をみるとラージキャップは例外で投資銀行との関係構築を行うことで、海外からディールを行う場合もある。実際に香港、シンガポールを拠点にAPAC向け投資をしているファームが観測される。ただし、すでにKKR、Bain Cap、カーライル等が日本拠点でプレゼンスを発揮している日本マーケットに対して、海外から投資を行うのは難しい

  2. 外資の方が報酬水準が高い
    グローバルファンドと比較し、日系ファンドは残念ながら報酬水準が低いのが実態

  3. PEファンドは基本的にはキャリーが存在する。ただし、PE投資をしていても自己資金でのプリンシパル投資形態の場合、キャリーが発生しない点、留意が必要。これは投資メンバーの報酬体系に反映れされる

さて、ここからはグローバルに働けるか、については3つの軸で整理できればと考えています。すなわち、①対象とするマーケットが日本国内か、海外か②拠点が日本か海外か、③資本が日系か外資かの3軸です。今日の議論では①と②の組み合わせで4パターンでみていった上で、補足として簡単に③の要素も勘案できればと思います。

それではここからは4つのパターンで整理した上で、具体的にどのような企業やセグメントのファームが該当するか触れていければと思います。また、そのポジションで期待される待遇(給与、キャリー、その他インセンティブ)についても触れていきます。

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