PE面接対策23:ファンド別サーチ(アスパラント編)
はじめに
本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
今回はアスパラントについて書いていきます。過去のAP、ポラリス、カーライル、CVC、丸の内キャピタル、JIP、NIC、D Capital、ロングリーチ、CITIC、CLSA、Lキャタルトン、PAG、IAP、JGIA、J-STAR、インテグラル、NSSK、ユニゾン、MBK、Bain Capの記事も併せてご覧ください。
日系Mid-Large Capファンド全体の特徴(再掲)
ここでの日系Mid-Large Capの対象はざっくりファンドサイズ7・800億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々は小さなファンドから初めて複数回ファンドを組成している。従い過去のターゲットサイズで今のターゲットサイズは変わっていることも多い。→「やりたい案件は?」という質問に答える際はターゲットサイズの変遷を踏まえて回答すると"わかっている"感を出せてよいです
・10年以上の歴史がある。従い組織体制としてもシニア(パートナー・MD)が詰まっているところが多い
→自身の昇進余地はざっくり認識しておくと入社後GAPがなくてよい
・そろそろ創業時の経営チームが高齢化・承継が課題
・少なくとも業界内では知名度があるので、持ち込み案件が一定あり、入札案件に呼ばれやすい傾向
・安定したマネフィー収入による日系ファンドとしては一定の報酬水準がある
自身とのフィットを確認すべきチェック項目(再掲)
チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)
ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
ー得意なアングル
2.報酬水準
ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド
記事の対象として想定する日系Mid-Large Capファンド
・AP(アドバンテッジパートナーズ)
・ユニゾン
・JIP
・ポラリス
・丸の内キャピタル
・インテグラル
・NIC
それでは本記事ではアスパラントについて書いていきます。
アスパラント:概略
企業再生支援機構にて代表取締役専務を歴任した中村彰利氏が2012年10月に立ち上げた、バイアウト・ファンド。1号ファンドは83億円、2号ファンドは272億円+サイドカーファンド、3号ファンドは約500億円と順調にファンドサイズを拡大させている日系ファンド。
中村氏がETIC勤務時代、日本航空の再生の際に稲盛和夫氏(当時、無報酬で日本航空会長に就任)から計数管理と独自の経営哲学を主体とした投資経営手法を学び、これが当社設立と投資手法の基礎となっている。従い、稲盛教の色が強いファンド
アスパラント:これまでの設立ファンド
2013年 1号ファンドレイズ 83億円
2016年 2号ファンドレイズ 272億円+54.6億円
2019年 3号ファンドレイズ 500億円
投資実績(日本)
ここからはアスパラントの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+余談・噂から考察していきます。
なお、これまで同様、当初は500円と価格設定を致します。
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