PE面接対策10:ファンド別サーチ(ロングリーチ編)
はじめに
本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
今回はMid Capファンドのロングリーチについて書いていきます。過去のAP、ポラリス、カーライル、CVC、丸の内キャピタル、JIP、NIC、D Capitalの記事も併せてご覧ください。
Mid-Large Capファンド全体の特徴
ここでのMid-Large Capの対象はざっくりファンドサイズ7・800億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々は小さなファンドから初めて複数回ファンドを組成している。従い過去のターゲットサイズで今のターゲットサイズは変わっていることも多い。→「やりたい案件は?」という質問に答える際はターゲットサイズの変遷を踏まえて回答すると"わかっている"感を出せてよいです
・10年以上の歴史がある。従い組織体制としてもシニア(パートナー・MD)が詰まっているところが多い
→自身の昇進余地はざっくり認識しておくと入社後GAPがなくてよい
・そろそろ創業時の経営チームが高齢化・承継が課題
・少なくとも業界内では知名度があるので、持ち込み案件が一定あり、入札案件に呼ばれやすい傾向
・安定したマネフィー収入による日系ファンドとしては一定の報酬水準がある
自身とのフィットを確認すべきチェック項目(再掲)
チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)
ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
ー得意なアングル
2.報酬水準
ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド
記事の対象として想定するMid-Large Capファンド
・AP(アドバンテッジパートナーズ)
・ユニゾン
・JIP
・ポラリス
・丸の内キャピタル
・インテグラル
・NIC
それでは本記事ではロングリーチについて書いていきます。
ロングリーチは日系ファンドではないものの、グローバルファンドともまた別のポジショニングをしております。また上記日系Mid Capファンドと並んで検討することが多いため、記事化しました
ロングリーチ:概略
ロングリーチグループは、企業の事業成長とグローバル競争力の強化に資する事業支援と投資を行うことを目的に元UBS東京代表のMark Chiba氏とモルガンスタンレー投資銀行部門MDの吉沢氏によって2003年に設立された独立系PEファンド。日本、及び関連する中華圏の製造業・テクノロジー、コンシューマ、ビジネスサービス、金融サービスの各分野を投資対象としている。
他のMid Capファンドとの違いは「中華圏・アジアアングル」があること。現在は3号ファンドを運用中
日本向け投資だけでなく、中華圏への投資も可能。東京だけでなく、香港にチームを持っていることも特徴
加えてグローバルアドバイザリーボードと称して主に米国在住のアドバイザーも抱えている。
ロングリーチ:これまでの設立ファンド
1号ファンド(2006年4月)7.5億ドル
2号ファンド(2011年3月)7.5億ドル
3号ファンド(2019年3月)6.5億ドル
ここからはロングリーチの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+余談・噂から考察していきます。
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