PE面接対策18:ファンド別サーチ(インテグラル編)
はじめに
本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
今回はSmall-Mid Capファンドのインテグラルについて書いていきます。過去のAP、ポラリス、カーライル、CVC、丸の内キャピタル、JIP、NIC、D Capital、ロングリーチ、CITIC、CLSA、Lキャタルトン、PAG、IAP、JGIA、J-STARの記事も併せてご覧ください。
日系Mid-Large Capファンド全体の特徴(再掲)
ここでの日系Mid-Large Capの対象はざっくりファンドサイズ7・800億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々は小さなファンドから初めて複数回ファンドを組成している。従い過去のターゲットサイズで今のターゲットサイズは変わっていることも多い。→「やりたい案件は?」という質問に答える際はターゲットサイズの変遷を踏まえて回答すると"わかっている"感を出せてよいです
・10年以上の歴史がある。従い組織体制としてもシニア(パートナー・MD)が詰まっているところが多い
→自身の昇進余地はざっくり認識しておくと入社後GAPがなくてよい
・そろそろ創業時の経営チームが高齢化・承継が課題
・少なくとも業界内では知名度があるので、持ち込み案件が一定あり、入札案件に呼ばれやすい傾向
・安定したマネフィー収入による日系ファンドとしては一定の報酬水準がある
自身とのフィットを確認すべきチェック項目(再掲)
チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)
ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
ー得意なアングル
2.報酬水準
ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド
記事の対象として想定する日系Mid-Large Capファンド
・AP(アドバンテッジパートナーズ)
・ユニゾン
・JIP
・ポラリス
・丸の内キャピタル
・インテグラル
・NIC
それでは本記事ではインテグラルについて書いていきます。
インテグラル:概略
2007年設立のインテグラルは、「ハイブリッド投資」「i-Engine機能」を標榜し、単なる金融投資家ではなく、『プリンシパル投資』『心の通った投資期間の縛りのない投資』を前面に出すことで他ファンドとの差別化を行い投資を行ってきた
通常のPEファンドとは別に、10年というファンドの償還期限の影響を受けずに投資できる別のお財布(プリンシパル投資)も持っている
創業者の佐山氏がNewsPicksやTwitterで積極的にメディアに出ているので認識ある人も多いだろう(突然表舞台から去った話は噂パートに記載)
特に航空会社の『スカイマーク』は象徴的な案件で元代表の佐山氏自ら投資先のトップとなり企業価値向上へ取り組んでいた。上記事件の後、山本氏が引き継いで対応をしている
また投資後は担当者が投資先に常駐することでも有名
少し暑苦しいハートを持ち『浪花節型の投資ファンド』と自称する個性のあるPEファンドといってもよいだろう
インテグラル:これまでの設立ファンド(日本バイアウト)
1号ファンド(2010年4月設立)112億円
2号ファンド(2014年11月設立)442億円
3号ファンド(2017年4月設立)730億円
4号ファンド(2020年12月設立)1,238億円
投資実績
ここからはインテグラルの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+余談・噂から考察していきます。
なお、実験的に前回同様、当初は500円と価格設定を致します。
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