PE面接対策8:ファンド別サーチ(NIC:日本企業成長投資編)
はじめに
本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
今回は日系Mid-Largeで彗星のごとく現れた新設ファンド日本企業成長投資(通称:NIC)について書いていきます。過去のAP、ポラリス、カーライル、CVC、丸の内キャピタル、JIPの記事も併せてご覧ください。
日系Mid-Large Capファンド全体の特徴(再掲)
ここでの日系Mid-Large Capの対象はざっくりファンドサイズ7・800億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々は小さなファンドから初めて複数回ファンドを組成している。従い過去のターゲットサイズで今のターゲットサイズは変わっていることも多い。→「やりたい案件は?」という質問に答える際はターゲットサイズの変遷を踏まえて回答すると"わかっている"感を出せてよいです
・10年以上の歴史がある。従い組織体制としてもシニア(パートナー・MD)が詰まっているところが多い
→自身の昇進余地はざっくり認識しておくと入社後GAPがなくてよい
・そろそろ創業時の経営チームが高齢化・承継が課題
・少なくとも業界内では知名度があるので、持ち込み案件が一定あり、入札案件に呼ばれやすい傾向
・安定したマネフィー収入による日系ファンドとしては一定の報酬水準がある
自身とのフィットを確認すべきチェック項目(再掲)
チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)
ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
ー得意なアングル
2.報酬水準
ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド
記事の対象として想定する日系Mid-Large Capファンド
・AP(アドバンテッジパートナーズ)
・ユニゾン
・JIP
・ポラリス
・丸の内キャピタル
・インテグラル
・NIC
それでは本記事ではNICについて書いていきます。
NIC:概略
日本企業成長投資(通称:NIC)は2017年にBain Cap出身の秋里氏、山口氏とCRE創業者の山下氏が共同創業者として設立。オーナー系企業に代表される日本の優れた企業・事業の将来にわたる永続と一層の飛躍を目的として、新たな経営・所有体制への移行と、企業の持続的成長に必要な戦略、戦略実行ノウハウと経営資源サポートを含む包括的な解決策を提供すべく設立。アンカー投資家はJPとされる。
投資案件の多くはBtoCでB2Bの製造業は手掛けていない模様。ファンドサイズは公表されていないものの、投資案件から推察するに500-1,000億円規模のMid-Large Capファンドではないかと推察
成長余地の大きい企業へ投資をしている点は近しい規模のファンドと比較するとAPに近そうな印象。またBain Capの流れを汲んでおり、BDDは独自の拘りがあるのではないか、と推察
新設ファンドとしてD capitalと共に業界の注目を集めている1社
NIC:これまでの設立ファンド(日本バイアウト)
1号ファンド(2017 年設立と推定)500-1,000億円と推定
ここからはNICの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+6.余談と噂から考察していきます。
なお、実験的に前回同様、当初は500円と価格設定を致します。
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