心技体の考え方
「心技体」とは、心、技術、体の調和を意味しますが、最も重要なのは「心」です。どれだけ技術を磨き、体を鍛えても、心が伴わなければ、力を発揮することはできません。心は技術や体を支える基盤であり、両者を結びつける役割を果たしています。
技術と体は足し算のように積み上げられますが、心はそれに掛け算をします。たとえば、技術が50、体が50であっても、心が0であれば、最終的な結果は0になってしまいます。逆に、技術と体がそれぞれ25であったとしても、心が50あれば、その掛け算で成果は2500にまで引き上げられます。
この例は極端ですが、心が技術や体力に与える影響の大きさを表しています。技術や体力を高めることはもちろん大事ですが、それを活かすための「心」がなければ意味がありません。心が強ければ、困難にも立ち向かうことができ、逆境でも前に進む力が湧いてきます。
強い心というのは、ただ精神的にタフであることだけを意味しません。目的意識を持ち、感謝や謙虚さを忘れず、他者との協調を大切にすることも含まれます。そうした心があってこそ、技術や体が本当の力を発揮できるのです。だからこそ、心を磨くことが、技術や体を高める以上に重要なのです。