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Canon「EOS R」で陸上競技を撮ってみた話(最終回)EOS Rは陸上競技の撮影に向いてるか?

みなさんこんばんは、まつです。

書き始めた当初は全3回で終わらせる想定だったこのシリーズは、その倍の6回目となる今回でようやく最終回を迎えそうです。

最終回では、ここまで時系列に沿ってお伝えしてきたEOS Rの特徴の復習と、「結局のところEOS Rは陸上競技の撮影に向いているか」という部分についてお届けします。

(しかしまあ、最終回の見出し画像がクソコラなのはいかがなものだろうか……。)

前回まではこちら
第1回→フルサイズに惹かれた日のこと
第2回→なぜEOS Rを選んだのか
第3回→大惨敗のデビュー戦
第4回→暗さも遠さも怖くなくなった
第5回→軽いかどうかじゃない。持ちやすいかどうかだ。

まずは、EOS Rのいいところから振り返ります。

フルサイズ機ならでは画質とボケ感が楽しめる

1番の魅力はやはりこれではないでしょうか。

私が普段使っているレンズ「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は、望遠側の絞りが開放でF5.6とボケ感に関しては一般的なレンズです。

そのレンズでも圧倒的に背景がぼけて被写体が際立ちます。このレンズをAPS-C機種につけても同じようにはならないはず。

SS:1/800 F:5.6 ISO:100
特に駅伝などのロードレースでは、周囲の看板などをぼかすことができて、効果を実感できます。

SS:1/800 F:5.6 ISO:400
この写真とか特に、背景のロー○ンのロゴがぼけずにもっと目立っていたら、一気に印象が変わってしまうと思うのです。

ナイター撮影もお手のもの

2つ目は暗さに強いこと。

風景などの撮影では、暗い場所ではシャッタースピードを落とすことで明るさを確保することが一般的です。しかし、陸上競技の撮影でシャッタースピードを落としてしまうと、選手がブレてしまいます。

(私の経験上は、1/200以下だと厳しいと思っています。)

フルサイズ機のEOS Rは暗さに強く、暗い競技場でも選手がぶれない1/400程度のシャッタースピードを確保して撮影が可能です。

SS:1/400 F:5.0 ISO:12800
今まで苦戦していた日体大のナイターでも、納得のいく写真が撮れます。

SS:1/250 F:5.0 ISO:12800
ナイター×雨という、かなりの悪条件。ISO12800まで上げても、そこまでノイズが目立たないことも、EOS Rの魅力のひとつです。

重いレンズをつけても苦にならない持ちやすさ

こちらは前回の投稿で紹介したとおりです。

ここで補足をしておくと、女性としては比較的手が大きいほうの私がしっかり持てたので女性は問題ないとは思いますが、もしかしたら手の大きな男性だと少し厳しいかもしれません。

気になる方は家電量販店などで一度持ってみることをおすすめします。

魅力を活かすには高価なレンズが必要になる

次はEOS Rの気になるポイントです。

専らの悩みは、フルサイズ機種で使用できて、且つ陸上競技の撮影に向いてそうなレンズは軒並み高価なことです。

暗かったり遠かったり、普段のレンズでは厳しいシーンは割とあります。そういった場面に向けて新しいレンズの購入も検討しているのですが、日本インカレで借りたレンズの実勢価格が22万円などと、どれもとにかく高いんです。

APS-C機種であれば専用設計の比較的安価なレンズだったり、フルサイズ用とは違う焦点距離のラインナップがあったりして、割と気軽にレンズを選ぶことができます。

ここはもう少し調べればよかったと反省している点です。お金欲しい。

結局EOS Rは陸上競技の撮影に向いているのか

さて、そろそろまとめに入ろうと思います。

ざっくり言うと

「ぶっちゃけEOS 6D MarkⅡのほうがよくない?」

結構衝撃のオチを書いた自信があります。ここまで散々書いてきて、結論それかよ! って。

EOS Rは、最初こそは慣れない部分も多々ありましたが、慣れた今では割と思い通りの写真が撮れて満足しています。

しかしですね。

カメラ詳しい人には分かると思うのですが、ここまで挙げてきたEOS Rで陸上競技を撮影するメリットのほとんどは(6D MarkⅡを持ったことはないので、持ちやすさについては分からない)、

「EOS 6D MarkⅡ」にもそのまま当てはまります。

そのうえで、

EOS 6D MarkⅡのほうが5万円くらい安いです。

ほんとにオチこれでいいのかと悩みましたが、書いているうちに段々と
「あれ、大体6D MarkⅡも一緒じゃね? むしろミラーレス故にバッテリーの消費が早かったり電子ファインダーに慣れる必要があるEOS Rよりも良くない?」状態でした。

というわけで、Canonのフルサイズ機種で陸上競技を撮影したい方は、ぜひ「EOS 6D Mark2Ⅱ」をご検討ください!

以上で全6回かけて長々と更新してきたEOS Rについての投稿は……

流石に終われないっすわ(笑)

ここからは、EOS Rならではの部分で陸上撮影に活かせそうな機能を紹介します。

もう少しだけお付き合い願います!

さらなる性能アップが待たれる「瞳AF」

EOS RにあってEOS 6D MarkⅡにはないもの。

その中で最も大きなものは恐らく「瞳AF」機能です。

瞳AF。カメラ内では顔のアイコン+「追尾優先AF」と表示されています。

「瞳AF」とはカメラが人物の瞳を検出して、自動でそこにピントを合わせて追尾する機能です。
通常の一眼レフでは構造上この機能をつけることは難しいらしく、ミラーレスの専売特許ともいえる機能。多くのミラーレス機にこの機能がついています。

これを使いこなせば、構図の自由度が一気に広がり、バリエーションに富んだ撮影ができるようになります。

ただ残念なことに、現在のEOS Rの瞳AFを試したところ瞳を検知する速度が遅く、陸上競技の撮影で活かすのは正直難しいです。

しかし、CanonのHPで公開されている「ファームウエア」を更新することで、EOS Rは購入してからも機能を更新することができるのです。

そして、今年の東京五輪に合わせてCanonはプロ向けの新型EOS Rを開発しているという説が濃厚です。そのタイミングできっと、新型用に開発した最新の「瞳AF」を追加した、EOS R向けのファームウエアも更新されるはず(と願っています)。

トップカメラメーカーとして君臨してきたCanonが、初めてのフルサイズミラーレスとして満を持して世に送り出したEOS Rが今のまま終わるとは思えないのです。

EOS Rの本気の反撃は、そう遠くないうちにきっと始まります。

その可能性にかけたい方は、EOS Rを選んでみるといいと思います。

これにて本当に以上です。

全6回お付き合いくださったみなさん、本当にありがとうございました!!

最後のほうちょっと辛かったので毎日更新は恐らくもうしませんが(笑)、書いているうちに書きたいトピックがどんどん沸いてきたので週2~3くらい更新したいと思っています。

また、「スキ」も勿論うれしいですが、「ここが分かりづらかった」「ここをもっと詳しく知りたい」「ここの記述間違ってない?」など感想・ご指摘等いただけたら、なお喜びます!

ここまで読んでいただきありがとうございました!!!!