LEONE #34 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第6話 2/4
ビル・クライドは深刻な顔で道に立ち止まった。
耳を裂くようなサイレンの音。
その瞬間と同時に、遠く、メインストリートの真ん中の電光板がパッと音を立てた。
それだけではなかった。町のいたるところの無人案内デスクも、パッという音と共に画面を映した。
おそらく、彼の今までの経験からすると、裏道の多くのバー、風俗店、ホテル……いや、都市のすべてのスクリーンというスクリーンは、全部同じ画面を映しているだろう。
その内容は…
<Ladies And Gentlemen!>
画面の中で、カウボーイ姿の男が帽子を挙げてあいさつした。
<ペイVのすべてのカウボーイの皆さんー!>
画面の中で、金髪美女が拳銃を振り回し、Vサインを飛ばした。
<あなたたちを億万長者にしてくれる今日の大物は? 真のカウボーイのための黄金の疾走! “ゴールデンロデオ”の時間です!>
著者プロフィール チャン(CHYANG)。1990年、韓国、ソウル生まれ。大学在学中にこの作品を執筆。韓国ネット小説界で話題になる。
「公演、展示、フォーラムなど…忙しい人生を送りながら、暇を見つけて書いたのが『LEONE 〜どうか、レオネとお呼びください〜』です。私好みの想像の世界がこの中に込められています。読んでいただける皆様にも、どうか楽しい旅の時間にできたら嬉しいです。ありがとうございます」
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