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LEONE #35 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第6話 3/4


「なに……?」

息詰まった表情で、セロン・レオネはいきなり灯った目の前の巨大な電光板を眺めた。画面の中の金髪美女が大きな胸を揺らして手を上げた。

<はいはい~! Mr.マクドウェル! 今日の金脈はどこか~?>

<非常によい質問です、Ms.レイラ! 今日の幸運はとても特別なところ、決して遠くないところにありますから!>

画面の中の男が、急に顔をカメラに近づけた。

<それは~ここ! 『ペイV』です!>

セロンの体が緊張で固まってしまった。

あまり遠くないところから、たくさんの人々の歓呼の声が聞こえた。

<Oh My GOD、Mr.マクドウェル! ここですって?>

<そうですよ! Ms.レイラ! まさにここ『ペイV』、それもこの都市の中です!>

唇が乾いてくるようだった。

……

いや、そんなはずはない。

そんなはずがない。

<WOW! Mr.マクドウェル! 驚きです! すぐ足元に金が落ちていたのですね!>

<そうですよ、Ms.レイラ! 幸運は時々、私たちの足の下で私たちが拾ってくれるのを待つものですから!>

<さすがMr.マクドウェル! それなら今回の懸賞金も私たちの『SIS』が賭けたお金ですか~?>

<Oh~残念です。間違えました。Ms.レイラ。今回は、名前を明かすことができない、高いレベルの人が、わずか数時間前に急いでかけた懸賞金です>

男が大げさな身振りで手を振り回し、金髪の美女が両手を抱えて目を輝かせた。

<あら、 気になる~。では、Mr.マクドウェル。これ以上散らかさずに、今日の大魚を公開してください!>

<いいですよ、Msレイラ! それではいつものように、一緒に引き金を引いてみましょうか~?>

金髪美女と、脂っこい男が互いの背中を向けて立ち上がった。二人は一緒に画面に向かってピストルをかざして、口をそろえて叫んだ。

<一!>

セロンはゆっくりカバンを持ち上げた。

<二!>

懐にカバンを抱え、画面を見つめた。

<三!>

そして、走った。

後ろも振り返らず。行く所も定めずに。

歯を食いしばって、彼女は走った。


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著者プロフィール チャン(CHYANG)。1990年、韓国、ソウル生まれ。大学在学中にこの作品を執筆。韓国ネット小説界で話題になる。
「公演、展示、フォーラムなど…忙しい人生を送りながら、暇を見つけて書いたのが『LEONE 〜どうか、レオネとお呼びください〜』です。私好みの想像の世界がこの中に込められています。読んでいただける皆様にも、どうか楽しい旅の時間にできたら嬉しいです。ありがとうございます」

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