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人とかかわるコンベンションコーディネーターは、“自分らしさ”が生かせる仕事

本記事は、株式会社PCOがこれまで取り組んだ事業や会社のことについて、より深く知っていただきたいと考え、担当者とプロジェクトへの想いや物語をお伝えするシリーズです。 

国際会議・国内会議をはじめ、イベント企画やデザインなど様々な事業に取り組んでいる株式会社PCO。
働くメンバーも様々なバックグラウンドを持ち、ダイバーシティに富んだ職場環境でもあります。
今回は、入社3年目、台湾出身の林(リン)さんに、株式会社PCOに入社したきっかけや日本での就職について、現在の業務についてお話を伺いました。

noteプロジェクト担当その3

日本語だけの環境へ。福井大学への留学を機に来日

―最初に日本で暮らし始めたのは、福井大学への交換留学がきっかけだったそうですね。どうして留学しようと思ったのでしょうか?

台湾では高校から外国語専門学校に通い、英語を専攻、日本語を副専攻で学んでいました。
大学4年生にあたる年に留学を決意。単に日本語を学ぶだけでなく、日本語が普通に話されている環境で、日本語でほかの知識を学びたいと思ったんです。

―なるほど。でも、どうして福井大学だったんですか?

留学先としていくつかの協定校の中から選べるのですが、自分の中で選ぶ条件を3つ決めました。
1つは、留学生別科がない、もしくは少ないこと。留学生別科は多くの場合、留学生だけで日本語の授業を受けるというもの。それでは、台湾で日本語の授業を受けているのと変わりありません。
2つ目は、履修科目の制限がないこと。そして3つ目は単位の制限がないこと。週に履修できる授業時間が決められていないということです。
とにかく、留学生に対する制限ができるだけ少ない学校がよかったんです。

その条件に合う大学が5つあったのですが、その中で入学のタイミングが合う学校に絞り、最終的には駅から徒歩3分と一番交通の便が良かった福井大学に決めました。


株式会社PCOとの運命的な出会い

―そうだったんですね。福井大学で学び、卒業後は日本で就職するという道を選びました。台湾に帰るという選択肢もあったと思うのですが…?

実は、日本で就職しようと決意したのは2018年11月のことでした。2019年3月に卒業を控えていたので本当にギリギリのこと。
台湾で就職するという選択肢もありましたが、日本では中途採用で入社するのは厳しいという話を聞いていました。それなら、日本で就職できるのは新卒である今しかない!と思ったんです。

―なるほど。短期間での就活でしたが、スムーズにいったのでしょうか?

日本での就活は、なかなか方向性が決まらず苦戦しました。
外国語が使えるということは私の武器でしたが、それだけでは仕事の選択肢が多すぎたんです。そこで、就職先として希望する3つの条件を絞りました。

まずは、外国語(英語と中国語)を使える仕事。
そして、人とかかわる仕事。これは、大学時代に人材派遣会社でインターンシップをしたときに、人のためになる仕事、人と対面する仕事がいいなと感じたことが大きかったです。
さらに、企画ができる仕事。人とかかわる仕事ならサービス業がいいのかなと考えましたが、接客だけでなく企画もしたいと思いました。

そこで最初に興味を持ったのはブライダル業界でした。人とかかわり、企画もできる仕事です。
でも、日本のブライダル業界ではほとんど外国語を使わないことを知り、断念…。

そこからはなかなか就活も進めずにいましたが、友達の誘いで留学生向けの北陸・信州合同企業説明会に行ったんです。
そこで出会ったのが株式会社PCO(以下、PCO)でした。

ほとんどの参加企業はメーカーという中で、コンベンションや企画といった事業を展開しているPCOとここで出会ったのは運命だったと思います。
説明を聞いて、就職先の希望条件にもばっちり当てはまっていました。

その後、富山にて1泊2日でのPCOのインターンシップに参加。先輩社員に富山市内を案内してもらい、富山の生活環境にも惹かれました。

インターンシップ終了後、知り合いもいない富山での就職ということに1週間ほど悩んでいましたが、自分にとっては日本のどこであろうと“異国”には違いない、やりたい仕事があるなら場所は関係ないと思い、入社を決意しました。

富山の好きな場所_説明入り

“人のために”なれる仕事

―入社してから、このお仕事の印象はいかがですか?

国際会議のコーディネーター業務などでは外国語も使いますし、企画はもちろん、この仕事は本当に人とかかわることができる仕事だと思っています。

2020年に開催されたある国内学会ではカスタマーサポート業務を担当していたのですが、そこでの出来事がとても印象に残っています。

その学会は毎年開催されているのですが、2020年はコロナ感染拡大の影響で初のオンライン開催となりました。
私は、オンライン会議の使用方法など参加者からの問い合わせ対応を行っていました。

参加者は事前に自分の発表を動画にしてアップロードしなければいけなかったのですが、その際、あるご高齢の参加者の方の発表資料作成や動画撮影などをサポート。

学会終了後には、「林さんがいなかったら発表できなかった!」ととても感謝していただき、たとえオンラインでも人とつながっている、人のためになれる仕事だ、と実感。
この仕事をしていて本当に良かったと感じました。

―人のために、というところが本当に林さんに合っているんですね。

人が喜ぶところを見ると自分もうれしくなります。
感受性が強いんだと自分でも自覚していますが、仕事をするうえではもう少しフラットに対応しなければいけない場面もあるので、そこは課題です。

―西田社長も、林さんは優しいんだとおっしゃっていましたね(笑)。
仕事をするうえで、他にも課題に思うことなどはありますか?

やはり日本語の難しさを感じることはあります。学校で習っていたものと、実際仕事で使う日本語は別物。
でも、留学で日本に来た時点で日本語の環境に身を置いたのだから、日本語を話すのは当たり前、という覚悟はできています。

―逆に、英語や中国語を話せることが仕事に役立ったということはありますか?

その言語で情報収集できるというのが大きいと思います。
たとえば、オンライン会議が流行りだしたころ、海外に拠点を置くZoomなどのサービスの最新情報をいち早く入手することができました。
一つのことを深堀りするのが好きで、得た情報をわかりやすく伝えることができるという自分の性格も役立っていると思います。

また、外国人だというのがネタとして使える、ということもありますね(笑)。

―たしかに、会話の入り口になりますね(笑)。
それでは最後に、今後お仕事する上で目指すところや目標があれば教えてください。

自称“思いやりのある人”なので(笑)、そんな自分の性格を生かして仕事をしていきたいです。
お客様より先に課題に気付いたり、お客様のことを考えて先回りして提案できるようなコーディネーターを目指しています。

林さん仕事風景

―あとがき
留学先を決めるときや就職活動中、自分は何ができて、何を求めていて、そのためにはどうすればいいのか、ということを分析し、しっかりと軸を持って様々な選択をしてきた林さん。
オンラインやデジタル化が進むコンベンションの分野においても、“人のために”という思いをもって仕事に取り組んでいる姿がとても印象的でした。

  弊社Webページ:https://pcojapan.jp/works/509
話し手:Lin Wei-Ling(株式会社PCO コンベンションコーディネーター)
              (林さんのnote: https://note.com/joylin841202)

              取材・ライティング:東 るに(フリーライター)

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