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桜の福山城

ようやく地元でも桜が咲き始めたので、広島県福山市の城「福山城」に、桜と城の撮影に出かけてみました。

福山城は知る人ぞ知る戦国のバーサーカー「水野勝成」さんが築城したお城です。

この人はとんでもないエピソードで彩られていて、語っているととキリがありませんが、めちゃくちゃ強いけど人の言うことをまったく聞かないうえに、すぐ出奔する問題児。

それでも徳川家康の母の実家「水野家」を継いだ徳川一門であり、大坂・夏の陣でMVP級の活躍をしたので、西国の外様大名、具体的にはずっと敵側であった毛利家の押さえとなるべく、福山に赴任して有事の前線拠点となる城を築きました。

大坂の陣で徳川家康から「絶対陣頭に立って槍を振り回したりするなよ」と言われていたにも関わらず、一番槍になって最前線でバリバリ戦ってたので、家康激おこ、福山10万石を与えられたのは家康の死後となりましたが。

桜の枝のすき間から天守閣を撮影。
よくある構図ですが、やっぱり映えますね。

すでに花見の屋台が出ていて、提灯が飾られていてお祭り感があります。
でも正直、城の撮影に提灯が邪魔!

ビデオや写真を撮りに来ていた人は結構多かったのですが、みんな提灯を避けて撮影してました。

咲き乱れる花の枝ごしに本丸を撮影。
でもまだ5分咲きぐらいですね。 ちょっとタイミング早かったか……

この城は5重天守を持つ巨大な城で、戦国期に作られた最後の近世城郭。

第二次大戦の空襲で天守が焼けてしまい、その後に再建された天守は元の外観を無視していて、歴史家の皆さんから批判されていたのですが、2022年に「令和の大改修」が行われ、江戸当時の姿に復元されました。

改修前は寸胴だったのですが、大改修のあとはスマートになっています。

福山城と言えば城の北側、真っ黒な天守の姿。
この城は北側だけ黒い鉄板が貼られていて、大改修で再現されました。
南側は真っ白なので、まさかのオセロ的デザイン。

福山城の西には芦田川と言う大河があり、南の瀬戸内海まで流れ込んでいるため、これが天然の堀となり、西と南の守りは鉄壁。しかし北が弱い。
北の守りをどうするかはかなり悩んでいたようで、結局北側の城郭は未完成のままです。

その辺もあって、天守の北側だけ鉄板でアーマー化した模様。
水野勝成は大坂の陣で、大阪城にドカドカ打ち込まれる大砲を見ていますから、その印象が強かったのでしょうね。

城のナナメから撮影。
白と黒の外壁を持つため、それが両方見えるところが個人的にはベストアングル。

ちなみに、この城は駅に近い城として知られていますが、駅は南側にあるため、駅方面からだと白福山城しか見えません。
黒福山城は降りて回り込まないとダメ。

とは言え、駅からの眺めも全体の城郭が見えて綺麗です。
特にライトアップされる夜は。

以下は城周辺で撮影した写真。

城のすぐ近くには三蔵稲荷神社という小さな神社があります。
水野勝成がずっと持っていたお守りをご神体として祀っており、小さなお稲荷さんがいっぱい。

外国人にウケそうな一枚

城の南には備後護国神社が。
護国神社は戦没者を祀る神社であり、よって古い歴史のあるものではありませんが、福山のものには江戸末期の能舞台とか、宮本武蔵が座ったという腰かけ石があります。

ただ、改装中だったらしく、能舞台は半壊、武蔵の石はガレキに埋もれて、ゴミ捨て場みたいになってました……

もうちょっとこう…… 見映え的なアレを考えて欲しい……

ちなみに宮本武蔵は大坂の陣で水野勝成の部隊にいて、その縁で勝成に挨拶に行き、そのときに座ったのがこの石だとされています。

最後に護国神社からのツバキ越しのお城を。

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