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総理大臣の国会演説「0019夜 なんてったって『デジタル』」

昨日、菅総理大臣が国会で演説をしましたが、「デジタル改革」が目玉になっているということで、「パソコン千夜一夜物語」の視点で少し分析を試みます。

「デジタル」を19回

令和3年1月18日第二百四回国会における菅内閣総理大臣施政方針演説」が出典です。口頭では見出し部分を読みあげていない可能性があるので少しズレがあるかもしれませんが、何らかの形で「デジタル」を合計19回、そのうち「デジタル化」は6回、「デジタル庁」は2回の言及をしています。「デジタル社会」、「デジタルプラットフォーム企業」、「デジタル投資」なども19回に含まれています。
「デジタル」を含んでいない用語も、気になるものがいくつかあるので、ここで紹介しておきます。「テレワーク」が3回。「オンライン」は「オンライン化」、「オンライン診療・服薬指導」の2回、「SNS」が2回。「IT端末」、「インターネット」が各1回。恥ずかしながら「ベースレジストリ」(1回)という筆者にとって初耳の言葉も。これは、noteの先輩の方の投稿を参照させていただこうと思います。お許しください。「ベース・レジストリって美味しいの?

「デジタル」は「電算」では駄目なのか?

筆者は、比較的バタ臭い環境で育ってきましたので、ややもすれば「横文字が多い、カタカナ語が多い」と言われる話し方、書き方をしてしまいます。それにしてもこの演説のカタカナ語の多さは目に余ると感じます。そこで、「デジタル改革」の部分からできるだけカタカナを減らしてみるとどうなるか試みてみます。
<<以下カタカナ削減文>>
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電算改革
この秋、電算庁が始動します。
電算庁の創設は、改革の象徴であり、組織の縦割りを排し、強力な権能と初年度は三千億円の予算を持った司令塔として、国全体の電算化を主導します。一兆円規模の緊急対策として改革に着手し、全国規模のクラウド(情報通信網を介した外部記憶・サービス)移行に向け、今後五年間で自治体のシステムも統一、標準化を進め、業務の効率化と住民サービスの向上を徹底してまいります。
個人番号券(マイナンバーカード)の普及のため、特典の期限も半年間延長します。この三月には健康保険証との一体化を開始し、四年後には運転免許証との一体化を開始します。
行政機関が保有する法人などの登録情報をシステム上の、いわゆるベースレジストリとして整備し、電算社会の形成に不可欠な情報利活用を進めてまいります。
組織の要は人です。公務員の採用枠に電算職の創設を検討し、高度な技能を持つ民間人材を迎え、自治体、民間とも行き来させ、官民の電算化を飛躍的に進めます。
教育の電算化も一挙に進めます。小中学生に一人一台の情報端末を揃え、九千人の電算専門家が支援します。子どもたちの希望や発達段階に応じた遠隔教育を、早期に実行してまいります。
あらゆる手続が役所に行かなくても遠隔でできる、引っ越した場合の住所変更が一括でできる、そうした仕組みをつくります。
高齢者や障害者、情報機器に不慣れな方々もしっかり支援し、誰もが、電算化の恩恵を最大限に享受できる社会をつくり上げてまいります。
民間企業においても、社内ソフトウェアから生産、流通、販売に至るまで、企業全体で取り組む電算投資を、税制によって支援します。
第5世代、第6世代の後の時代を巡る国際競争が過熱化する中、官民を挙げて研究開発を進め、通信規格の国際ルールづくりを主導し、先駆者を目指します。
さらに、身近な情報通信の利用環境を、国民目線に立って変えていきます。
携帯電話料金については、大手が相次いで、従来の半額以下となる大容量料金体系を発表し、本格的な競争に向けて、大きな節目を迎えました。
放送番組と同じ内容をインターネットでも同時に視聴できるよう、著作権法を改正します。
NHKについては、業務の抜本的効率化を進め、国民負担の軽減に向け放送法の改正をします。これにより、事業規模の一割に当たる七百億円を充て、月額で一割を超える思い切った受信料の引下げにつなげます。
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<<カタカナ削減文ここまで>>
「システム」、「サービス」、「ソフトウェア」、「インターネット」は、言い換えを断念。
「クラウド」は残した上で括弧付きの説明。
「マイナンバーカード」は「個人番号券」と言い換えた上で、やはり「マイナンバーカード」を付記。
なかなか難しかったのですが、「デジタル」をほぼ機械的に「電算」に置き換えてかなり「鼻につく」感じは減らせたと思っています。

2021年1月19日のコメント

いよいよ「デジタル庁」なるものを立ち上げて、「本気で」取り組むようですが、歴史の評価に耐えうる結果が得られるだろうか、静観するしかありません。若い人たちに任せるしかないと筆者は思っています。年齢の高い政治家ができる仕事ではないのではないでしょうか。


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