昨夜に引き続き、「0021夜 迷惑メール考 その２」

昨夜の「0020夜  迷惑メール考  その１」では、なぜ(1)迷惑メールが送られるのか（＝動機）と、(2)メールの送信元から迷惑メールの可能性がある怪しいメールを判断するヒント--の２点について書きました。今日は、迷惑メールの注意すべき内容のうち、「本文中のリンク」について考えてみます。

リンクをクリックする前に

前提として、送信元が怪しいと断定できないメールについて、本文を見てみる場合の話です。知り合いから送られてきたメール、仕事上のメール（新規の引き合いなども）、自分で登録したメールマガジンなどなどがあると思います。
本文中には、必要なリンクが含まれていることがきっとあるでしょう。
しかし、必然性を感じないリンクや違和感を感じるものであれば、「クリックをしない」選択をするべきです。
「ねぇねぇ、こんなサイト見つけたから、見てみて！ ここをクリック」という文面が親しい知人から届いたとしても、(1)こんなことを彼女はいうだろうか、(2)なぜ具体的なことが書いてないのだろうか、(3)わざわざhtmlメールでURLがすぐに分からないようにしてあるのはどうしてだろう---などとまず考えてみましょう。何も考えずにクリックしてはいけませんし、見てみたいという誘惑に負けてクリックするのもいけません。
さて、誰が送ってきたか（「0020夜」）、必然性があるかを考えた上で、最終決断をする判断材料はURLが怪しくないかどうかです。リンクのURLは長くなる傾向があります。長すぎるとメールで送れない（改行のせいでリンクが正しく送れない）ので、「短縮URL」が送られる場合もありますが、これは危険なのでクリックせず、「必然性の検証」に戻りましょう。（「短縮URL」については後日、取り上げることにしましょう）

リンクURLを具体的に見てみましょう

リンクURLは「http://」か「https://」から始まることはよく知られています。例えばYouTubeのトップのURLは「https://www.youtube.com/」ですね。まずこのトップページのURLが怪しくないか「/（スラッシュ）」のあるところまでをよく観察してみましょう。ここに怪しいことや矛盾があれば、クリックしては駄目です。Amazonのリンクの筈なのにyoutubeと書いてあるとか、スペル間違いの英単語が含まれているとか、スラッシュの直前が怪しい国のドメインになっているとか、です。
ここまで大丈夫だったら、スラッシュより後ろの部分も観察します。
例えば、Youtubeの（またもYoutubeの例ですみません）「ウェザーニュース」のチャンネルは、こうなっています。https://www.youtube.com/channel/UCNsidkYpIAQ4QaufptQBPHQ
スラッシュの直後は「channel」となっています。各チャンネルはこの「channel」の下に管理されている訳で安心できます。
「UCNsidkYpIAQ4QaufptQBPHQ」の部分は「ウェザーニュース」を表している（YouTubeチャンネルのもとで）だけですのであまり気にしなくてよさそうです。なお、ドメイン直後のスラッシュより後ろのこの例では、「channel」と「UCNsidkYpIAQ4QaufptQBPHQ」の部分は大文字と小文字の区別がありますので、覚えておくと良いと思います。（大文字・小文字が違っていると正しく表示されない）

もう一つのリンクURLの例

もう一つ、これもYouTubeの「ウェザーニュース」から、個別の動画のリンクを示しておきましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=bOX1L2vjkQw
本稿執筆時点の天気番組ライブのものなので、読者の皆さんがクリックしてもリンク切れをしているかもしれませんが注目点を書いていきましょう。
やはりhttps://を別にして、最初のスラッシュの後の記述です。「watch?v=〜」のような形で個別の動画を指定しているわけです。怪しいリンクにはこの「?」以下に仕掛けがあって、クリックするとウイルスのダウンロードなどをしてしまうものがあります。「?」が含まれているものは信用できるサイト以外はクリックしてはいけません。

明晩も「迷惑メール」について続けましょう。

明日の晩は、迷惑メールの中の本命、添付ファイルについて書くことにしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

2021年1月21日のコメント

昨日（１月20日）NHK総合テレビの「くらし☆解説」という番組で、「大丈夫?テレワークのセキュリティ」というテーマが取り上げられました。
この記事の趣旨に基づき、URLが見える形で以下にリンクを貼っておきます。
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/442351.html