気になる「0124夜 『量子』のニュース」
難しそうな「量子」がらみの話題が、やはり気になりますので、早速書いてみましょう。
おやおや、また「日の丸プロジェクト」かい
まず、気になるニュースということで紹介します。
量子技術 官民で研究 トヨタや東芝など50社と協議会 通信・暗号の知見集約(2021年5月5日 日本経済新聞 [有料会員限定])
有料会員ではない方は見出しの他最初の一段落くらいしか読めませんが、ご容赦ください。
国が量子技術を支援するのはきっと必要なことだと思いますし、きっと「今」するべきことなのだろうと思いますが、またまた「日の丸プロジェクト」方式のようです。うまくいくのかとても心配ですね。国が口出ししないで、金だけ出したほうがきっとうまくいくと思うのです。政府が入ってうまくいった試しがないと思います。
まぁどうなるか見ていくしかなさそうです。
「量子」技術って美味しいの?
さて、そもそも「パソコン千夜一夜物語」で「量子」をとりあげるかどうかは、現状では微妙なところです。筆者の認識は、「量子暗号技術」は、間もなく身近になると思います。一方で、「量子コンピュータ」「AI分野への活用」は、少し時間がかかりそうだと思っています。
「日の丸プロジェクト」のニュースだけだと面白くないので、他の「量子」関連のニュースや記事のリンクをいくつか紹介したいと思います。
Senetasとタレスが世界初の耐量子ネットワーク暗号を提供開始 (2021年5月5日 タレス社ニュースリリース)
東京大学、量子コンピューティング入門教材が無料公開 ゼロから自習できる教材目指す (2021年5月5日 Ledge.ai)
中国、光子の1時間保存に成功。量子USBメモリ実現へ (2021年4月27日 PC Watch)
Twitterアカウントだけで始める量子コンピュータ (2021年4月27日 Qiita @notori48)
個別具体的なニュースや記事は内容が(技術的に)よく分からなくても、面白いですね。それに対して、「官民協議会」の話は全く面白みがありません。(あくまでも個人の感想です)
2021年5月6日のコメント
筆者の最も幼い頃の興味は、当時の言葉でいう「天文学」でした。現在では「宇宙物理学」と呼ばれるものが一番近いと思いますが。ここから「量子物理学」は切っても切れないということで、雑誌「Newton」と新書「ブルーバックス」が大好きな典型的な少年に育ちます。少年は計算が苦手で理系受験は諦め、計算は電卓とパソコンに任せて、ろくすっぽ理解せずに他人が作ったプログラムを平気でそのまま実行するような大人になりました。
そんな訳で(どんな訳だ!)、「量子」という言葉には悪魔的な魅力があります。ずっとずっと前から「未来」として予言されていた「量子コンピュータ」がいよいよちょっと現実になろうとしていることに感慨がある訳です。「パソコン千夜一夜物語」で「量子」についてとりあげた筆者なりの理由づけは以上です。
それでは、また明日。