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ある公的機関の「0052夜 クラウド障害に思う」

ある公的機関のウェブサイト(ホームページ)がシステム障害のため、半日近く閲覧できなくなったというニュースを見ました。原因は「利用しているクラウドシステムの障害だった」ということです。よく耳にするクラウドについて少し考えてみたいと思います。

つまりクラウドは、家具付きの間借り部屋

テレビコマーシャルを見ていてもずいぶん「クラウド」という言葉を耳にします。クラウドって何?とやはり思ってしまいます。ネット検索してみたところ、自前のサーバでシステムを運営する「オンプレミス」に対して、サーバなどのハードウェアを持たずに外部のサービスを利用することを「クラウド」と呼ぶみたいですね。
0024夜  Lのほうのクラウドについて」で書いたように、クラウドは雲の意味のCloudです。ただし、クラウド・ファンディングというときは、群衆(Crowd)から資金調達する(Funding)というのが語源なので、「クラウド」の意味もスペルも違いますから注意が必要です。
さて、なぜ、クラウドが流行るのか、考えてみます。
自前で必要なシステムを(人材も含めて)、構築・運用するのはとても大変。ですから必要な仕事をインターネットごしにできれば、自分で用意しなくてよいので楽ですね。生活用品が全部ついている家具付きの間借り部屋みたいです。あれもこれも買い揃えなくてよいのですが、家主さんも商売でやっていますので儲けを出そうとします。長く使うものはレンタル品が良いのか見極めは必要ですね。

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ワープロや表計算ソフトもクラウド化すると、、、

ここで有名な二つの大手企業の違いが分かります。
ワープロと言えばWord、表計算ソフトと言えばExcel、いわゆるOfficeの最大手企業は、バージョンアップによってユーザを囲い込んできました。オペレーティング・システム(OS、「基本ソフト」とも呼ばれる)のバージョンアップとリンクさせることによって、この戦略はある程度、成功してきましたが、ユーザは基本的にはソフトウェアにはお金を出したがらないというメンタリティがあります。使用権の「買い切り」ということでなんとか自分を納得させていたユーザが、サブスク化(利用期間に対する課金)に応じるかは筆者は疑問に思っています。そこで大容量のクラウドストレージの利用を抱き合わせにするという戦略に出るわけですが、自分で作ったドキュメントを人質にとられているようで、筆者はどうもこのやり方は嫌いです。すでにLinuxユーザになっていたので、対岸の火事のように見ていたわけですが、Windowsユーザが、クラウドストレージとの距離感に悩んでいるように感じます。
さて、もうひとつの企業は検索サービスを柱に巨人になった会社です。様々なサービスの一つとして無料のクラウドストレージとしてはかなりの大盤振る舞いをしています。そのストレージの中で、ワープロや表計算が利用できるようにし、共有化できるようにしている訳です。Officeの老舗企業と違う形で事実上Officeのクラウド化をしていることになりますね。筆者は容量に気をつけながら、「まんまと」使っています。

そういえば、「ホームページ・ビルダー」を使わなくなりました。

ちょっと例えが違うかも知れませんが、昔自分のホームページを作ろうと思ったら、「ホームページ・ビルダー」のようなソフトウェアを使って作っていたものが、今ではブログか、オンラインでのホームページ作成サービスを利用するのが普通になったと感じます。これも、「クラウド化」の先行事例のように感じます。

2021年2月21日のコメント

知り合いから電話がかかってきました。パソコンが立ち上がらなくなったというヘルプの電話です。電話越しに、「ブート用デバイスが見つからない」という内容の英語をたどたどしく読み上げる、その人には自力で解決を試みるのはきっと無理でしょう。用事がいろいろありますが、一両日中に知り合い宅を訪問してどうにかしてあげたいと思います。
それでは、また明日。

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