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【遊戯王】デビフラ型ヴァリアンツ入門【ソロアクティベート採用】

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2022年10月のリミットレギュレーションにより、展開のキーであるユニオンキャリアーが禁止となりました。本記事は禁止前の参考としてお楽しみください。
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この記事について

DARKWING BLASTで登場した《VV-ソロアクティベート》を採用した【ヴァリアンツ】の構築と展開例を紹介します。

このカードの登場によって安定性が増し、汎用カードの採用枠を広げることができました。
また移動効果により展開に寄与するため、東雲は完全1枚初動となり、《VV~始まりの地~》と《ポジションチェンジ》を不採用とする構築が可能になっています。

なお最終盤面については【遊戯王】ユニオンキャリアー採用型ヴァリアンツ入門【デビフラ軸】からほぼ変更はありません。

こんな人におすすめ

  • 個性的な動きをするテーマが好き

  • 論理パズル(特にスライドパズル)や将棋が好き

  • 最終盤面にテーマ内のカードがなくても気にならない

構築のポイント

Pモンスターを3枚以上引けるようにする

最低でもSS可能なP2種+任意のP1枚があれば動けるため、初手にPを3枚以上引けるように調整します。確率はP27枚で初めて80%を超えるため、27枚を最低ラインとしました。

不純物を減らす

ヴァリアンツは手札の数がほぼ手数と等しいのが強みのため、素引きして腐るカードはなるべく採用しない方がよいでしょう。その意味でデッキ内の不純物が1枚で済むデビフラは非常に優秀で、今回も採用しています。

始まりの地、ポジチェンの不採用

ソロアクの登場により、始まりの地とポジチェンを採用しない選択が可能になりました。デメリットはあるのですが、空いた枠に墓穴、抹殺を採用する方がリターンが大きいと考え、始まりの地、ポジチェンは不採用としています。
なお、デメリットは次の通りです。
・始まりの地②がないため、返しのターンの展開リソースが不足する可能性がある
・東雲が絡む初動(特に東雲+上級)が伸びなくなる
・相手の場にフィールドを残せないパターンが増える(展開中に泡影を打たれる可能性が上がる)

構築サンプル

構築サンプル

20戦ほどして調整したレシピです。Pモンスターはソロアク込みで27枚としました。

それでは各カードの採用理由と枚数について簡単に説明します。カード名の後の括弧は本記事で使用する略称です。新規カードはカードテキストを記載します。

モンスター

下級ヴァリアンツは「手札の数がほぼ手数」になるため、特に理由がなければ3枚投入を推奨します。

ヴァリアンツの武者-北条
モンスター効果①で、ユニオンキャリアーで装備したカードをバウンスするために採用しています。東雲が必ず展開に絡む以上、SSできない場面が少ないため2枚採用としています。この構築ではメインデッキの上スケールが最大8のため、P召喚できないことがあるので注意しましょう。なので3枚ではなく2枚としています。

ヴァリアンツの忍者-南月
モンスター効果①の移動効果、②のSS効果がともに強力です。②はギータスを使わずにギアギガントを出す際、ほぼ必須になります。展開ルートで多用するため素引きが重くなく、3枚採用しています。

ヴァリアンツV-ヴァイカント
展開のキーカードです
。モンスター効果①で上級ヴァリアンツをEXモンスターゾーンの列に置き、それを真羅万象でSSし、Gデュークに変換するのが定石です。
さらにGデュークをリンク素材にするか破壊してEXに送り、このカードを移動してモンスター効果②でGデュークをスケールに貼ることで、テーマ内の動きだけで上スケールを確保できます。

音響戦士ディージェス
ギータスのリクルート先として採用しています。スケール8のため、素引きしても上スケールになり腐らないのが強みです。また機械族の★4のため、展開でほぼ使うヴァイカントと共にギアギガントや深淵になることができます
ギータスと共に引くと腐りますが、ギータス3ディージェス1の場合、両方1枚以上引く確率は3.5%しかなく、割り切れる範囲とみています。確率的に増やす必要はないので1枚としています。

ヴァリアンツの弓引-西園
モンスター効果①、②ともに相手の場に干渉する効果となっており、後攻で優秀なカードです。後攻はこのカードから動いて妨害を踏みます。
特にミドラーシュ相手に相打ちか効果無効を狙えることは覚えておきましょう。

魔界劇団カーテン・ライザー
上スケールになる実質下級ヴァリアンツです
。手札で被っても1枚はSS、もう1枚は上スケールとして使用すればよいため、腐ることがほぼありません。他に上スケールを引いていれば最初にSSし、その後にヴァリアンツをSSしましょう。事故率の低下に貢献するカードのため、3枚採用です。

音響戦士ギータス
リクルート効果を持つ上スケールです
。手札で被った場合はリクルートのコストで捨てましょう。リクルートにうららをもらうとスケールが埋まるため召喚権を切る羽目になりやすく、リスキーなのでできれば不採用としたいのですが、抜くと事故率が許容できないレベル(20%超)になるため3枚採用のままとしています。
なるべくカーテンを先にSSすることで召喚権を使わないようにしましょう。

灰流うらら、増殖するG
安定性を重視すると手札誘発に割ける枠が6枠しかないため、これらのカードを採用しています。特に増殖するGはギアギガントでデビフラを確保した場合、キャリアー+北条で回収することが多いです。

ヴァリアンツB-バロン
移動効果を持つ下級ヴァリアンツです。上級の南月の方が優先順位が高いため、展開ルートで登場することはあまりありませんが、後攻で西園を移動させる際によく利用します。特に減らす理由がないため3枚採用です。

デビル・フランケン(デビフラ)
最終盤面に必須なカードです。このカードに召喚権を割くため、先攻は召喚権を使わないよう注意しましょう。コストの5000LPは重いですが、リターンがナチュル・エクストリオなら十分見合っていると考えられます。

ヴァリアンツの巫女-東雲
初動カードです。モンスター効果①、②の両方がサーチ効果であり、効果が通れば非常に楽になります。①で泡影をもらった場合はP召喚で出し直して②を使うよう心がけましょう。東雲以外にSSできるP2種がハンドにいれば①を止められても貫通できるため、囮としての役割は健在といえるでしょう。

魔法

VV-ソロアクティベート(ソロアク)

通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):デッキから「ヴァリアンツ」Pモンスター1体を選んで自分のPゾーンに置く。
(2):フィールドゾーンにカードが存在する場合、墓地のこのカードを除外し、
自分のメインモンスターゾーンの「ヴァリアンツ」モンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターの位置を、その隣のモンスターゾーンに移動する。

①はうららに妨害されない実質サーチで、②で移動を行うことができます。①、②は同一ターン内で使用でき、弱いところがありません。②はフィールドゾーンにカードが必要なので注意しましょう。この構築ですと、東雲よりソロアクのある方が展開が伸びるため、金謙を採用する場合はソロアクを持ってきた方が良いでしょう。当然3枚採用です。

墓穴の指名者、抹殺の指名者
ヴァリアンツの先攻盤面はテーマによっては詰みかねないほど強力なため、展開を通す札として採用しています。

VV-真羅万象、VV-百識公国
真羅は主にヴァイカントで置いた上級をSSし、Gデュークを作るために使います。百識は主に後攻のまくり札として使います。
これらの効果は相手も使えるので、先攻で貼った際は自分のフィールドを割るか、2枚とも割るようにしましょう
自分のフィールドを割るのは、相手の場にフィールドを残すことで、こちらの展開中に泡影を打たれなくする狙いです。
各1枚とすると両方引いた際に腐るため、真羅2百識1としています。

EX

自由枠があまりないため、基本的に1枚採用です。

ナチュル・エクストリオ
このデッキのエースモンスターです。ターン1のない魔法罠無効は強力で、魔法罠依存が強いテーマだと詰みかねません

ヴァリアンツG-グランデューク(Gデューク)
テーマ内唯一の上スケールです。融合召喚することはなく、上級ヴァリアンツをリリースしてSSします。
後攻ではモンスター効果①を発動できることもありますが、たいてい百識で移動させるのはEXのモンスターのため、ダメージが入らずあまりメリットがありません。

ギアギガントX
デビフラのサーチ手段として採用しています。このカードでサーチできればキャリアーが余るため、増殖するGをサーチすることができます。もしこのカードが止められてもキャリアーでデビフラを装備して貫通が狙えます。

No.41 泥睡魔獣バグースカ
増Gを打たれた際の止まりどころとして1枚採用しています。カーテンが★4のため、同じく★4のヴァイカント、北条と合わせると比較的立ちやすいです。

深淵に潜む者
先攻でハンドが上振れた場合の追加妨害札として採用しています。例えばギータス+ソロアク+下級ヴァリアンツからだと、ヴァイカントとディージェスでこのカードが作れます。

双穹の騎士アストラム
LPを守るために必須です
。軌跡で1200LP、デビフラで5000LP支払うため、先攻は1800LPの状態でターンを返すことになります。マスカレーナとリンク2を残した状態でターンを返し、マスカレーナで相手ターンにこのカードを出すことで攻撃を誘導するようにしましょう。

ヴァレルソード・ドラゴン
後攻ワンキルのハードルを下げるために採用しています。このカードとGデュークで8000に届くため、軌跡②で相手の盤面が空になればこのカードを出してキルを取ります。

アクセスコード・トーカー
後攻ワンキルのフィニッシャーとして採用しています。軌跡、百識公国で相手の盤面が空にならない場合にユニコーンからこのカードを出します。このカードとGデュークで8000に届かないのが惜しいところです。

召命の神弓-アポロウーサ
最終盤面の妨害要因です。他テーマだと1、2回効果を使った後戦闘破壊されることが多いですが、このテーマではたいてい他にキャリアーとマスカレーナがおり、これらがアストラムになって戦闘破壊から守られることで3~4回効果の発動が見込めます

トロイメア・ユニコーン
主に後攻ワンキルを狙う際に使用します。相手テーマのマスカンがはっきりしており、止めれば展開が終わることが確定していればマスカレーナから出すこともあります。

ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム
主に上級をEXに送るために採用しています。このテーマは縛りの関係上アストログラフが入らないことに注意しましょう。

軌跡の魔術師
展開のキーカードです。①のサーチは同名ターン1がないため、2枚採用することで貫通しやすくしています。
前回の構築では②は主に後攻で使用していましたが、今回の構築では先攻展開でも②を使うことがあります。

ユニオン・キャリアー
デビフラ軸ならほぼ必須カードです。このカードに装備したデビフラを北条でバウンスするのが基本的な動きです。
このテーマではヴァリアンツのみで出すほかに、エレクトラム+火属性ヴァリアンツや軌跡+水属性ヴァリアンツでも出すことができ、ハンド要求がかなり低いです。

I:Pマスカレーナ
キャリアーを使うなら必須です
。キャリアーにはリンク召喚したターンリンク素材にできない縛りがあるため、このカードを追加で並べることでLPを守る必要があります。相手ターンに出すのはほぼアストラム、まれにユニコーンです。

先攻展開例

展開の優先度

エクストリオの成立を最優先とし、デビフラを装備するためのキャリアーと回収するための北条を確保します。
デビフラによって減ったLPを守るため、残った北条とデビフラでマスカレーナを作ります。残りのモンスターでウーサを作れれば作ります。

マスカレーナではなくウーサを優先してしまうと、打点が下がったウーサを殴られて負ける可能性があるので気を付けましょう。実戦ではなるべく早くウーサを成立させたいので、軌跡と北条、デビフラを以外に素材を4体供給できるなら、キャリアー用の素材を残して3ウーサを作ります。

展開のコツ

P召喚時に手札からも出したくなりますが、先攻は必要最小限にした方がよいです。下手にフィールドを埋めてしまうとヴァリアンツの移動先を確保するためにリンクモンスターを出す必要があり、ここで位置を誤ると詰む可能性があります。

展開ルート

前回の記事では4ルートに集約し、それらを覚えればほぼ回せていたのですが、この構築ではそうは行かなくなりました。
また前回に比べて、相手の場にフィールドを残せないパターンが増えました。そのため展開中に泡影をもらうリスクが高まっています

それでは必要枚数の少ない順に見ていきましょう。

1枚スタート

東雲1枚
ついに東雲1枚から展開できるようになりました。その代わり今までの東雲+上級スタートは展開が伸びないようです

2枚スタート

ソロアクは極めて動ける組み合わせが多いです。

ソロアク+(下級ヴァリアンツかカーテン)
スレッド内でヴァイカントの場合を検証しています。

ソロアク+北条
スレッド内でマーキスや南月の場合を検証しています。

ソロアク+ギータス(要ハンドコスト1枚)
自然にギアギガントが立つためキャリアーが余ります。

3枚スタート

いつも東雲やソロアクが引けるとは限らないため、今後も重要なパターンです。

SS可能なP2種+下スケール

SS可能なP2種+上スケール

後攻展開

状況によるため理想プランで説明します。
まずは西園、軌跡で妨害を踏みます。2枚目の軌跡からP召喚し、軌跡効果で2枚破壊、東雲でフィールドをサーチして百識で相手モンスターを魔法罠ゾーンに移動します。
この時点で相手の盤面が空であればヴァレソ+Gデュークで8000を削り、まだ残っていればユニコーン→アクセスで除去し8000を削ることを目指します。アクセスとGデュークでは8000に届かないことに注意しましょう。

まとめ

ソロアクの登場により若干回しにくくなったものの、安定感が間違いなく増しており、墓穴抹殺の採用により先攻盤面の成立がよりしやすくなりました。
発売から間もないため、これからより良いルートが見つかることに期待です。特に東雲+上級は何とかしたいですね。

おまけ

デッキレシピ(文字)

Main Deck:
ヴァリアンツの武者-北条 x2
ヴァリアンツの忍者-南月 x3
ヴァリアンツV-ヴァイカント x3
音響戦士ディージェス x1
ヴァリアンツの弓引-西園 x3
魔界劇団カーテン・ライザー x3
音響戦士ギータス x3
灰流うらら x3
ヴァリアンツB-バロン x3
デビル・フランケン x1
ヴァリアンツの巫女-東雲 x3
増殖するG x3
VV-ソロアクティベート x3
墓穴の指名者 x2
抹殺の指名者 x1
VV-真羅万象 x2
VV-百識公国 x1

Extra Deck:
ナチュル・エクストリオ x1
ヴァリアンツG-グランデューク x1
ギアギガント X x1
No.41 泥睡魔獣バグースカ x1
深淵に潜む者 x1
双穹の騎士アストラム x1
ヴァレルソード・ドラゴン x1
アクセスコード・トーカー x1
召命の神弓-アポロウーサ x1
トロイメア・ユニコーン x1
ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム x1
軌跡の魔術師 x2
ユニオン・キャリアー x1
I:Pマスカレーナ x1

今後の課題

ギアギガントで余ったキャリアーを有効活用したいと考えています。
現在は増Gをサーチすることが多いですが、ベストだとは思っていません。
この増Gはエクストリオで墓穴抹殺が通らないため、うららを使わせやすいです(このうららはもったいないのでウーサでは止めません)。
仮に通れば相手に無視して盤面を返してキルを取るか、最低限の壁を作るかの2択を迫ることができます。
相手が未界域や魔妖などの極端にSS回数が多いテーマや、ふわんやエルドのようなSS回数が少ない(またはしない)テーマなら裏目ですが、大抵のデッキには牽制になると思っています。

ここまで読んでいただきありがとうございました!
おわり


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