【遊戯王】竜華紹介【純/デモンスミス/粛声】
この記事について
竜華をメインギミックとして使う方針で試行錯誤した記録です。
テーマ自体の説明と3パターンの構築、それぞれの展開例を載せました。
参考になれば幸いです。
以下機種依存文字は《恐ロウ竜華-カイ巴》のようにカタカナで表記します。また「★10」はカイ巴、淵巴、霸巴の総称として使います。
テーマの魅力
テーマの魅力としては以下があります。
簡単に3000打点が並ぶ
展開がコンパクト(コア部分の動きはSS2回、4体目で終了)
疑似裂け目を簡単に貼れる
個人的にはこれらに加えて「テーマが抱える問題点を構築でどうフォローするか」を問われる点が好みです。問題点の詳細は次節で見ていきます。
テーマの問題点
先ほど述べた問題点は主に下記の4つと見ています。
光巴のP効果を止められると転生紋の展開効果が使いにくい
対応種族がデッキに残っていないと転生紋の発動自体ができない
転生紋を止められると展開手段がほとんどない
ギミックを生かすと手札誘発や混ぜ物のスペースが少ない
他に先行の妨害数が少ないなど細かい点はありますが、構築である程度カバーできます。
それでは1つ1つ見ていきましょう。
1.については界闢を持っていれば貫通できるのですが、光巴の他に界闢と転生紋が要求されるので現実的ではありません。
とはいえ相手からすると裏目のない転生紋に妨害を当てたいはずなので、
そこまで対処に気を使う必要はないように思えます。
2.は特に純構築で重大な問題となります。カイ巴以外は自力でデッキに戻れないので、純構築では手札をデッキに戻す手段は必須になるでしょう。
テーマ外で対応種族を水増しする手はありますが、4.が障害になります。
他の構築では転生紋に頼らなくてもいいよう、混ぜ物をすることである程度フォローできます。
3.については現状貫通が困難なため、転生紋の発動前に妨害を立てる必要があります。
現在ではホルスやアザミナ、スローンなどそのような手段が豊富にあります。中でも初動と妨害のどちらかになれるデモンスミスと、初動と妨害を兼ねられる粛声が優位と見ています。
4.については初動札でも貫通札でもない、5枚の★10と3枚の門がデッキを圧迫します。
なので混ぜ物をするにしても、コンパクトなものを選ばざるを得ません。幸いデモンスミスはコンパクトな方ですし、粛声も最低限に留めればそこまで枠を取りません。
3.を考えると、転生紋が通った後で最終盤面を伸ばす札はなかなかスペースを取りにくいです。入れる場合は転生紋が通らなくても機能する、別系統の初動になる物が望ましいでしょう。縛りがそこまで影響しない相剣や恐竜GSが好例です。
転生紋を諦めると道は開けるのですが、少数の竜華を出張する形になりやすく、竜華を使っている感覚になりにくいのが困りものです。
こちらの方向では霸巴と幻朧門を軸に、完全な墓地メタにする構想があるにはあります。
テーマカード
テーマカードについてコメントします。
モンスター
《創星竜華-光巴》
全ての門を妨害として使えるエースモンスターです。初動になるため基本的に3枚採用です。
P効果
止められるとEXに送れず、転生紋②の発動が困難になります。サーチ先はほぼ転生紋で、返しは状況によりますが、霸巴で戻した幻朧門やSS条件を満たした★10を持ってきたりします。
モンスター効果
先攻では相手ターンにヴァルドラスでモンスターを割って出すことが多いです。出そうと思えばカイ巴でセルフブレイクして自分ターン中にも出せますが、SS回数が嵩む上に特に盤面が伸びるわけでもないのでまずやりません。
後攻ではよく相手モンスターを戦闘破壊してSSします。こうすると追撃できるので決めきりやすくなります。無駄がないよう、リリースする予定の★10で相手モンスターを殴りましょう。
バトルフェイズに動いてくる相手なら牽制として恐ロウ門を貼っておきたいです。
その他
門の追加効果はモンスター効果なので、泡影をもらわないよう相手の場にカードがある状態で出したいところです。
ベビケラサウルスや竜星などセルフブレイクがアド損にならないカードと組み合わせたいですが、スペースの問題が立ちふさがります。
Pモンスターなので、EXから出すにはEXMZを開けておくか、マーカーが向いている必要があります。リトルナイトを使う時は気を付けましょう。
《海瀧竜華-淵巴》
デッキに残っていないと転生紋が発動できないので、2枚以上採用するのが望ましいです。
効果②
自身が手札・デッキから墓地に送られてもカウントされないので注意です。
なので転生紋ではデッキから落とさないでおくとカウントが稼げます。転生紋以外でカウントを稼げるように組んでおけば、転生紋で墓地に落としておくことで転生紋②が止められても蘇生できます。
転生紋以外にデモンスミス型ではデモンスミスやルリー、粛声型ではサフィラが条件を満たすので蘇生は比較的しやすいです。
効果③
ドローされた札で手札の質が上がったら嫌なので、使ったことがありません。
その他
対応する門がバウンスで使いやすいため、光巴への無効を警戒して横に並べておくと無難です。
海皇へ出張させるといい動きをします。おまけに使用例を載せました。
《恐ロウ竜華-カイ巴》
効果①
自力でデッキに戻れるのが非常に便利です。1枚採用で済む上、2回目以降の転生紋発動に貢献します。
効果②
手札からSSするのは転生紋の再発動ができない場合ですが、トリガーを満たしにくいのでほとんど使いません。唯一相手ターンでも使えるので恐ロウ門を貼ってこのカードを手札に持っておけば、ある程度牽制できます。
効果③
後攻で非常に頼もしく、転生紋②からこのカードを出せば3枚以上の破壊が見込めます。種族数は相手フィールドも参照するので、状況次第では相手の場を空にできます。
《幻朧竜華-霸巴》
対応する門が最も強いので、転生紋で手札に持ってくるのはおおむねこのカードです。淵巴と同じ理由で2枚以上の採用が基本です。
効果②
SS条件は厳しく見えますが、幻朧門を貼った状態で相手が動いてくれればそこまで難しくありません。
粛声型ではサフィラを除外することで満たしやすいです。
効果③
サーチだけでなく墓地や除外から回収できるのが優秀で、カイ巴を回収して転生紋の再発動を狙えます。
魔法・罠
《竜華界闢》
初動になるので基本的に3枚採用です。
効果①
★10は転生紋で触れるため、たいてい光巴を持ってきます。
転生紋②にはEXに光巴が必要なので、仮に光巴で持ってくるカードが切れたとしてもEXに送れて便利です。
効果②
回った後はデッキに淵巴しかいないので、たいてい墓地にいる淵巴を除外します。そのまま除外にいる霸巴のSSトリガーになりやすく、一気に打点が並びます。
つまり界闢を絡めて動いた場合は、光巴で転生紋を割る選択肢がありえます。
「Pモンスターカード」なので光巴はスケールに貼っていても使えます。
その他
余った時は伏せてターンを返し、光巴SSにチェーンで発動すると光巴の割り先を増やせて無駄がありません。
①と②はいずれかなので、後攻で②を使いたい時は伏せて光巴で割りましょう。
《登竜華転生紋》
1枚で3体並ぶカードだけあって、条件がかなり厳しいです。
②を目当てにすると、素引きしても光巴がEXにいなければ意味がないので採用は1枚で良いと見ています。強制効果の①を考えると、①を使った次のターンに2枚目の発動するにはよほど★10を入れないと難しいです。
現時点ではこのカードなしで★10を並べるのは困難なので、いかにこのカードを通すかの勝負に思えます。「使用できない」なので、発動無効をもらっても2枚目で貫通できない一発勝負です。
効果①
強制効果なので、対象のいずれかがデッキに残っていないと発動すらできません。ヘルホーンドザウルスのように「置く」カードですり抜けられますが、出すには①でヘルカイトプテラを除外できていないと厳しいです。
②を使いたいので先攻は除外に淵巴、墓地にカイ巴を配置します。手札に持ってくる幻竜はテーマ外でも良いのですが、幻朧門を貼ってターンを返したいので霸巴を持ってきます。
ただし、②でもデッキに★10が必要なので、霸巴を素引きした場合は淵巴を手札に持ってきてデッキに★10が残るようにします。
後攻はたいていカイ巴を手札に持ってきて、恐ロウ門をサーチしてカイ巴をデッキに戻し、このカードの②を使います。
テーマ外のサーチ先は、縛りが入るので候補がある程度限られます。見た中では真竜皇をサーチして相剣方面に向かうのが良いようでした。
この効果を止められた場合は淵巴と霸巴を持っていれば貫通できますが、手札要求が高いです。相手目線ではまず②を止めると思いますが、①を通すとテーマ外の初動を持ってこられて動き出されるリスクがあり嫌らしいです。
2枠程度で②の前に誘発を踏めるカードが見つかれば、採用するかもしれません。今後の課題としておきます。
効果②
同じ種族は1体までなので3種の★10はすべて採用せざるを得ません。
その他
テーマ外のカードを使いたい際はwikiが参考になります。
遊戯王カードWiki - 《登竜華転生紋》 (yugioh-wiki.net)
カーボネドンを使ってこのカードを初動にする展開例が上がっていました。テーマ外を使って場に霸巴と幻朧門を用意すれば、霸巴で光巴を持ってくることでこのカードの②が使えるというわけです。
光巴からのサーチに絞った方がデッキを圧縮できると思いますが、覚えておいて損はありません。
《登竜華恐ロウ門》
唯一の効果無効ですが、ヴァルドラスがたいてい立つので優先度は低めです。
転生紋の再発動を狙う際、このカードが場にあるとカイ巴をデッキに戻せないので③を使っておきましょう。
《登竜華海瀧門》
バウンス効果が便利で、優先度は恐ロウ門より高いです。
③が自分ターンに使えたらとよく思います。
《登竜華幻朧門》
疑似的な裂け目として機能するため、最も優先度が高いです。
裂け目と異なり、手札やデッキからモンスターを墓地に送られてしまいますが、L召喚やS召喚には一定の拘束力を持てているでしょう。
その代わり戻して使う効果は弱めになっています。
《竜華三界流転》
界闢に書いたような使い方で光巴の割先を増やしつつ、盤面に★10を増やす優良カードです。
ただ罠のため遅く、霸巴で貼ろうとすると幻朧門を戻すために相手ターンの幻朧門発動が遅れてしまう点が難しいです。
枠があれば採用する、で良いと見ています。
①はなぜか除外状態は対象外です。
相手目線からするとリトルナイトなどで幻朧門を除去したいと考えるはずで、そうなった場合に②で戻せるのが便利に思えます。
EX
現状EXに入る竜華カードはありませんが、すでに何度か言及している《終戒超獸-ヴァルドラス》は下記の点から非常に相性が良いです。
転生紋の縛り下で出せる
①でモンスターを破壊することで光巴SSのトリガーになる
光巴でこのカードを割ると③が発動する
構築例
今まで組んだ3タイプについて簡単に説明します。いずれも40枚に抑えるため、転生紋から展開を伸ばす札は入れていません。
ただ素引きしたくない札が多いので、厚くするのは一つの手です。
どの型も、1枚初動となる光巴にアクセスするカードは自身を含めて12枚以上入れました。
手札誘発の内訳や、他の汎用との配分は使う環境に応じて変えてください。
Gフワロスは相手が無視して展開してくると★10を引き切る危険性があり、割とリスキーだったりします。
純型
壺でうららを誘って転生紋を通す狙いです。また時空の七皇で引きすぎた★10をデッキに戻しつつ、センジュをサーチできるようにしました。
自由枠を取りやすいのが強みですが、反面上振れがありません。また妨害を踏む手段が乏しく、後攻がかなり厳しいです。
永続罠をメインから入れたり、召喚権が余ることを利用して永続効果持ちのモンスターを置いてみるのも面白そうです。
マグナムートは光巴に触れるので他の型でも十分採用できます。
EXの列車関連は転生紋の縛りがあるため、先攻の3ターン目以降で使うことになります。
デモンスミス型
デモンスミスから神巫に触れるため、竜華の初動がなければ光巴の確保手段として、すでに持っていればウーサを作って転生紋を通りやすくできます。
ルートは展開例を参照ください。
転生紋が通らずとも、継戦能力の高さやディエスイレの存在である程度戦えるのが強みです。
神巫からバロネスを出せるようにするのもありです。
弱みとしてはイーバの素引きが困る点と、ベアトリーチェの禁止が濃厚なことでしょうか。
粛声型
サフィラやガーディアンが光巴にアクセスできる上、神巫が粛声と竜華どちらの初動となれる点などシナジーが豊富です。特にサフィラはいずれの効果も霸巴と淵巴のSS条件にマッチします。
展開例にあるように、粛声が初動兼妨害になりつつ転生紋発動に向かえるため、最近は専らこの型を使っています。
強みはガーディアンとヴァルドラス+αで一定ラインの妨害が見込めること、弱みは枠の都合上粛声をフルスペックで使えないことです。
祝福や威光、サウラヴィスを入れて厚くした構築を使ってみたのですが、これらの素引きが重く、使用感が良くありませんでした。結果的に威光のみ採用しています。
当初は神巫を入れていましたが、ヒエラルキアが必要なことと、展開例にあるようにロー初動で十分なことから抜きました。
EXは余裕があるので誘発を減らしてデモンスミスを入れたり、超融合や月女神の鏃用のカードを入れても良いでしょう。
粛声側の枚数についてコメントします。
サフィラは竜華側の初動になりえるので3、祈りは2にしたいですが枠の都合で1、ローは初動なので3、結界は体感で素引きが良くないので1としています。
バランスは詰め切れたとは思っていないので引き続き調整します。
展開例
各々の型の動きを見ていきます。
純
光巴のSSトリガーがヴァルドラスしかないので、相手の場にモンスターがいないと魔法罠に無効を当てにくいのが難しいです。
魔法罠を止めてヴァルドラス自身を割るのは勿体ないです。
割るカードがもう1枚あれば3妨害+疑似裂け目になってまずまずですが、ないと正直妨害数が不足気味です。
返しの打点を転生紋と界闢のどちらで確保するかによって、光巴で割る札が変わってきます。
転生紋の再発動を行うパターン
再発動の都合上EXに光巴を送る必要があり、リンクを積んでおく必要があります。リンクは縛りがないので何でも良いですが、ポストに書いたようにマーカーが向いていないと光巴を出せないので注意です。
界闢を使うパターン
流転の使い方
先攻で霸巴のサーチを使う例です。幻朧門を貼ってターンを返せない点、門を戻すのはコストなので霸巴に無効を当てられると苦しい点が今一つです。
デモンスミス
イーバの効果の都合上、どうしても場のベアトを除外しないといけないのが勿体ないです。
★4ラクリモーサの登場で詠聖からでも足りるようになりました。
粛声
3妨害+疑似裂け目が見込めるのでまずまず生き残れそうです。
まとめ
転生紋について散々危険視してきましたが、止められる誘発でメインから採用されやすいのはうららと霊王の波動程度なので、多少は楽観的にとらえて良いかもしれません(2024/08現在)。
他の誘発について見てみると、テーマの動きにGフワロスはあまり効かず、ヴェーラーは腐り、浮いた泡影はヴァルドラスに打たれるでしょうが、相手は幻朧門がある状態で光巴がSSされないように立ち回る羽目になります。ドロバやアトラクターは止まってしまいますが、誘発受けはそこまで悪くないように思えます。
またセンサー万別やサモンリミッター、スキドレといった永続罠がそこまで刺さらないのも見逃せません。スキドレ以外は自分で貼ってもカイ巴で解除できたりします。ただ魔封じを使われたらほぼおしまいです。
すでに述べた問題点や、相手の場にフリチェ除去や魔法無効を1つ構えられただけできつくなる事情がありますが、今後相当に強化される伏線と捉えて期待しましょう。
この記事ではあまり触れませんでしたが、転生紋でテーマ外に触る方向はかなり広い選択肢があり、すでに恐竜竜華や竜華相剣が登場しています。テーマ内で動くだけでも色々と考えることがありますし、非常にやりがいのあるテーマなので、ぜひ使ってみてください!
おまけ
採用候補
使えそうなカードを載せておきます。
ヘルホーンドザウルス
任意のフィールドにアクセスできます。「置く」なので発動時の効果処理は行われないことに注意しましょう。
出し方は下記のとおりです。
このように転生紋②を使う前提でテーマ外を絡める場合は、「テーマ外を配置する場所に手札効果で移動できる★10」をサーチすることになります。逆に言えば例えばテーマ外の幻竜を除外すると、霸巴を除外に置けず転生紋②が使えず困る、といったように配置場所と種族には制限があるので気を付けましょう。
参考にヘルカイトプテラのテキストを載せておきます。
今のところ転生紋②を放棄してまで置きたいフィールドがないように思えます。しかもヴァルドラスを作ると光巴でリリースする★10がいなくなってしまいます。
2024/09追記 ↓
10月改訂で真竜剣皇マスターPが禁止解除されることとなり、ドラゴニックDが有力な候補になりました。
光巴とコストでマスターPとヴァルドラスを並べられる上、ドラゴニックDで真竜のリソース供給が見込めます。
参考にこのルートを採用した構築例を載せておきます。
転生紋を真竜モンスターのサーチ札とみなし、光巴を減らしてEXゼロにする方向性もありますので色々試してみてください。
2024/09追記 ↑
一覧を見ていて目についたフィールドを載せておきます。
アーティファクト-ダグザ
光巴でデスサイズを割るプランです。
ダグザは転生紋の縛りに引っかかるのですが、混ぜ物で予め出しておけばよいです。
淵巴の出張例
ムーランの2ハンデスが消えるのが悩みどころですが、サーチと蘇生のどちらも簡単にできるので使いやすいです。
また打点不足になりがちなので、3000打点を供給してくれるのが助かります。
以上です。
コメントをくれた皆様ありがとうございました!
おわり