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支援したくないような人こそ支援が必要
人は、本当に辛い時は何もできなくなってしまうものです。
私たちは辛そうな人をみると、「何かあったら言ってね」、「声かけてくれれば手伝うよ」などの言葉をかけるでしょう。
それが,標準的な対応かと思います。
しかし、意地悪な言い方をすれば、「声かけてくれたら手伝うよ」というような言葉がけは、「あなたが助けを求めるという行動を起こしてくれたら、私は助けますよ」というようにも捉えれてしまうのです。
それを踏まえて,もう一度言います。
”人は、本当に辛い時は何もできなくなってしまうもの”です。
そう、辛すぎて何もできない人に対して、助けを求める行動を求めてもそれは困難なのです。
そんな人たちに、「私はあなたを助けたい気持ちを持っている。あなたが行動さえ起こしてくれれば助けましょう。」というようなメッセージを送っても、大した助けにはならないように思います。
いま周りを見渡すと、限界を超えて、何も頑張れなくなってしまった人が少なくありません。
中には、「それくらいのことならもう少し頑張ってよ」と思ってしまうような人もおります。
しかし、それが落とし穴なのです。
私たちは、相手の辛さを自分の価値観で測ってしまいます。
さらには、頑張っている人、努力している人が好きで応援したくなるのです。
それこそが、支援したくないような人こそ支援を必要としているの意味です。
人は根本的には受け身の生き物です。
だかこそ、声をかけるだけではなく、こちらから話しを聞きにいくことが大きな支援になります。