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YOWLL fesについて The Cheserasera編





世の中には2種類のイケメンがいる。
歌がうまくてロックなイケメンとそれ以外だ。
そしてその歌がうまくてロックな方のイケメンがこのThe Cheseraseraのボーカルギターの宍戸翼その人である。
おそらく本人はもはやイケメンと言われることに対して「いじってるやろもう」と思っているかもしれない。
あんなに声と顔が一致している人間っているだろうか
甘くてビターな御尊顔と甘くてビターな声。
ミラクルな組み合わせである。

しかしながら、この宍戸翼率いるThe Cheserasera、マインドはものすごく泥臭く(もちろんいい意味で)
シンプルに喧嘩殺法なライブをする。
演奏力、個性、根性。
どれをとってもかなりプリミティブでフィジカルでフェティッシュなのである。
そういう意味で、YOWLLのように強パンチしか打てないドンキーコングみたいなバンドで闘いを挑んでもハラリと身をかわして強烈な一撃を見舞ってくるのである。

宍戸くんとは気がつけば長い付き合いである。
彼はどんな事柄も、真っ当に受け止めて真っ当に噛み砕く。
俺みたいなひねくれ生意気な後輩のこともめんどくさがらずにちゃんと相手してくれるのである。
そしてかなり対等に向き合ってくれる。
なので、宍戸くんの言葉には嘘とか建前とかないんだなと思う。
それを知っていてライブを観ると、なんかすごく胸に込み上げるものがあるのだ。
その優しさはおそらく宍戸くん自身の経験に裏付けられた優しさなんだと思う。
歌詞もメロディも優しくて繊細で壊れそうに見えて、その実ものすごい強度があるのだ。
不思議なバランス感覚のバンドだと思う。
軽くて細くて丈夫。
こんな飛行機の材料にしたいバンドなかなかいない。

人生をまともに生きるのはすごく体力がいる。
自分の夢とかやりたいことを追いかけていると、なんだか時々意地になったりもするし拗ねたりもする。
大きな海へ流れ込む長い川の上流から音楽の旅をしながらガンガンいろんなことにぶつかって綺麗に角が取れて綺麗な丸になってゆく。
それを大人になったと言う人もいるが、そういう人は多分まだ川上にいたままで流れていないだけなのだと思う。
真っ当に自分に向き合って正直に生きるとどうしても人生はいつも少しだけ足りない。
お金だったり時間だったり健康だったり、何かが少しだけ足りなくなるように設計されているとしか思えない。
何かを持つと何かが足りなくなるように設計されているに違いない。
足りなくならないためにはなるべく捨てられないものを持たなければいい。
だけど俺たちバンドマンや音楽家は音楽で両手が目一杯塞がっているのだ。
例えもう一本手が生えてきてもその手も音楽で埋めてしまうだろう。
それが俺たちの生き方なのである。
The Cheseraseraもご多聞に漏れず目一杯音楽で両手が埋まっている人たちの集まりだ。
大人になって色んなことを学んで、安定や計画や自分の生活とか未来とか色んなことわかっている。わかっているはずなのに、音楽がない人生は彼らにとっては魚のいない水族館のようなものなのだと思う。
そんなことを勝手に思う。

繊細で優しくて、なのにものすごく強い音は彼らの人柄や生き様から滲み出ているものなのだと思う。
その音楽はでっかい翼を広げて俺らをどっか遠くに連れてってくれるんだと思う。

すんげーつええバンドなのでみんなに見てほしい!

そんなThe Cheseraseraのライブが観れるのは10月27日新宿ロフトのYOWLL fesにて!!


チケットはこちらから☟
https://t.livepocket.jp/e/g8px9