納める編【社会人シリーズ】〜経済のことよくわからないまま社会人へなってしまった人へ〜池上彰
⬛︎税金は何に使われているの?
・公務員の給料
・政治家の給料(正式には報酬)
・国会議員の歳費(給料)
・道路整備などに使用する公的基金
⬛︎あなたのお金が国を動かしている
・税金の目的
お金を少しずつ集めて暮らしを良くする
しかし、個人の資金では限界があるため、みんなからお金を集めてプールしておく
そのために人は働いて稼いだお金を税金から払う
それは共有財産を築き、その利益を得るための最低限の義務なのである
・政治家は税金をどう使うべきか
人々を代表してお金を預かり、より良い使い道を考える
⬛︎年金が心配だ
年金破綻の危機に追い込んでいる原因が2つある
①少子高齢化
②低金利と資産運用の失敗
年金支払いのために積立られた資金をどう運用するかは、厚生労働省が決め、厚生労働省の監督する「年金運用基金」という特殊法人が担当している
⬛︎資金が無駄に使われた
・株式市場への資産運用
・全国各地へのリゾート施設の濫造
これによって、貴重な年金資金を減らした
⬛︎えっ、年金記録が消えた!?
2007年社会保険庁の実態が発覚した
払ったはずの年金の保険料が記録に残っていないということがあった
・なぜ消えたのか
①1人につき一つの年金番号をつけることにした「基礎年金番号」制度というものがあったが、
データ入力の際に、入力ミスが相次ぎ年金番号の統合が行われなかった
②社会保険庁がそもそも入力をしていなかった
結果、社会保険庁は解体され特殊法人「日本年金機構」に引き継がれることになった
用語:積立制度
若いうちに払い込んだお金を積み立てて、歳を取ってからそのお金を受け取る仕組み
賦課制度
働いている人が払い込んだお金を高齢者に支給する方法
⬛︎年金とは国が行う保険だ
・年金制度とは
基本的に、若い人が払ったお金を高齢者に分配するということを繰り返す制度
自分のための積立ではない
・国民年金の使われ方
高齢者への支給だけではなく、不慮の事故等で働かなくなった人への障害者年金としても使われる
⬛︎払わないと破綻する
払い込んだ金額分の年金が受け取れなくなるという深刻な問題がある
現在、40歳代よりも下の年齢の人は払い込んだ額よりも支給される額が少なくなる
しかし、破綻しそうだからと払わなければ、本当に破綻してしまう
⬛︎給料は「税込」で考えよう
本来、給料は税込
そこから会社があなたの代わりに最近を計算して国に納めている(税金天引きシステム)
⬛︎あなたが払う税金にもっと関心を
消費税の導入で、「自分は税金を払っている」という自覚が芽生えてきた
アメリカでは、1人ひとりが税金を納める仕組みのため、税金の使い方を厳しく監視している
⬛︎タックスペイヤーという意識を
税金を払っているのだという意識をもつこと
↓
自分が払った税金が正しく使われているかどうか考える
⬛︎税金の使い方に関してシビアな目を
政治に直接関わることで、税金の使い道を改善できる
・方法
投票は行き、意見の合う人に投票する
国会は送り出したい人を当選させるために応援する
用語:年金制度
年金制度は二階建てとよく言われる
①国民年金
②厚生年金、共済年金
民間企業のサラリーマンやOLが加入するものが厚生年金
国家公務員、地方公務員などが加入さる共済年金