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借りる編【社会人シリーズ】〜経済のことよくわからないまま社会人へなってしまった人へ〜池上彰


⬛︎カードでの買い物も「借金」になる

カードで買い物をすると1ヶ月遅れで請求が来るが、商品を購入したお店にはカード会社から代金が振り込まれる

つまり、カード会社から借金をして、後かららカード会社に返済するという仕組み

⬛︎「手軽さ」が要注意

最近では、消費者金融で借金をする人が増えている

・理由

保証人も担保も不要で簡単、迅速な手続きで手軽に借りられるため

金利が高いため注意が必要

借金の中で、1番手堅いのは銀行からの借金

時間のかかる手続きが必要で、信用調査が厳しいため、審査を通れば安い利子で借金ができる

用語:ノンバンク

消費者金融のように、お金を貸すだけの金融機関のこと

⬛︎「リボ払い」に注意

カードの支払い方法は、一括や分割、ボーナス一括やリボルビング払いなどがある

その中でも1番損な払い方がリボルビング払い、いわゆる「リボ払い」である

⬛︎「リボ払い」は無駄が多い

分割払いとリボ払いの違いは

分割払い:

支払い回数を決め、その代金をその回数で割った金額を毎月返済するというもの

手数料は毎月支払う金額に加算される

毎月一律の手数料

リボルビング払い:

毎月例えば1万円ずつというように払う金額を決め、その金額を毎月返済するというもの

手数料は支払いが残っている金額に加算される

⬛︎銀行とは戦略的に付き合おう

将来のことを考えるならば、銀行と戦略的に付き合うことがおすすめ

銀行と良い関係を作るためには、メインバンクを作ること

給料の振り込みや、公共料金の支払いなど、お金の出し入れわ全てひとつの銀行に集中すること

⬛︎できるだけ通帳を汚そう

メインバンクにすることで、すべての取引を任せるほど信頼してくれていると受け止める

自分の銀行に口座を持っていないような人間に、銀行は簡単にお金を貸したりしない

しかし、ただ口座を開けばいいということではない

給料の振り込みなど、お金の動きが長期にわたって、ずらりと並んでいる通帳があれば、銀行は信用していると判断する

用語:通帳を汚す

メインバンクを作り、その銀行でのお金の出し入れの記録をなるべく多く、長く残すことで銀行との信頼関係が生まれる

⬛︎どんな銀行が安全なのか

銀行を選ぶ基準は、基本的には「近くて便利」で問題ない

銀行の経営状態の良し悪しを見極める基準ものを自己資本率という

また、純粋に銀行にストックされているいざという時のお金を自己資本という

自己資本をたくさん持っているほど、その銀行に預けても安心

だからこそ、銀行が資産に対してどれくらい自己資本を持っているかという指標となる自己資本率が重要

・自己資本率計算式

自己資本/資産×100=自己資本率

自己資本率4%以上

日本国内であれば問題なし、健康な経営状態

自己資本率8%以上

海外の仕事も問題なし

⬛︎二つ目の見極めは「ディスクロジャー誌」だ

ディスクロジャー誌とは銀行の経営状態が詳細に記載された資料で、銀行には公開する義務がある

非常に専門的な資料のため、素人目にわかるようなものではないが、注目すべきはリクエストしたときの行員の反応

積極的に見せてくれる方が良い

⬛︎消費者金融の金利はなぜ高い

金利は返さない人の分まで肩代わりしているため

大勢から高い金利を取ればそのうち何%かの人返済できなくても穴埋めができるという仕組み

⬛︎銀行から借金すると信用も得られる

銀行からの借金、例えば住宅ローンの金利が安いのは、厳しい審査をし、担保を取った上のことだから

クレジットカードの新規申し込み用紙に住宅ローンの有無を問う欄があるが、これはカード会社が銀行か住宅ローンを借りることができるだけの信用があるかチェックするためのもの

用語:担保

銀行から住宅ローンを借りるときは、必ず担保を要求される

担保とは「もしお金が返せなくなったら、これを取り上げてもいいよ」と銀行に約束するもので、通常は土地になる

もし返済できなくなった場合、土地は銀行に取り上げられる

⬛︎存在するものは合理的である

哲学者ヘーゲルの言葉、利用者がいる以上、そこにはそれだけの存在価値があるということ




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