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DP3 Merrillを連れて(Merrillで発見、新宿御苑編)

また新宿御苑かよ!
というツッコミが聞こえてきそうですが、反論はありません。

ですが、代り映えのしない写真をお届けするつもりはないです。
私が所持しているカメラの中で一番尖ったセンサ、Foveon Merrillを搭載したDP3 Merrillと共に新宿御苑を新たな気持ちで周ります。

前回使用したdp3 QuattroもFoveonセンサを搭載していますが、こちらとは世代が違いFoveon X3 SENSOR Quattroとなっています。
仕組みの違いは、公式サイトや他の有識者に任せるとして、出てくる画が異なることをお伝えしたい。
これはセンサの作りの違いによるものなので、単純に数値比較できなくなっており、感性によって好みが分かれています。どちらの世代が優れているかという論争は、数多く繰り広げられていますが、結論がでることはないでしょう。フィルムとデジタルの優劣を決める論争と同じとまでは言いませんが、似た部分あるかと思います。

とはいえ、個人的な好みはあるので、そこで順番をつけるとすると、Merrillに軍配が上がります。これはもう出てくる画の密度がスゴい。

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被写体の質感の表現力が高いこともさることながら、その手前にある空気までも写しとっているのではないかと思う時があります。

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あるがままを写すのが写真だと、良く言われますが、あるがままを「持ってこれる」くらいの勢い。2次元の写真に質感をプラスした2.5次元とでも言いましょうか。

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あまりにその物の素材感を写しすぎて、全体としてのバランスを欠く場合も。例えば、このアイスクリームの写真のように、粉砂糖、ソース、アイスの素材それぞれの質感が高すぎて「アイスクリームというデザート」という1つとしては少し見づらいものが撮れてしまう時もあります。

こうした画質の面でのじゃじゃ馬っぷりもさることながら、カメラ自体の使い勝手もスゴいことになっています。
例えば、バッテリーの持ちが極端に悪い。バッテリー1つの撮影可能枚数が公称約97枚。実際こんなもので、今回の撮影では300枚弱撮影して4つのバッテリーを消費しました。バッテリーのリロードを頻繁にしなければならない部分、フィルムを彷彿とさせます。
他にも、AFが遅い・合わないとか、背面ディスプレイの画質が悪いとか、ISO100以外常用外と言わんばかりの高感度耐性とか、撮影してから記録完了までにえらく時間がかかるとか、RAWファイルが一枚50MB超えるとか(APS-Cセンサ機です)手間がかかることこの上ないです。

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しかし、出る画はスゴい。

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この解像具合は大きなモニタで等倍表示して楽しんでもらいたいです。
残念ながら、すでにDP Merrillシリーズは生産終了しているので、入手が少し難しいかも知れませんが・・・。
前回使ったQuattroシリーズは好評発売中なので、とりあえずFoveonを試したい方は是非買ってください(ダイマ)。ちなみにどこからもお金はもらっておりません。

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使い勝手は悪くとも、どうしても持ち出して、味わいたくなる画質がここにあります。
これらの写真に惹かれる物がある方、貴方にはFoveonの沼へと続く道が開かれているかもしれません。お待ちしております。

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