凡庸”レンズ”雑記「考える」次の一本はズームか単焦点か
最近よく考えること
最近よく考えるのは、次のレンズは一体何がいいのだろうか?だ。
すぐには買えない、妄想レベルの話。それでも、カメラを愛でる者としては、無意識にレンズを探し求める。
果てなく迷う単焦点かズームか
朧げに頭の中に浮かぶのは、単焦点かズームか。
具体的には、Nikon Z 5mm f1.8S かNikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f4Sで迷う。
どちらも、Nikon使いならば手元に置いておきたい銘品。それも、人並みの財力が有れば、さほど苦慮せずとも手に入れることができる価格。Nikonの良心か罠か。
されど、そこはこの私。お金とは縁の無いものだから、妄想のみを膨らませ、ああでもないこうでもないと、ほくそ笑んでいる。
ここで、お遊びとして、お金をかき集めどちらを手に入れるべきのか。心を整え考えてみる。
とにかくこれさえあれば万事解決
いろんな場面で使える利便さなら、広角24mmから望遠120mm幅広くあるNIKKOR Z 24-120mm f4Sが圧倒的に良い。
120mmあるから本格的な望遠撮影ができる。
これさえあれば、他は不要のつけっぱなしに違いない。
それに、高倍率ながらSlineレンズの名を冠しているだけあり、写りは最高。キレがある華やかな写りをする。
普通の精神を持っているのなら、何も考えず一本いっとく!?だ。
キットレンズと変わらないかも
気になるのが、今持っているNIKKOR Z 24-70mm f/4Sとさほど写りが変わらない、そんな声があることだ。
悩ましいのが、感想が人によってまちまち。NIKKOR Z 24-70mm f/4Sと全く変わらないとの声があれば、別ではやっぱり24-120の方がレンズの質が高くて綺麗だと言う。衝撃なのが、24-70の方が写りが良いなんてそら恐ろしい吐露もある。
120mmに価値を感じるか
となると、安くはない(僕にとっては)10万以上のこのレンズを手にいれる絶対的な価値が、120mmが欲しいか否かたったそれだけに。それでも世界が変わって十二分にもとは取れる様だが、子供の運動会や、望遠を生かした風景写真なんかには価値が見出せるが、スナップ中心の撮影では、それほど望遠域の威力を発揮しないのではないか?
もちろん、単純に写りの良し悪しだけでなく、レンズ本体の作りの良さも、このレンズの特筆すべき美点。ズームリングを回した時の重さに、強い信頼を感じた。悪くはない印象だ。長年使っていると、耐久性が違うのかもしれない。
諦めたのに再び燃える50mm
そして、もう一本欲しいレンズ。Nikon Z 50mm f1.8S。
名レンズの称号であるSLineを冠したレンズ。写りの良さはプロアマ問わず高く評価。作例の繊細で素直な描写、とろけるようなボケに魅力される。ああこれはもう美味しいやつだ!と、歓喜する。
当初、このレンズを次に買うつもりだった。予算が、如何にもこうにも工面できなかったので、手頃な落とし所としてNIKKOR Z 40mm f/2を次に買った。
これはこれで、軽くて小さく旅先のスナップ撮影の良きお友達。使い方次第ではとても素晴らしい。
でも 50mmの作例を見るたびに、透明感のある繊細な描写がどうしても欲しくなる。
かくして、一旦諦めたにもかかわらず、姑息にも、再びかのレンズへ、物欲の炎が燃え上がったのだった。
撮影者として気取るならば50mm
率直に言えば。撮影者を幻想へ誘ってくれるのは、間違いなくこのレンズだ。単焦点の限りなく小さなf値は、変哲もない風景に陽炎のような洗練と流麗を与えてくれるだろう。
凡人並みの撮影力の撮影者だったとしても。
自分の撮影には潔く綺麗に写る50mmが良いかも
それに、中古ならば6万円ほどで手に入れることができる。10万以上する24-120に比べほんの少し現実的である。
24-70を持っている身としては、さほど写りが変わらず、その特異点が120まで撮影の幅が広がるそれだけである、(だけどそれが重要な場面も多数あるはず)24-120によろめかず、50mmf1.8の大口径で小さなf値が作る幻想的な世界の方が、創作者としての自己満足を満たしてくれるだろう。
それに、食後の血糖値を下げるための散歩や、出張中の見ず知らずの街角をふらつきつつ写しているその身としては、多少なりとも小さく軽く、潔く写すことができる、たった一つの画角の単焦点が、絶対的に相性が合っている。
こんなことを考えていると、いよいよ、Nikon Z 50mm f1.8Sを一本、いっとく、やっとく、買っとくか。そう心に去来する妙な至福を噛み締めつつ、買えもしないのに妄想のみが、一人、彷徨い歩き出すのだった。