見出し画像

増刷する本の作り方講座

ポーポー・ポロダクションの本は、みなさんのおかげで 26冊目になりましたた。 ありがとうございます。

ここまでの既存25冊のデータは 、新作で23冊を出させていただき、他に文庫が1冊、再編集1冊です。ココロアラというパンダが主人公の「使うための心理学」(PHP)はとても売れた本で、加筆して文庫化になりました。文庫のほうが文字多めです。また「マンガでわかる心理学」(SBクリエイティブ)はコンビニ用に再編集してライトサイズの別の本になりました。

ポーポーの本で特徴的なもののひとつに高い重版率があると思います。

・新作の重版率61%(14/23)
・色の本重版率75%(6/8)

一般的な書籍の重版率は10〜15%といわれていますから、かなり高いと思います。出版社の中には重版率を高めるために初版をわざと少ない部数で出すところもあるという話を聞いたこともありますが、私の知る限りお付き合いのある出版社はそんなことをしていないので、この数字はリアルに高いと思います。

重版率の高さの背景になっているのが、ポーポーの本はロングセラー本になりやすいということです。3年、5年と長く売れ続けるのも特徴で、毎年増版を続けて7年前の本が今年も増刷になっています。逆にいうとベストセラーのような瞬発力はありません。

あとは
・世界5カ国で翻訳されている
というのも特徴で、出版するとほぼ全ての本が中国、韓国、台湾で翻訳されます。特にこの3国ではよく売れているようで、一般的に翻訳は5年契約なのですが、2度更新して10年以上売ってもらっている本も複数あり、そういう本はとても珍しいそうです。海外でもロングセールスを続けていると思います。

刷数の多さでいうと1作目「マンガでわかる色のおもしろ心理学」が17刷、3作目「マンガでわかる心理学」が17刷になっています。「色と性格の心理学」も11刷です。

著者累計、全部の発行部数は約150万部です。海外での発行部数も入れての数字ですが、海外は正確な数字を報告してくれなのいで、ちゃんと報告してくれている数字しか入れていません。なので、160万部とか180万部とか、もっといっている可能性もあります。

ちなみに中国では「マンガでわかる色のおもしろ心理学」の翻訳版の広告には累計200万部と書いてあったらしく、それを中国で見た知り合いの人から「200万部も売れているの」と連絡をもらいましたが、実際には20万部という報告しかもらっていないという、そんな謎な状況なのです。日本でも広告料を上げるために雑誌の部数を多めに書くことはあると聞きますが
「下駄をはかせすぎでしょー」

ポーポーは心理学の書籍も出しており、実は本作りでもいくつかの心理的な方法を入れています。本に携わる人には何かのヒントになれば幸いですし、読者側としては読み物として読んでいただけると、業界の裏側が垣間見えるかもしれません。そんな思いで、増刷する本の作り方の話をしたいと思います。

ではでは将来的に「本を出したい」と思っている方、すでに本を出して悩まれている方、編集など本に携わる仕事をしている方、必見の内容です。

ここから先は

3,887字 / 2画像

¥ 600

いつも応援ありがとうございます。 みなさまからいただいたサポートは研究や調査、そしてコンテンツ開発に活かしていきます。 ミホンザルにはバナナになります。