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「魅惑の心理」マガジンvol.81(他人を信用してしまう心理/SNS心理)

「他人は信用してはいけない」という言葉を聞きますが、逆を返せばそういう言葉で注意を呼びかけないといけなく、基本的に人は人を信用してしまう性質があります。毎年、多くの被害を出していながら「振込詐欺」や「銀行員なすまし詐欺」などの被害が減らないのは、こうした人を信用してしまう基本的な性質が大きいと考えられます。

人は社会性動物と言われるように、役割を分担して仕事をして相互利益を図る形(社会)を持っています。人を信頼することが自然であり、結果的に得をするからです。ところがそうした社会的な人の性質を悪用して、他人を騙す人が後を絶たず人間不信に陥ってしまう人も珍しくなくなってきました。大きく分けるとA「何でも人を信用してしまう人」、B「基本的に人を信用しているけど、怪しい人には気をつけている人」、C「基本的に人を信用していないけど、誠実そうな人は信頼したいと思っている人」、D「人を信用しない人」に分類できると思われます。

現代におけるもっともバランスが取れている人は、B「基本的に人を信用しているけど、怪しい人には気をつけている人」といえるでしょう。Cの「基本的に人を信用していないけど、誠実そうな人は信頼したいと思っている人」も間違いではないかとしれません。

ポーポーが SNSを通じて危惧しているのは、わりと安易に他人を信用している人が多いということです。今回の「魅惑の心理」マガジンではなぜ SNSにおいて人は他人を信用してしまいがちになるのか、そのメカニズムを説明しながら、これからのSNSにおける信頼関係を考えていきたいと思います。

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