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283 Production LIVE Performance [liminal;marginal;eternal] 私の中での賛否
皆さん、こんにちは。蒼森と申します。本noteは、1月11日、1月12日に行われた、『アイドルマスターシャイニーカラーズ』のライブである『283 Production LIVEPerformance[liminal;marginal;eternal]』の感想です。
「こんなこと思うヤツもいるんだなー」程度にご笑覧いただけますと幸いです。
前提
・第一公演は未視聴。それ以外は配信にて視聴。
・アイマスの本格的なXRライブを視聴するのは今回が初めて(EXPOのライブは視聴)
・シャニマスはやったりやらなかったり。シーズとコメティックのイベント、共通コミュは視聴済。
・SHiis、コメティックのことは好きですが、どちらも所謂担当ではありません(強いて言うなら担当は果穂と摩美々)。
例の展開について
あったこと
こんな場末のよく分からん人間の記事を読みに来てくれる方は大体の顛末を知っているとは思いますが、一応あったことを簡潔に説明しておきます。
1月11日、1月12日にシャニマスのライブである、「283 Production LIVE Performance[liminal;marginal;eternal]」が各日2公演、計4公演行われました。そして、その第二公演の途中で出演アイドルである緋田美琴が体調不良により、途中から欠場、第三公演も大事を取って後半からの参加となりました。(第四公演はフルで出演)
「体調不良なら仕方ないじゃんね」と普通ならなるのですが、このライブはXR...…つまり、あらかじめ収録された音声に映像を合わせたものであり、2次元の世界の中でのライブという設定のものです。なので、演者の体調不良というトラブルなど本来は起こるはずはないのです。
すなわち、この欠場は意図的に引き起こされたものであり、脚本の一部ということになります。この部分が、ライブを現地で見た人、配信で見た人、そして伝聞で知ったシャニマスを知っている人、知らない人にも広まり、賛否が分かれたという状況です。
これに対する個人的な感想
結論から言うと、賛が8、否が2、といったところです。正直この出来事に対してモヤモヤするところはあるけど、それ以上に心が揺さぶられたことは事実なので、それを認めざるを得ないという複雑な心境です。賛の比率が高いとはいえ、賛否が自分の中で入り混じっているので、どこが良かったか、どこにモヤモヤしたか、というのを分けて書いていきたいと思います。
良かったところ
まず、自分のスタンスとして、今回のライブをコミュの一部、すなわち物語として見ている、というのがあります。そして、その物語の中でにちかとルカの成長が見られたこと、そして凄まじい深度でこれに没頭できたこと、これが今回のライブで最も良かったところだと考えています。
「コミュをやるなら普通にゲーム内でやれば良かったでのは?」という意見もあるかと思いますが、ゲーム内コミュでは私はここまでの感動は得られなかったと思います。
この物語の大筋は、美琴がライブの途中で倒れ、にちかはシーズを、美琴の帰る場所を守るために独りでパフォーマンスを行い、ルカは動揺しながらもコメティックとしてステージに立ち続け、美琴への執着から離れたことを示す、というものです。彼女たちのこれまでの積み重ねが表れたような物語ですが、逆に言えば私は、彼女たちの積み重ね(コミュ)を通して、もうにちかがシーズの「じゃない方」なんかではないということも、ルカがコメティックを自分の居場所として認め始めているということもすでに知っているのです。良く言えば王道、悪く言えば予想のできる展開であり、ゲーム内コミュで見たとしても、彼女たちの現在地点を改めて見られたことに対する喜びこそあれど、大きく心を揺さぶられることはなかったと思います。
にちかのどこか不安そうな表情や、独りで踊り終った後に肩で大きく息をするような必死さ。ルカの視線の動きや、わずかな歌声の違い。そういった、文章だけでは言い表せないようなものに、このようなライブの形式でしか見れないものに心打たれたのです。
実際、私はにちかのパフォーマンスを見て、ただの映像であり、虚構であるはずの彼女に祈りのような感情を抱きましたし、ルカが見事に1/3を歌い上げ、「誰か一人ぐらいは救えたかよ」と『あい』を届けようとしたこと、そのような気持ちに彼女がなれたことが心底嬉しく、感動しました。
私はシャニマスが語られる際によく使われる『実在性』という言葉があまり好きではありませんが、それでも、あの瞬間、彼女たちは生きているんだと、そう感じていたのです。
モヤモヤした点
※ここからは批判を含みます。
さて、感動した一方で、やはり私の中でどうにも消化しきれない、本当にアレでよかったのか……?と思ってしまう気持ちもありますので、そちらについても何とか言葉にしていきたいと思います。
私があの出来事において最も良くなかったと思うところ、それは「物語の都合で美琴が倒れ、結果として彼女の出番が減ってしまった。しかもそれをライブの場でやった」という点です。
「は?お前さっきまで絶賛してたやんけ!」とお思いの方もいるかもしれません。その通りで、私は物語として美琴が倒れたことは、結末のために必要な出来事であり、なんら問題はないし、結果として面白いものになったと考えています。
そもそも、物語を展開するために特定の登場人物が割りを食う、というのは間々あることです。例えば、デスゲームもので最初に犠牲になる登場人物、強敵との戦いの中で主人公に全てを託して死ぬ師匠的ポジションのキャラクター等々...…。彼ら、彼女らは物語という大きな枠を動かすための謂わば「駒」であり、より物語を面白くするために大なり小なり犠牲になるのは当然のことと言えるのです。そういった意味では、「シャニマスのという物語の一登場人物」にしか過ぎない美琴がステージに出れないというのは別段問題の無いことなのです――。
そんなわけなくないか?
少なくとも私は美琴を、283プロのアイドルたちを、「シャニマスという物語の一登場人物」と断ぜられると腹立たしい気持ちになると思います。
勿論、そういった側面があるのも事実ですし、彼女たちを好き、という気持ちも元はと言えばコミュという物語から発生したものです。しかし、私は物語のためだけにお金まで出してガシャを回しているわけではありませんし、物語が好きだからアクスタを買っているわけではありません。私はシャニマスのコミュを、物語を愛していますが、それと同時に283プロのアイドルたちを物語を超えた存在としても愛しているのです。
そして、それについてはシャニマスの運営側も意識しているところだと思っています。グッズ展開や外部のコラボ、物語の外の存在としての彼女たちを生み出し、彼女たちを使ってお金を儲けている部分はあるはずです。シャニマスは物語であると同時に、キャラクターコンテンツ(ふわっとした言い方で申し訳ないですが)でもあるのです。
そして、私はそのようなキャラクターコンテンツをするのであれば、物語を逸脱した存在を作るのであれば、彼女たちの誰一人もが割りを食うことなく、衣装も、イラストも、楽曲も、ライブの出番でさえも平等であるべきだと考えています。それが物語の登場人物以上のロールを与えられてしまった彼女たちへの敬意であり、誠意であると思うからです。
勿論、現実を見ればそう上手くはいっていません。商業的な判断や声優さんの都合で、どうしても出番の均等性は失われています。しかし、それらは全て大人の事情として、どうしても致し方ないことだったんだとして飲み込んできました。
今回のライブは違います。明確な意図を持って美琴の出番は削られ、キャラクターとしての美琴がただの一登場人物に貶められ、物語のためにの牲になったと感じてしまったのです。
さらに言えば、この物語を展開する場所がライブだったのも良くなかったと思います。シャニマスのライブに求めるものは人によって様々だと思いますが、少なくとも私は声優さんの、アイドルのパフォーマンスを見にいっています(5thや我儘の時のような物語を見に行っている側面も少しながらありますが...…)。上記で言う、キャラクターコンテンツを見に行っている状態ですね。ところが、odd2の場において、あのライブはキャラクターコンテンツの場から物語の場に塗り替えられました。
この物語を心の底から素晴らしいと思ったのは上述の通りですが、それと同時に、「お前たちの勝手な脚本に美琴を巻き込みやがって」という怒りもやはりあるのです。
まとめ
以上が美琴が途中欠場したという出来事についての私の感想です。良かったところとモヤモヤしたところがほぼ一緒です。どちらかを直せばもう片方も消えます。心が二つある~~
上述したように、私はこの物語については賛の立場を取っています。今までシャニマスをやってきた中でも屈指の心を揺さぶられる瞬間だったと思います。しかし、私の中に芽生えた否の感情もまた、賛の感情に塗りつぶされないほどには強度のあるものでした。なので、こういう形でどちらの意見も言葉にして自分の中に落とし込めて良かったと思います。
それ以外の良かったところ
なんか例の演出の話ばっかりで他の良かったところあんまり喋られてなくね?と思ったのでここからは今回のライブで良い!と思ったところを書いていきます!
ECHOES曲のライブ披露
Monochromaticと泥濘鳴々がライブ初披露されましたね。どっちもめっっっちゃ良かったです。特に泥濘鳴々は全体的に格好いい振付でありながら、羊のポーズのような、クセになりそうな瞬間も多く、ぜひ声優さんのライブでも見てみたいと思いました。
てか曲数を重ねるごとにどんどんダンスの難易度が上がってませんか……?恐らくハンドマイク用の振付になるとはいえ声優さんは大変だなぁと思ったり。
夢模様キャンパス、無垢
だぶるはのソロ曲、夢模様キャンパスと無垢もライブ初披露でしたね。はるきも、とても彼女らしいふわふわした中にいろいろなものを詰め込んだような振付でめちゃくちゃ良かったです。
羽那の無垢には衝撃を受けました。そもそも、最初に無垢を聞いた時、あまり彼女らしくない曲調だと思ったのです。無垢の曲調はどちらかというと無機質よりであり、あまり羽那っぽいものではないかな、と感じたのですが、ライブでは完全に彼女の曲になっていましたね……。曲調に合った振付でありながらも、時折挟まれる彼女の天真爛漫な笑顔にはグッと心を掴まれましたし、何よりどこまでも理想論的な無垢の歌詞を、「羽那なら本当にそうあれるかもしれない」と思わされてしまうほどのエネルギーのあるパフォーマンスでした。
配信視聴について
前述のとおり、今回のライブは配信で見たのですが、配信で見て良かった~!と思っています。出不精な私は今まで殆どのライブを配信で視聴しており、現地に行ったのは片手で数えるほどです。その中で思っていたのは、やはり現地>配信視聴ということです。んなもん当たり前だろって感じですが、コールなどの現地ならではの熱気を配信越しに見るたびに、「あー、現地良いなぁ」などと思っていました。夢咲が流れるたびに室内で一人で「ナンバーワン!」と叫ぶオタクを客観視すると少し空しいものがあったのです。だからこそ、6.5thでやったような配信限定の演出は、配信視聴の役得があって凄く嬉しかったのですが、今回のライブではそういった配信ならではの良さ、というものが特にカメラワーク部分に多くあったと思います。現実では絶対にできないようなカメラワークもありましたし、キャラクターの表情をアップで見れることで彼女たちの心情を推し量ることができる、にちかが急遽ソロで歌うことになった際にカメラのスイッチャーが追い付いていないという演出が入ることでよりリアリティが増すなど、配信であるにも関わらずライブに没頭させるような工夫があったと思います。
その一方で、やはり現地ならではの良さもあるな、というのは感じました。特に今回は映像に没頭させる目的なのか、観客の声が楽曲中はかなり絞られていた印象があります。俺もっとオタクのwowwowwowを大音量で聞きてぇよ...…
また5月に(恐らく)イルミネのXRライブが大阪でありますが、配信か現地か悩ましいですね。
終わりに
遅筆過ぎてもうlmeの話してる人あんまりいねぇ!
そんでもってチンタラnoteを書いている間にオーコメの実施が決定されました、それも声優さんではなく、アイドル本人が出るやつ。
![](https://assets.st-note.com/img/1737292557-r1tuCogap4Sqs6LHkhlVK9nU.png?width=1200)
ライブでこんなやり口するなら関連コミュ絶対に実装しろよ高山ぁ!とTwiterで息まいていたのですが、まさかこういう形でくるとは。
美琴さん本人がアレを見るのか……という思いがありますが、あの出来事に彼女がどう向き合うのか、期待半分、不安半分で見守りたいと思います。
以上となります。最後までご覧いただいた方、本当にありがとうございます。機会があれば、次の記事でお会いできますと幸いです。