オペアンプによるオーバードライブ回路の基本チェック
オペアンプを使用したオーバードライブ回路の簡単な
チェック方法を紹介します。オペアンプについての
知識がない方でも、電圧計を使って簡単にチェックする
ことができます。ぜひ、挑戦してみてください。
エフェクター回路に興味がある方や初心者の方にとって、
役立つ内容です。
下記がオペアンプによるオーバードライブの回路図です。
下記は使用されているオペアンプのピン配置図です。
1.電源電圧の確認
一般にエフェクターの電源は+9Vに設定されています。
実際には、ACアダプターや9V電池の電圧出力は+9V
より若干高い電圧が出力されています。
この電圧がICの8ピンに印加されているかを確認します。
正常であれば約9Vの電圧が印加されていることが
確認できます。9Vよりも数ボルト低い電圧になっている
場合は、回路内で異常が発生していると考えられます。
2.オペアンプの動作確認
オペアンプに正常な電圧が印加されていれば、
オペアンプが動作可能な状態となります。
オペアンプは正常動作する環境時に、
イマジナリーショート(仮想短絡)と呼ばれる現象が
確認できます。
これは+INPUT端子の電圧と同値の電圧が-INPUT端子に
現れるという現象です。
オーバードライブの回路図に赤字で示されたポイント
V1とV2にはほぼ同じ値の電圧が現れ、また同様に
V3とV4でも同じ現象が現れます。
同じ電圧になっているか確認しましょう。
高周波などを扱う場合は開ループゲインが低下する場合は
イマジナリーショートが成立しないことがありますが、
エレキギターなどの可聴域信号を扱う回路では
非成立になることはありません。
もし同じ電圧になっていない場合は、回路内で異常が
発生していると考えられます。
上記の2点が正常であればオペアンプのスタンバイ完了と
なります。
音が鳴らない、歪み方が異常などの不具合が発生した時に
上記の確認で、オペアンプ本体の異常有無が確認できる
かと思いますのでお試しください。