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世界16953位によるARD1GP Rd.5 個人的攻略(おまけでARD1審査の話)
はじめに
某人に感化されてちょっとだけ何か書いてみようということで、まずはARD1GP、Rd.5の個人的な攻略ポイントを書き連ねていこうと思います。やってること自体はどのコースに対しても同じなので、何かのご参考にでもなれば幸いです。基本的には走り方、考え方の話がメインで、セッティングのことにはあまり触れないような方針で書こうと思います。あまりnoteに慣れていないのと、文章を書き慣れていないのでお見苦しい点があればご容赦ください。
コース攻略の考え方
まず攻略を始めるにあたってARD1の審査スタイルをしっかりと理解し、その上で走り全体を組み立てていく必要があります。そのため大前提として審査についての深い造詣が求められるわけです。逆に言えば理解が不足している状態では走りを組み立てることが不可能だと言ってもいいため、審査基準、審査方針、審査レポートの熟読はは非常に重要です。(なのでMonetさん、早くRd.4の審査レポート出してください)
まず基本的に審査の方法についてですが、みなさんご存知の通り、ARD1ではベースの基礎点に対して減点が課され、その合計によって点数が決定します。
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この審査方針の上で高得点の走りのためには、次の二つの点を同時に実現する必要があります。
減点要素を限りなく0にする。
ベース得点を可能な限り高くする。
近年参加者のレベルが極端に上がっているGPクラスで上位を狙うには、この2点をしっかりと考慮に入れた上で走りの組み立てを行う必要があります。これはもちろんSLクラスにも適用できる話です。審査員の所感としては、1つ目の要素を意識するあまり、2つ目の要素を完全に捨ててしまっている選手が多い印象があります。SLクラスの場合はそれでもそこそこいいところまで行けてしまうのですが、そのままでGPクラスに上がってしまうとなかなか勝負するのは難しくなってしまいます。(事実そういう選手は結構います)そのためにもこの2つの柱を両立させる必要があるわけです。
この2つを同時に実現するためには、どう言った走りが減点要素に引っ掛かるのか、どう言った走りがベース点を左右するのかを確実に理解する必要があります。もちろん皆さん審査レポートを熟読して理解していると思いますが、この記事でARD1を知ったという方もいると思うので、まずは少し審査の話をしようと思います。
ARD1の審査について(少し脱線)
審査要素1:減点要素
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まずは審査基準が発表されたらまず確認すべきなのは、クリッピングポイントとコース内外の基準です。(スタート地点も減点されうるポイントですが、そんなところ間違える人なんていないので気にしなくていいですよね?)特に最近はクリップをバンパーで取るのか、コースアウトは何輪まで許容されるのかが場所によって異なるので、間違いのないように確認する必要があります。コースアウト、クリップ外しは最低でも-1点とかなり重い減点なので絶対に排除する必要があります。
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ここまでを踏まえた上で最も注意するべきはもちろん角度変化です。実際SLクラスを審査する上で最も多いのも、この角度変化による減点です。ただ単にレイアウトを完走するだけであれば、そこまで難しくはないのですが、角度変化をせずに走り切ろうとすると途端に難易度が跳ね上がります。SL前戦の山梨で特に顕著だったのですが、この角度変化を理解できてない人が少し多いように感じました。詳しくはリンク先を見てほしいのですが、基本的にはARD1では進行方向に対しての車両の方向を角度として定義しているため、いわゆる"ケツ進入"やのような走りは減点方向になります。
適当だけどこんなイメージかな
— kosumo (@kosumo65818025) January 1, 2025
1枚目が前者、2枚目が後者 https://t.co/hO2Q1rVcds pic.twitter.com/bs4YPZ5Ae0
↑kosumoさんがわかりやすい映像を作ってくださいました。
では角度変化がないように走行するためには何が必要でしょうか?
その答えは予定調和的な走りの構築です。旋回中の修正操作が角度変化を引き起こすため、進入した後は基本的にはほとんどステアリングを操作しないようなイメージで走行します。端的に言えば、コーナー進入の時点でその先のライン、角度が全て決定するような走りが理想だと言えます。修正のない走りは角度変化のない走りに直結するため、予定調和が求められるわけです。さらに言えばコーナーが連続するような場合は振り返し位置も、前のコーナーのラインと角度が決まってしまうと自ずと決定されていく部分にはなるため、レイアウト全体を考えた時に、進入した段階でフィニッシュラインまで全ての走りが決定してしまうと言って良いでしょう。
そこで私のやり方としては、逆にフィニッシュラインからラインを構築していくことが多いです。最終地点から逆算的にラインを決定していくことで、
理想の最終コーナーの走り→理想の最終コーナー前の振り返し→理想の最終から一つ前のコーナーの走り→…
と、求められる進入が決まります。もちろんここまで単純な話ではないのですが、基本的にはこれに基づいて角度変化なくコーナーをクリアできるラインを考えていくことになります。
考え方としてはそこまで複雑ではないのですが、基本的にはこれさえできてしまえば、そこそこいい点数は取れるようになるでしょう。
審査要素2:ベース点
ここまではGP選手の大半はできていることで、ここからがGPクラスで上位選手になるための第一歩だと考えてください。ここ最近のGP上位陣は基本的に減点要素がないことが当然になってきており、順位がベース点によってのみ決定しています。つまりはベース点をいかに上げるかの勝負がメインになっているわけです。
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さて審査レポートを再度見てみましょう。減点ポイントの他に採点ポイントの欄があると思います。これはあくまで参加者が分かりやすいように記しているだけなので、記載されている他にも選手ごとに細かい差はあるのですが、ここに記載されているような内容をもとにベース得点が決定されています。、
主な要素としては毎度毎度言っていますが、
角度
速度
振り
の三要素になります。これらのいずれか一つでも意識が欠けていると、それだけでベース点は大きく影響を受けます。さらにはそれぞれの創刊も非常に重要で、例えば、速度を考えすぎて角度がない、角度をつけすぎて振り返しでもたついている、など一つを上げて他を下げるようなことがあった場合にも、減点につながるため、3つの要素を全て高水準でこなす必要があります。
特に振りはしっかりと意識を向けておかないと難しい部分であり、車両によっては振り返ししづらいこともあるため、完成度を大きく左右すると言っていいでしょう。また速度に関しては車両の性能に依存する部分が大きいため、走らせ方で改善できる部分は加速区間の走り方くらいですが、角度についてはセッティング、走らせ方次第で大きく変わる部分ではあるので、こだわり甲斐のある要素の一つと言えるでしょう。(ただし角度変化には注意する必要があります。)
ここで重要になってくるのは、99点台を目指すには、全てを高水準にこなした上で、そこからさらに他の参加者に絶対に負けないような何か一つ勝負ポイントを決めることです。角度なのか、速度なのか、振りなのか、何か一つ究極に突き詰めるものを設定してそれに取り組むことで、GPクラストップレベルの走りに近づけるでしょう。
実践編:ARD1GP Rd.5 in Fujiの攻略
攻略開始!
ここまで3000文字近くすでに書いているのですが、やっと本題に戻って実際にコース攻略を始めていきましょう。考え方としては最終から逆算して考える方法を取ります。
まずはこの審査基準を念頭に置いてください。
全体の方針
今回私はLotus 3-Elevenを使って参戦しているため、自分に課す課題として2コーナーの角度とその手前の振り返しをの2つを設定しました。車両の性能を最大限活かせるポイントであり、今回のレイアウトの魅せ場の一つでもある、と考えたためです。これはおそらく参加者によって異なる部分でもあり、審査員側の考えと完全に一致している部分ではないと思うので、あくまで参考程度に捉えてください。
最終コーナー
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まずは最終コーナー(というか2コーナー)から考えていきましょう。ここは今回のレイアウトの鬼門になっています。というのも、コーナー進入速度が高く、入り口はRが小さいにもかかわらず後半はRが緩くなっていくため、単純に最後のアウトクリップを舐めるように走ってしまうと多大に角度変化をしてしまいます。かといって振り返しの角度を抑えたり、深い角度のままあまり考えずに旋回をしてしまうと、ベース点が下がったりフィニッシュラインまでにイン側にはみ出してしまいます。
特にこのコーナーは高い進入速度から鋭く振り返して深い角度で進入することが求められる部分なので、その角度を維持したまま最後まで走り抜けるために通れるラインは自ずと決まってきます。今回の場合は角度をつけながらも減速は最小限に抑え、振り返しから最後のアウトクリップまで勢いそのままに飛ばしていくようなイメージで走ることにしました。これにより最後のアウトクリップを深く取り、角度をつけたままフィニッシュラインに向かってもコース幅に余裕があるようなラインを選択します。
しかしここで一つ大きな問題があり、Lotusの舵角70を活かす為に深い角度をつけると、速度が急激に落ち、アウトまで飛んでいかないばかりか、インのクリップをインカットしてしまうことが多くなってしまいました。そこで今回はデフの値を高めに設定し、飛ばしやすくするのと同時に、振り返し位置をやや奥目にすることで対処しました。
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ここまでの話をまとめると、
フィニッシュラインまで角度を維持できるように最後のアウトクリップを深めに取る
その為に奥目で振り返して減速を最小限に、直線的に飛ばす。
これで2コーナーの方針が固まったので、それに向けた1コーナーの走りを考えていきましょう。
振り返しのための1コーナー
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前項で振り返し位置を奥目にすることを決めたので、それにつながる1コーナーの走りを組み立てていきます。今回の審査基準では1コーナーのラインはほとんど制約がないので、選手側で試行錯誤ができる部分になります。
まずは要求されることを考えると、
奥目の振り返しにつながるライン。
最後のアウトクリップまで飛ばせるよう高い車速を維持。
振り出しから振り返しまでの間、角度変化をしないライン取り。
これらの要求を満たすための1コーナーの走りを組み立てていきましょう。
まずは奥目で振り返すためのラインとして、純粋に1コーナーアウトクリップの位置も奥にずらすことでラインの整合性を確保します。これ自体は当然の帰結でしょう。
ここでさらに、クリップへの進入方向の角度をやや鋭角目に設定します。旋回速度は車両の特性上大きく向上することは難しいですが、進入方向の角度を鋭角目にすることで2コーナー方向への速度成分を高めることができます。これによって車両性能でリミットされる速度を最大限活かし、今の要求に応えることができるようになります。この際角度が薄くならないように注意します。
ここまでの話から導き出されるラインは1つ、130R中盤から先の部分で、ミドルラインから一度インに付くように走り、そのままアウトクリップに向かうような走りです。言葉で説明すると少し分かりにくいので、このあとの確認視点映像をご参照ください。
これで1コーナー後半の走りが決まったので、あとはそれに合わせた振り出しをするのみです。今回はイン側からインに向けて振り出したあと、ミドルまで膨らんでいくようなラインを選択しました。これは実際走ってみてわかる部分ですが、この振り出し方であれば角度を維持したままアウトクリップまでつなげることができました。
あとはその理想の走りに向けて走るのみ!
さて長くなりましたが理想の走りが見えたので、これを実行するのみです。ここ最近私はそれぞれの部分でいい走りができた場合は、そのリプレイを操作視点で録画し、どうすれば目標の走りができるのかを分析するようにしています。これだけで目標の走りが実現するまでの時間が大きく短縮されるように感じます。もちろんセッティングについてもいろいろ考えて合わせ込んでいくため、時間がかかる部分でもあるのですが、最近は面倒であまりいじりすぎないようにしています。
結果出来上がった走りがこれです。
これまで述べてきた要素を可能な限り実現し、すべての要素を抑えるようにしています。もちろん提出期限があるので、100%理想の走りができることは少ないです。(個人的に100%近い走りができたのは2022Rd.2峠のみ)それでも残すは理想の走りを実現できるよう走り込むのみですので、ここから先は皆さん次第です。
どうすれば理想の走りができるかは今回の話題からそれるのでまた今度に。これでRd.5富士の攻略は以上になります。
最後に
結局やたら長いnoteになってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。某世界6位の方に感化されて書き始めましたが、思いのほか長くなってしまいました。まじめに書いてしまったので、若干読みづらい気がしてますが、ここまでお付き合いいただき、改めてありがとうございます。
冒頭でも言いましたが、今回の話はどのコースにも応用できるものですので、是非とも今後のラウンドで活かしていただければなと思います。割と手の内は明かした気がしているので、お役立てください。(SLのRd.6の皆さんの走りが楽しみですね☺️)GPクラスの人は参考にしないでください()
最後に、何か内容のリクエストがあれば、是非教えてください。またモチベがあれば書こうと思います。
それではまたいつか
;ポール@レノン