タイでプレビルドの不動産は買わない方がいい
こんにちは!記事では、タイ国内でよく見られる「プレビルド」の不動産について解説していきます。まず最初に、すべてのプレビルドを否定するわけではないことをお伝えしておきます。実際、プレビルドで成功した人もたくさんいます。しかし、私は多くの人にとって、特に不動産初心者にはこの購入方法がリスクの高い選択だと考えています。
この記事では、なぜプレビルドの不動産を買わない方が良いと考えるのか、その理由を詳しく説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
弊社はパタヤで長年サービスを提供している会社ですので、何かあればぜひお問い合わせください!
目次
1. プレビルドとは
「プレビルド」とは、プロジェクトがまだ建設段階、もしくは計画段階で物件を購入する方法です。完成後に物件の価値が上がることを見込んで、完成前に安く購入できる点が魅力ですが、この方法には多くのリスクが伴います。
2. タイ国内でプレビルドで販売された物件例
タイでは、特にバンコクやパタヤなどの都市で多くのプレビルド物件が販売されています。
現地では、開発途中で中断されたプロジェクトも数多く存在しており、建設がストップしたまま放置されている建物を見かけることも珍しくありません。これが、プレビルドのリスクの一端を物語っています。
3. プレビルドで購入するメリット
もちろん、プレビルドにはいくつかのメリットも存在します。ここでは、代表的なメリットを見ていきましょう。
メリット①:完成時より安い価格で購入できる
プレビルドの最大の魅力は、建物が完成する前の段階で、完成後よりも安い価格で購入できる点です。特に、まだ土地の状態で購入すれば、最も低価格で購入できる可能性があります。しかし、このメリットにはリスクがつきものです。
4. 買わない方がいい理由①:リスクとリターンが見合わない
プレビルドで購入したとしても、プロジェクトが完成せず、物件が引き渡されない可能性もあります。タイでは、そこら中に建設途中のまま放置されているプロジェクトがたくさんあります。あなたが購入した物件が無事に完成する保証はありません。ちなみに、この記事の最初の画像は何だと思われたかといるかと思いますが、かつてはプレビルドでプロジェクトを販売していた土地の写真です。物件はなく、草が伸びきっている状態です。
もしプロジェクトが途中で中断された場合、支払ったお金はほとんど返ってこないでしょう。開発業者がすでに資金を建設に使ってしまっているため、返金を受けられる可能性は非常に低いです。一部でも返金されるのであれば、御の字でしょう。
さらに、物件が完成したとしても、その物件が市場で思ったような価格で売れるかはわかりません。プレビルドの物件が完成後に、プレビルドで販売していた価格よりも、下回って販売されるケースもあります。
また、完成した物件の仕様が当初の契約内容と異なる場合も多く、契約書には「デザインの変更権利は開発業者にある」といった文言が含まれていることが一般的です。
5. 買わない方がいい理由②:企業も逃げられる準備をしている
プレビルドでの販売においては、開発会社がプロジェクトごとに別の会社を設立することが一般的です。これは、プロジェクトが破綻した際に、責任を限定するためです。プロジェクトごとに独立した会社が設立されているため、開発が失敗した場合、親会社や別のプロジェクトには影響が及ばない仕組みになっています。
つまり、開発会社は自社の資金を使ってプロジェクトを完遂するつもりはなく、お金が集まらなければプロジェクトを途中で放棄する準備が整っているということです。こうした状況では、投資家としてリスクを背負うのは非常に危険です。
6. 買わない方がいい理由③:不動産投資ではない
プレビルドは、不動産投資と呼べるものではありません。実際には、開発会社の資金繰りを支援するための資金提供といったほうが正確です。なぜなら、プロジェクトが完成しない場合や、資金不足に陥った場合、あなたが投資したお金はゼロになってしまう可能性があるからです。
不動産投資は、実際に運用する物件が存在してこそ価値があるものです。しかし、プレビルドでは、まず物件が完成するかどうかがわからない上に、完成後にその物件が本当に価値を持つかも不確かです。
さらに、タイの企業が発表する決算書は、信頼性が低いことも多く、財務状況を正確に見極めるのは非常に困難です。仮に決算書を確認しても、それが真実を反映しているとは限りません。
まとめ
プレビルドは、表面的には魅力的に見えるかもしれませんが、多くのリスクが潜んでいます。リターンが不確実なうえ、最悪の場合、投資したお金が返ってこないリスクもあるため、初心者にはおすすめできません。
不動産投資を検討している方は、実際に物件が完成した状態を確認し、自分の目で価値を見極めることが重要です。プレビルドのようなリスクの高い投資方法は避け、より安全な選択肢を検討することを強くおすすめします。