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兵庫県(ヒョーゴスラヴィア):2

 ハリマータにはアイオーイ、アコー、ヒメジエ、タカサンゴ、カコガワンゴ、アッカーシという工業州と、サヨーニア=カミゴオリビナ、シソヴォの両民族自治区、さらに離島部のイエーイシマからなる。ヒメジエはヒョーゴスラビア連邦の副都を目指し、旧県立姫路工業大学設置にも成功したが、財政難からその野望はモノレールとともに挫折した。食文化では、ヤケ酒のアテとしておでんにショウガ醤油をつけたり、巨大平面タコ焼きのどろ焼きなど、斜め上すぎる進歩が見られる。
 タジマニスタンは「カニシカ王国」「ウシジマくん」の別名を持つ農業・漁業地区で、オセッツィアに遅れて発生する花粉症は「タージマハル病」と呼ばれる。タジマニスタンはオセッツィアの朝貢国で、革命政府の属国化外交を経て併合されたが、現在もなお毎年但馬牛を朝貢品として献上している。
 タンバニアナは霊界タンバ国が東西分割された州で、タンバ州(旧ヒガミ州)とデカンショ州からなる。タンバ州は宮津や舞鶴といった京都府北部(旧丹後国)と、デカンショ州は亀岡市(東丹波)との関係が深いが、旧丹波国の後進地帯がタンバ州を名乗ったことから東丹波との関係は冷え込んでいる。コベゴロドはその独自外交を警戒し、福知山線の電化とオセッツィア通勤圏化で独立機運を宥めている。タンバ州北辺には「足立の呪い」伝説が今も生きている。
 アワジネグロはかつて阿波国(オトクシマン帝国)の属国だったが、ヒョーゴスラビア連邦に加盟させられてからは但馬牛を引き立てる朝貢品としてタマネギ、レタス、牛乳、ハモを献上しており、この低開発状況を脱出できる可能性は低い。アワジネグロ産の乳製品の品質は高いため、「ヒョーゴスラビアのブルガリア」と呼ばれることもあるが、褒め言葉かどうかは不明。なお、アワジネグロは怪物ダイダラボッチが近江の土地を切り取り海に投げ捨てたもので、アワジネグロの海岸線図と琵琶湖の形は一致する。
 悲しいが、3共和国合わせてもこれくらいしか書くことがないこと自体がこれらの地域の衰退を物語る。

 オセッツィアのジョーヒン・ハンシン5州はアッシャーナ、ニシノミア、ウタカラヅカ、イタンミ、カワンニシを指す。基本的に公立学校を信じていない特性を有する。
 アッシャーナ州は富豪の邸宅が林立する北部と、国道43号線以南の経済格差(南北問題)が大きかったため、「海の手」を看板に埋め立て地をゲーテッド・シティやマリーナ・タウンとして開発して格差緩和を図ったが、2019年の高潮被害でその狙いに狂いが生じている。また北部のアッシャーナ・マダムも起源をたどれば大阪の船場の御寮さんに行きつくが、誰もその出自を語ろうとしない。パンのレベルは高く、州の高校の運動会の花形種目はパン食い競争であるなど、微笑ましい面もある。
 ニシノミアは逆の南北問題を抱えているが、それがイムマームラ・ロウソニクシ前市長、スギタ・オーソレ・ミーオ衆議院議員、ノノチャンコ元県会議員、ユーリ・コイケ都知事などの失言における有力政治家を輩出する土壌となっている。また「高校野球の聖地」甲子園球場があり、名前は連邦全体に知れ渡っているが、ニシノミアは大阪民国にあるとの誤解が解消されるにはほど遠い。この甲子園球場を本拠地とする半信ライアースという人気球団があり、「アンチ巨人」「大阪の底力を見せたるぅ!!」を叫ぶフーリガンの熱烈な支持を集めているが、球団経営陣の滅裂な指示によってハズレ外国人選手を摑まされるのが恒例行事となっている。半信ライアースの応援歌「ロッコーオロシヤ」は1985年の住民投票で州歌となった。北部ヤンマーグチ辺境区は、隣のウタカラヅカ州の西谷辺境区ほどではないが、山林・荒れ地に囲まれた自然豊かな地域であるが、無責任なペット愛好家が「もう世話しきれない」と無責任にアライグマなどの外来動物を捨てるため、生態系だけでなく寺社など木造建築の被害が急増している。
 ウタカラヅカは国民意識・愛国心が弱く、知事選挙では何が起こるかわからないが、円満に知事が任期を終えることは珍しく、中央官庁での放火事件まで起きた。なお、女性しか住むことも入国も許されない過激な歌劇地区もあるが、フェミニズムからの攻撃は受けていない。ニシノンミア州の私立男子校ホットク学園を間近で見ているためかと思われる。なお、この州住民女性には階段を降りる時、つい歌ってしまうという風土病が蔓延し、症状末期には孔雀のような羽が生えるとの報告がある。
 イタンミには連邦最大の軍隊が駐屯し(若い隊員は訓練の合間に基地の南に隣接する高校弓道部の女子生徒にすぐ声をかけるらしい)、北のカワンニシとアマ部族自治区に睨みを利かしている。2020年3月に話題となった介護施設のある西野地区はウタカラヅカ州、アマ部族自治区と隣接している。カワンニシ州は先住民(カワンニシデルタール人)と流入者(カワンニション人)の価値観の差が激しい。イナガワン民族自治区は大阪民国トヨノー民族自治区と複雑な国境線で接しているが、両方の自治区住民は自由に往来し、国境警備兵も見て見ぬふりをしている。

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