お財布、忘れて取りに。
サンシャインシティにお財布を忘れた。
と気づいたのは翌日の夕方だった。
というか、昨日、あまりにも疲れていて地元の駅着いてからバスが来るまでベンチで寝ていたくらいに疲れていたし、バスに乗ってなんとか玄関まで帰ってきたけれど、手を洗ってうがいしてスーツを脱いで部屋着に着替えたところまでは覚えているけど、気づいたらベッドの中で寝ていて、次に起きた時にはすでに今朝だった。夜ご飯も食べずに、朝ごはんも食べずに起きたけどまた寝て次に起きたのはお昼過ぎ。
で、昨日のものが何もかも昨日のままでスーツさえ脱いだまま脱いだ形のまま床に落ちていた。そのくらいに疲れていた。
そういえば昨日のレシートたくさんあったから抜いておこ、と鞄の中をみてお財布がないことに気づいた。ぐちゃぐちゃの部屋を少し探してやっぱりないから、携帯に入れているmamorioを見たら、お財布の位置情報が、昨日の19時頃の時点で池袋になっていた。
どうやら昨日サンシャインシティに忘れたようだ。それで忘れ物センターを調べて電話したら、案の定届いていた…免許証も保険証もお財布の中だったからすぐに忘れ物センターで確認が取れた、あと、以前に、自由が丘のドトールでお財布を忘れて警察署に取りに行ったとき、本人確認できる証明書類が全てお財布に入っています、ってなって困ったので、その日からマイナンバーカードはカードケースに入れてお財布と別にしているので本人確認も問題ない。
あとは、中身が取られてないかだ。お財布だけは無くしたことがないと言っていたのは1〜2年前なのに、あれから1〜2年で実に3度目のお財布落とした、だ。
今回に関しては、どこで落としたかすら全く記憶になかったし昨日通ったところとか言われても、疲れすぎてて記憶ないし、mamorio入れておいて本当に良かった。
mamorioさまさまだ。
あと、本当によかったのは、普段から大金をお財布に入れて歩く人間ではなかったこと。多分昨日も5000円も入っていなかったと思う。いやもしかしたら小銭しか入っていなかったかもくらい。キャッシュカードと保険証と免許証さえ盗まれていなければ大丈夫。
クレジットカードとマイナンバーカードをお財布とは別で持っていて本当に良かったと思っている。わざと分けているのではなくて、お財布がパンパンになるくらいあるから分けているだけなのだけど。
善良な誰かが届けてくださったのだろうから、善良な方だろうから、中身はきっと何もないと信じている。弟が昔、飲みすぎて街で寝てしまっていて鞄ごと擦られて、見つかったお財布の中身を全部取られていた、という事件があった。私が2、3度無くして一度も大事に至っていないのは、届けてくださった方が、たまたま善良な方という幸運に違いない。だから、善良なその方が、日常で幸運あらんことを願う。
例えば乗りたかった電車にギリギリちゃんと乗れたとか、その人が通る道すべてでたまたま青信号になるとか、ガチャをまわしたら欲しいものが来るとか、そういう類の幸運があることを祈っている。
警察に届けられるとお財布の中身がいくらだったか書かされると知ったのは、以前無くしたときなのだけれど、お財布の中身を細かく把握していない私は、今回も全然お財布にいくらあったかわからない。例えば昨日たまたま持っている全財産を計算したとかがあれば、通帳と封筒のお金を抜いたらお財布の中のお金なんだけれどね。
私みたいな、大無くし魔人間と付き合うのは本当に大変なことだと思う。
前に、ラブホテルに携帯も忘れた。
バイバイしたあとすぐに気づいたから、ひとりで戻った。たまたま確かこのホテルだったと記憶があって、どの部屋だったかなんてわからないけどとりあえず待ってたら、お掃除が終わった部屋から、iPhoneを持ってきてくださって見つかった。
ラブホなんて、普段からお気に入りのいつも行くのはここ!なんて人いないだろうし、わたしも普段行くわけじゃないから、よくそのときすぐに気づいたと思う。あれがもう少しあとだったら、たぶん、入ったホテルがここだった気がするというなんとなくの記憶はなかった。(むしろ、方向音痴のわたしがよくホテルまで戻ってこられたと思う。携帯に呼ばれていたんだきっと)
ラブホテルだけは絶対忘れ物をしないようにすることをお勧めする、いや、そんなやつわたしだけだと思う。
まあ、そんなことは置いておいて、今回はお財布だ。
さあ、池袋に着いた。
ここからは、お財布を受け取ってからの話。
サンシャインシティ60ビルの防災センターに行って無事にお財布を受け取った。いくら入ってたかなんて記憶になかったけど想像以上の小銭と昨日買ったもののレシートが大量にあったから間違いなく全部入ってるんだろう。
届けてくださった方はなんて善良な市民なんだ。届けてくださった方に、(もし見つけた方がお店の方に言ってくれてお店の方が届けてくださったのなら見つけてくださった方にも)考えうる限りの小さなラッキーが毎日起こることを祈る。乗りたかった電車にギリギリちゃんと乗れたとか、欲しかったものが当たるとか、ランダムで買ったグッズで推しが当たるとか、あ、あれ欲しいなと思っていたものがちゃんと最後の一個で買えるとか。
忘れ物のおかげで池袋まで来てしまったから、コニカミノルタプラネタリウムで中村倫也さんのプログラムでも観て帰ろうかと思って調べたら次のプログラムは20時台だった。
さすがにあと2〜3時間はいられない。諦める。そうだ、お財布を無くすような女にはラッキーは降ってこない。
ひとまず、せっかく池袋にきたのと、何が何だか訳がわからなくなっていたのと、昨日家に帰ってきてから今朝起きるまで全く記憶ないくらいだったので、何もできていないので、落ち着くことにした。
いや、落ち着くことにしたなんで意識的にやっていた訳じゃない。何してるかわからなくなったまま気づいたら18時を過ぎていた。
結局落ち着いて池袋を出ようとホームに着いたのは19時になっていて、あら、ここまできたら、プラネタリウム観て帰ったって良かったんじゃない?という時間だ。
そして今頃、G mailに、あなたのスマホが池袋駅近くで発見されました、って連絡がきた。
無くしたのはお財布だし、昨日だし、違うんよ、と思いながらそのメールを削除した。