オレオレ詐欺ならカモも知ってる
銀行での保険販売、そんな事出来るようになったのをカモは知らなかった。2000年5月法改正、2001年4月から一部限定で販売開始、全面解禁が2007年12月だったという。保険にも銀行にも興味も縁も殆どなくて、そんな事露知らずだった。
知識は自己防衛手段だね。事情を知ってれば、呼ばれるままにネギ背負って銀行へ行ったりしなかった。電話で予約を断わろうと「ドル建保険はやめます」って言った時、あっさり引き下がると思ってた行員様がまさかの粘りで不思議だったけど、そりゃあせっかく捕まえたカモ、最後まで巻き上げないとね。もしかしたらもう引っかかる人は殆ど居なくて、久しぶりのカモだったのかもしれない。それなら余計恥ずかしいな(照れ あそこの行員様達とはすれ違いたくもないわ、自分が恥ずかし過ぎて。指さされて笑われてもおかしくない。
コロっと引っ掛かったカモだけど、過去に知らない間によく分からない保険に入れられて毎月積立させられた事もあったりして、元々保険は大嫌い。それなのにまた引っかかってるって本当に救いようのないバカカモだ。
そんなカモでもオレオレ詐欺は知ってる。オレオレ詐欺の啓蒙活動は物凄いじゃないですか。新聞読まない、テレビ見ない、ネットニュースも目についたものをたまに読む程度—そんなカモでも知ってる。レターパックにも書いてある。
だから『銀行からの営業電話と保険販売に気をつけて』キャンペーンもやってくれないものかと思ったんだけど、コレ、合法商売だからそんな大々的に営業妨害キャンペーンはできないんだよね。
無知なカモはどんどん狩られ、搾り取られる運命。どうやったら銀行保険のカモ予備軍にアラートを発信できるんだろ？このバカカモは見知らぬカモられ仲間と未来のカモ達に勝手に親近感を抱いて、なんとか伝えたいと思ってる。いやもう、これより先の若い世代にはこんなお間抜けいないのかな？どうだろ？
銀行で保険販売できるとなると、預金残高分かってるからそりゃあ効率いい。相続手続きあったら他行にも預金入った確率高いだろうし。銀行の信用を最大限に利用して、放置していたらそのまませいぜい定期預金、下手したらタンス預金になりかねない金融リテラシーゼロ層の退職金と相続財産をごっそり保険契約させて、なんというんですか、流通させる？のが国の目的だったのかなぁなんて、無知なカモの被害妄想は広がる訳です。
保険の組み直しと満期時の新しい保険契約を組み合わせたら、本人にお金返さなくていい感じ？とか妄想が止まりません。
でね、
銀行取引を通じて得た非公開情報（預金の残高情報等）を「保険募集に係る行為」に利用する場合には、お客さまの事前同意が必要です。「保険募集に係る行為」には、具体的な保険セールス（保険募集）のみならず、専ら保険の募集を目的としたリストの作成等の「保険募集の準備行為」も含まれます。
2016年3月 一般社団法人全国銀行協会
https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/efforts/contribution/compliance/guidance.pdf
…こんなの見つけたんですけど。これ、預金残高1000万以上をリストアップして営業電話かけてきた時点でアウトじゃないの？
いやでもね、これは2016年のだから今はもうこの辺りは削除されてるか、リスト作成の目的が「(元は)定期預金をお勧めする為(だったけど保険を勧めることになった)」ならOKとか、そもそもリストは作成せずに預金残高で絞り込みした一覧表示を見て電話してるとか、まあ合法的な言い逃れがあるんだろうな、なにせ完全合法商売、お抱え弁護士様監修で万に一つの隙もない筈—と思ったところで、URLを見たら"efforts"。別に規制があるんじゃなくて「努力が望まれる(が、まあ、ぶっちゃけ好きにしてOK)」なのか。なんだろな「こうすると効率いいけど大っぴらにやると厄介だからコッソリ励んでくださいね」みたいな。
随分前から銀行で保険販売が続いていて、高齢者との契約が一部問題視されているけど、全面解禁後は特に営業方法に規制がある訳ではないのかな？判断力が鈍ってしまった後期高齢者しかカモになってないのかもしれないな。
長谷川式スケールって認知症検査で、100から7を引いて、そこからまた7を引いていくのあるじゃないですか。最初にあの引き算項目を知った時、世間の人ってそんなに賢いのか!!って驚いたんですよ、私。長谷川式スケールの詳細を知ったのはかれこれ10年以上前になるけど、その時点で怖くて自分で検査試してみる事ができなかった。世間の人達の大半はきっと計算得意だし、生活の知恵がちゃんと身についているんだろう。
私は未来のカモに「気をつけて」と伝えたいけど、実は私が最後のアホカモで、カモは絶滅危惧種なのかな…早くもそんな気分になってきた。