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TEX-MEX飯シリーズ① Tamale(タマーレ)

テキサスが誇る地域に根差したローカルスーパー「H-E-B」のお惣菜コーナーに並ぶローカル飯を参考にお届けするシリーズ「テキサス飯」。

 第1回は、「Tamale(タマーレ)」。Tamaleはメキシコ料理に根ざした伝統料理で、TEX-MEXの食文化でも愛されている定番フードです。ちまきみたいに、とうもろこしやバナナの葉に包んで蒸した中身をソースにつけていただきます。


1、 Tamaleって?

Tamaleの核となるのは、トウモロコシ粉とラードを練った生地であるMasa(マサ)。Masaに味付けした豚肉、鶏肉、牛肉、豆、チーズなどを乗せます。
メキシコでは、いちごやパイナップルといったフルーツなどの甘いバージョンもあるそう。
具材を詰めたマサは、トウモロコシの皮、またはバナナの葉で丁寧に包まれ、蒸されて完成。

Whole Foods Marketで販売していたMasa

TEX-MEX料理のTamaleは、大胆でスパイシーな味が特徴。
伝統的なTamaleは赤唐辛子や鶏肉、豚肉、豆など定番の具材が使われますが、TEX-MEXのTamaleにはチリパウダーやクミンを効かせたスモーキーなバーベキュー風味の牛肉(ブリスケット)やハラペーニョ、モントレージャックチーズなどが材料に入ります。メキシコ出身の友人によると、これらの具材が入ったものはTamaleとは呼べないと言質を得ています。

スパイシーなサルサや濃厚なチリコンカンなどのソースにつけて食べる

2、 市場規模

調査会社のResearch and Marketsによると、パッケージ食品のTamale市場は2023年から2028年の間に2億1,023万米ドル成長し、年平均成長率は6.33%と予測されています。アメリカでは、人口統計上のラテン系アメリカ人の数が増加傾向にあり、それに伴ってラテンアメリカフードの認知が進み、需要が高まっていると考えられます。

販売の最盛期は12月。
Tamaleはクリスマスやサンクスギビングといったホリデーシーズンに家族で集まって食べるメニューなので、この時期になるとスーパーではフードサンプルとして頻繁に見かけます。ホリデーシーズンの到来を感じる代表的な食べ物の1つです。


3、 どこで手に入るの?価格は?

テキサス州内では、比較的どこのローカルスーパーへ行っても一年中購入することができます。冷蔵コーナーや冷凍コーナーで探してみましょう。

Whole Food Marketで見つけたスナック感覚で食べられる出来合いのTamale。価格は2ドル

Tamaleは1個がそれほど大きくないため、1つのパッケージに複数まとめて入って販売していることが多いです。
価格は個数にもよりますが、1ダース(12個入)で10ドル前後でした。惣菜コーナーに、付け合わせのライスや豆と一緒に販売されている場合は10―15ドル前後です。
また、ホリデーシーズンには個人による手作りの注文受付もあり、1ダースあたり15−50ドルで販売されます。

冷凍セクションではHand held snacksのコーナーに置かれている(H-E-B)
すぐ食べられるようにHotセクションにも丸焼きチキンなどと一緒に置かれていた(H-E-B)

4、 味は?

作りたて、もしくは温め直してすぐの熱々のTamaleをサルサやチリコンカンソースにつけて食べると、それは美味しいです!
豚肉入りを友人宅のベビーシャワーのパーティーで食べましたが、ラテン系の味がしました。Tamale自体の食感は少しモソモソッとするかもしれません。
1個あたりのサイズがタコスに比べて小さいので、スナック感覚で食べられます。


「テキサス飯」シリーズの第1回はTamaleをご紹介しました。
メキシコのTamaleと、TEX―MEXのTamale、両方トライしてみるのも面白いかもしれません。メキシコとテキサスの食文化の歴史と融合を感じられると思います!



Pathway Connectについて

テキサス州オースティンを拠点に、アメリカのマーケットリサーチ及び現地ガイドサービスなどを行う。現地のニーズに即したリアルタイムリサーチやトレンド情報などの提供が強み。

今回ご紹介したTamaleはもちろん、「現地発」の最新情報をもとにアメリカのフードトレンドをお届けすることが可能です。
また、現地ガイドとして、行きたい場所や食べたいものなどといったご希望を伺い、あなただけのカスタマイズプランのご用意も可能です。
お気軽にご相談ください!

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