Mリーグから学ぶ麻雀の強ムーブ【2023-24 12.21 対局】

こんばんわパタロウです。
さぁ、Mリーグから学ぶ麻雀の強ムーブ、始まりました。

強ムーブとは？
麻雀において「強い」と思った動きです。
そのままですね。
ですが地味で目立たない判断こそ、強ムーブには多いと思うんです。
そんな見落としがちな動きにスポットライトを当てたのがこの企画。

読めば読むほど麻雀が強くなる、そんな記事をお届けしたいです。（希望です。）
今回はMリーグ、2023-24 12.21の対局を題材に、強ムーブを追っていきます。
ではいってみましょう。

対局結果

1着 鈴木選手
2着 醍醐選手
3着 堀選手
4着 園田選手

オーラスまで醍醐大選手と鈴木優選手がトップ争いを繰り広げたゲーム内容でした。
今回は、強ムーブの光った鈴木選手を中心に追っていきたいと思います。

ちなみに私が強ムーブだと思ったポイントに、下の強ムーブマークを付けます。
【←←←強ムーブ！】

勝負の分かれ目となった捨て牌選択【東3局】

東1局、親の醍醐選手がいきなり親マン12,000をツモ上がります。次局、園田選手が放銃して迎えた東3局。親番は園田選手。
結果から見ると、この曲が勝負の分かれ目になったかと思われます。

鈴木選手の2巡目、6ソウ引き。
現在2着の鈴木選手。赤ドラ1枚ずつのなかなかの配牌です。
この手、うまく上がれれば流れが掴めそう。
皆さんは何を切りますか？

基本に忠実にメンツ手？
3トイツだけどチートイは遅そうだし、
一通は見えるものの、かなり遠くも感じます。難しいですよね。

鈴木選手は結局、9萬トイツ落としを選択。【←←←強ムーブ！】
メンツ手も見ながらタンヤオも意識した選択でした。

功を奏して3ピン、9ピンとすぐに引き入れ、最後に8ソウ引きでテンパイ。
即リーチからの1ピンを一発ツモ。ハネ萬12,000をあがります。

【強ムーブを解説】
9萬切りからテンパイまでムダヅモなしは出来すぎでしたが、
難しい手牌からハネ満への道筋をバランスよく立てた9萬トイツ落としは、
出来そうで出来ない選択ではないでしょうか？
これで点数は一気に4万点代。トップになります。

場況が考慮された高いバランス感覚を発揮【南3局】

その後、大きな変化はなく迎えた南3局。
へこんでいた園田選手の親番、メンタンピン3色赤ドラが見える絶好の手がイーシャンテン。
しかし、ちょうど鈴木選手が、一足先に、2ソウを引いて役なしテンパイとなります。
2着の醍醐選手とは僅差。しかしリード状況もあってか、これを3ピン切りでダマテンとしました。【←←←強ムーブ！】

次順、園田選手が安めではあるが1ピンを引き入れてテンパイ。
メンピン赤ドラの手で即リーチ。
ツモれば親マンの12,000から。これは大きなチャンス手です。
まだ5巡目だし、もし自分だったら「これはあがれる！」とワクワクですしょうね。

しかし次順、鈴木選手があっさりと5ソウでツモあがり。
園田選手は逆転のチャンスをスマートに流されてしまいました。

【強ムーブを解説】
結果論だと、リーチしてれば一発ツモだし引きが強いですが、
そこではなく、
親のリーチを受けてもさばけるようにダマテンにしていたのがさすがだと思います。4巡目テンパイで、5ソウ＆6ソウ待ちは真ん中ですが悪くはありません。
2着の醍醐選手とは僅差ですし、このままリーチしてリードを盤石にしたいという考えもあると思います。
しかし、ラス親で園田選手は何がなんでも上がりにくるだろうと思われる局面。リーチをして園田選手から追っかけリーチが来ては、放銃して順位を下げる可能性がかなり高くなっていたと思われます。
しかもこの局を流したことで、園田選手を4位に押し留め、より上位を盤石にすることができました。

ツモられた時の園田選手。あの手をわずか1順で流され、さすがにこの表情。

1着の可能性を残す選択 【南4局】

迎えたオーラス。
醍醐選手はハネ萬以上ならツモでも1着が望める立ち位置です。
4巡目に9ソウツモの場面。
ここから何を切りますか？

結局、醍醐選手は中を選択。
ハネ萬以上を狙いたいから、中の鳴きや重ねよりも、
受けが広いピンフを優先しての選択だと思われます。

次順に親の堀選手からリーチが来ます。
ちょっと見にくいですが、堀選手の捨て牌は画面左側。
リーチから2巡後、醍醐選手は7萬をツモ。
ここで放銃すると1位にはなれない。かといってベタオリをするのも悔やまれそうな状況。
何を切る？？？

結果は、7萬切り。【←←←強ムーブ！】
一見、無筋だし押しているのかと思いきや、
雀頭最有力のトイツからの切り出しなので、それはなさそう。
かといって3ソウでベタオリできるがそれもない。
いったいなぜ7萬だったのか？

【強ムーブを解説】
個人的には、
比較的安全度が高く、回し打ちっぽくバランスを見た打牌だと思いました。

なぜ7萬が比較的安全なのかですが、
解説の土田さんがおっしゃってました。

まずリーチ宣言牌が2萬なため、
下目の萬子が危ないか、もしくは、
そのあたりが入ってのリーチならば逆に安全だとも読める。

リーチした堀選手は1巡目に1萬、2巡目に6萬を切っており、
まず1-4萬のスジは消える。

もちろん4-7萬はありえるのだけど、
これは2巡目という比較的早い段階で6萬が出ているから、
マンズの上目は無いとも読める。

今回の手牌も鑑みた結果、
上目の萬子は安全そうということで、
3ソウのベタオリではなく、7萬のトイツ落としを選択。

1枚通れば、次順も凌げるため、
手配の再構築をしやすくした選択だと思われます。

結果、堀さんの待ちは4-7ソウであり、
マンズの上目はありませんでした。
土田さん、醍醐選手、お見事でした。

残念ながら醍醐選手の手は実りませんでしたが、
マンガン、ハネマンの可能性を残し、勝負を繋いだ強ムーブだと思いました。

いかがでしたでしょうか？
次回の強ムーブ解説でお会いしましょう。

※画像はすべてAbemaTV Mリーグのものを引用しております。
https://abema.tv/

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