n次元ってなに?2/4~具体例から学ぶ~
こんにちは。
前回は、1~3次元の代表例を通して「次元」という言葉のイメージを掴んでもらいました。
https://note.com/pata0106/n/neeb994ce117a
今回は、いよいよn次元を定義します。(defは、定義を表す英単語definitionの略で、よく使われる略語です)
<def> n次元
任意の1点を表すために必要最小限の要素数がn個であるような世界、これをn次元という。
分かりやすさ優先で、数学的な言葉を敢えて使わずに定義したので、数学専攻の方々からはツッコミが入ると思います。ご容赦ください👍
(厳密には線型空間の基底の要素数のことを次元と言います)
「ちょっと何言ってるか分かんない」CV.富澤
みたいな方もいると思うので、具体例を示します。
「例示は理解の試金石」、です。(数学ガールより)
〇2次元の代表例:(実数)平面の世界の場合
平面上の任意の点は、ある実数x,yを用いて
(よこ、たて)=(x,y)
というように表すことが出来ます。(中学で習う、座標平面のことです)
これで、実数平面上の任意の点は2つの要素で表すことができました。
しかし実数平面が2次元であることを説明するためには、次元の定義より"必要最小限"の要素の数が2つ、であることを説明せねばなりません。
つまり、要素が1つでは決して表すことができないことを説明する必要があります。これは簡単です。
背理法のように説明します。
もし実数平面上の任意の点を1つの要素(x)で表すことができるとしたら、例えばx=1が1点を表さなければならないということになりますが、これは点ではなく直線を表してしまいます。(下図)
よって1つの要素では表すことが出来ず、実数平面は2次元であることがわかります。
(本当はこの説明では不十分)
同じように実数"空間"、つまり(たて、よこ、高さ)の3要素の世界、すなわち我々が生きているこの世界が3次元であることも同様に示せます。
(x,y)だけでは空間内の任意の点を表すことはできず、空間上の平面しか表せませんからね。
〇1次元の代表例:直線の世界
任意の直線は
x=a (ただしaは実数の定数)と表せるので、1つの要素(x)で表せます。
そして、当たり前ですが要素が0個では表すことはできません。よって最低1つの要素が必要であるため1次元となります。
具体例を通して、n次元のイメージがついたでしょうか?
つまり、4次元とは
「任意の1点を表すための必要最低限の要素数が4個」
であるような世界のことをいいます。
具体的に思い浮かぶでしょうか?
実は、4次元くらいなら実生活に潜んでいます。
(hint:よく映画の題材になります。)
次回は4次元の具体例に迫ります。お楽しみに。
次の記事→https://note.com/pata0106/n/ndb9ef5a047df