n次元ってなに?3/4~ドラえもんの世界を数学的に考察する~
こんにちは。
前回は、n次元を定義して1~3次元の代表例を通して、その定義の理解を深めました。
https://note.com/pata0106/n/nfafef48fb9ef
今回は、今までの話の応用例として「ドラえもんの世界が何次元か?」という問題を考察していきます。
少し長くて難しいかもしれませんが、わからないところは読み飛ばして構わないので、最後まで読んでいって欲しいです。質問はコメントにて受け付けます!
今から取り上げるこの応用例は、私が寝る前にボーッと考えていた事なので、論理に不十分なところがあるかもしれません。その場合はコメント等でご指摘をしていただければと思います。
いずれにせよ、数学が苦手な人でも楽しめるような内容にしていきたいと思い、拙いJapaneseではありますが、今から書いていきます。
では、始めます。
ドラえもんの世界はご存知の通り、"未来"からやってきた猫型ロボットが"四次元ポケット"から出す様々な道具を駆使するというストーリーです。(超ざっくり)
ではなぜドラえもんのポケットが"四次元"ポケットと呼ばれているのでしょうか。
まずは四次元ポケットを厳密に定義したいと思います。
勝手に僕が四次元ポケットを定義するにあたり、異論は超絶みとめます()
<def>ドラえもんの四次元ポケット
(たて、よこ、高さ)の3つの要素からなる3次元の世界<つまりのび太たちが生きている世界>の中に、あるポケットが存在して次の2つの条件を満たす時、これを4次元ポケットという。
1.ポケットの中が(たて、よこ、高さ、時間)という4つの要素からなる4次元の世界で構成されている
2.そのポケット内の4次元の世界と、ドラえもんたちが生きている3次元の世界を道具などが行き来できること
(例えばポケットから未来の道具を取り出す時、厳密にはたて、よこ、高さ、時間という4つの要素を操って未来から道具を取り出し、時間を今の時代(のび太たちが生きている時間)に固定することで3次元の世界にその道具を取り出している)・・・(1)
(1)について、「ちょっと何言ってるか分からない」by富澤 モードに入っている方もいると思うので、具体例を上げます。
「例示は理解の試金石」、です。
今、4次元の4つの要素を(たて、よこ、高さ、時間)={x(m)、y(m)、z(m)、w(年)}とします。
簡単のため、原点をドラえもんがいる場所、そして西暦0年とします。
この時、「四次元ポケットから道具を取り出す」という事象を座標で説明してみます。
例えば4次元ポケットから、2100年に作られた道具をのび太がいる2000年の世界へ取り出したいとします。
この時4次元ポケットにある道具は、
(x,y,z,w)=(a,b,c,2100)に存在すると言えます。
(その道具は2100年時点で座標(a,b,c)が示す場所に存在すると仮定します。もちろん、a,b,cは定数です。)
これを、のび太の部屋(0,0,0,2000)に取り出すということは
(a,b,c,2100) → (0,0,0,2000) という変換をしている事になります。
この変換ができる世界(つまり時間を操れる世界)こそが4次元ポケットにおける4次元であり、もっと言うとドラえもんの世界における4次元なのです。
補足ですが、4次元の世界から取り出した道具がなぜ3次元の世界に存在できているのかというと、時間という要素をw=2000と固定しているからです。この時、のび太がいる世界を表すのに必要な最低限の要素数は(縦、横、高さ)の3つです。
以上の議論を図にまとめると、このようになります。
(つまり4次元ポケットは、数学的な言葉で言うとある次元から次元への写像のような働きをしています)
(1)についての説明は以上です。
こうして4次元ポケットから取り出される道具の中に、タイムマシンという道具があります。
これはその名の通り、過去や未来を行き来できる乗り物のことです。
これも定義はほとんど4次元ポケットと同じです。(行き来するものが道具、から人などに変わっただけ)
ちなみに確認ですが、このタイムマシンも(たて、よこ、高さ、時間)の4つの要素からなる4次元の中を自由に操ります。
(実際、作中でのび太たちがタイムマシンでタイムトラベルをする時、時空を超える空間の周りには時計がデザインされています)
これも念の為図で表しておきます。
ここまでの話を聞けば、ドラえもんというアニメは4次元の世界を描いたもの、と捉えることができます。
しかしそれはあくまで作品中のキャラクターが生きている世界が4次元なのであって、そのアニメを見ている私たちにとって「ドラえもん」とは「ただのアニメ」でしかないので、
見方を変えればドラえもんは平面上の世界、すなわち2次元の世界と捉えることもできます。
このように、誰が主観なのかによってそのものが何次元なのかが変わってくるのが面白いですね。
長くなってしまいましたが、今回はこれで以上です。
次回はいよいよ最終回。我々にとって最適な4次元の世界は、必ずしも(たて、よこ、高さ、時間)の世界とは限らないのではないか、という私の意見を紹介したいと思います。
最終回→ https://note.com/pata0106/n/n90bc0565c177
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