音楽科の音楽観について(中学校学習指導要領から)
こんにちは。音楽教員志望の人です。
今日は音楽科(特に義務教育課程)における音楽観について書き残しておこうと思います。
みたいな人に向けた記事となっています。
(この文章を書いている人は教員養成課程で音楽科を勉強中の人です。言葉の使い方や認識に誤りがある場合があります。またもしこの文章を本職の人が見ていて誤りや間違いに気づいた場合はコメント等でご指摘くださると非常に有り難いです)
音楽科っぽい音楽観=知覚と感受の関わり
音楽科っぽい音楽観を一言で言うとするならば、「知覚と感受の関わりの中で音楽を捉えていく音楽観」みたいな感じになると思います。
”知覚と感受の関わり”という言葉が聞き慣れないと思います。
知覚と感受をそれぞれ説明すると、
ということになります。
この2つの概念を関わらせるということはつまり、
みたいな感じで音楽の要素と感じたことの2つの視点を行ったり来たりしながら音楽を捉えるということです。
この考え方を頭の片隅にいれておいてもらえれば音楽の授業の内容について大分理解しやすくなると思います。
音楽の授業のあの活動は何だったんだろう?
みたいな活動をしたことがある人はいませんか
あれも知覚と感受を関連させた学習活動の一環ということになります。
上記のような思考の流れをねらって学習活動に取り入れているはずです。
この考え方は音楽科で扱う歌唱・器楽・創作・鑑賞(あと共通事項と呼ばれる全体の内容に共通するものも含めて)のすべてに徹底されています。
このことを踏まえて音楽の授業を捉え直してみると何をやっている/いたのか整理しやすくなるはずです。
おしまい
以上、知覚と感受の関わりをキーワードに音楽科の音楽観の一部を文章化してみました。
こうして書き出してみると音楽の授業ってかなり理屈っぽいし言語能力が必要とされる教科であることがわかります。
そして、最後に伝えておきたいことは
「この音楽の聴き方が全てではない」
ということです。
義務教育課程での音楽の授業の中では、音楽を教科学習として成立させるために知覚と感受の関わりを大切にし、音楽を音楽表現や言葉へとつなげていく学習活動が示されていますが、
「何かよく分からないけどこの音楽すっごく良いじゃん」
「頭や理屈で考えるんじゃなくてただただ演奏に没頭する」
みたいな音楽との関わり方もあるはずです。
音楽科において目指す資質・能力は生活や社会の中の音や音楽、音楽文化と豊かに関わる資質・能力です。
音楽教育に関わる人は「すべての人に音楽によって豊かな人生を過ごしてほしい」という願いをもっているはずです。