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闇は露わにされる

早いもので2023年最後の日となりました。先日、ある集会のアイスブレイク(自己紹介的なもの)のテーマが「今年一年、あなたを支えたニュース・出来事」というものでした。まあパッと思い浮かぶのは「WBC優勝」だとかでしょうか。黄色い球団のファンなら「アレ」でしょうか。

私にとっては
◎ジャニー喜多川による性加害とジャニーズ事務所崩壊。
◎宝塚歌劇団のいじめ自殺報道。
◎ビッグモーター不正事件
◎自民党と統一協会の癒着
◎自民党安倍派のキックバック裏金問題
◎ダイハツ自動車の不正問題
◎大阪万博の杜撰な計画
そしてこの年の瀬に来て…
◎松本人志に関する性加害疑惑

 これらの事件でした。東京五輪の汚職もそうだと言えるでしょう。いずれもその業界では「大御所」「帝国」「伏魔殿」「王様」などと称されていた存在でした。本人たちも疑ってはいなかったのでしょう。ジャニーズは男性アイドルを独占し、安倍派は党最大組織、万博旗振りの維新の党は大阪の政治を牛耳り、松本人志はお笑いの大御所気取りです。
 ところがこれらの支配は単なる「虚構」に過ぎなかったことがこの一年、次から次へと露わにされてしまいました。私はこの流れを肯定的に受け止めていますもちろん事件そのものが起きなければ一番よいのでしょうけれど)。松本人志に性加害を受けた女性は「ジャニーズ事件の被害者たちの告発に勇気を得た」と言われているように、告発する人が出続ければこの流れは2024年も続くように思います。

 で、なぜこれらの事件が私の「支え」になったのかというと、人は誰でも「成功者」が羨ましく見えるものです。牧師といえどそのような感覚から完全に自由であるとは申せません。しかしこの世における成功とは実は虚構に過ぎず、その陰で誰かを踏みにじっているものなのです。だから自分は自分に与えられた事を日々やっていけばよいのだな、それ以上のことを求めても仕方がないだろうとこの年齢にもなって改めて思い知らされたのです。

 しかしこうした現象は、キリスト教会も無関係といえないと思います。教会や付帯施設(幼稚園や保育園など)における牧師や一部信徒による尊大な振る舞いや独裁、ハラスメントがこれから露わにされていくのではないでしょうか。そうなった時、教会に向けられる目は当然厳しいものになるでしょう。しかしそこから「宣教」「伝道」の意味が教会に問い直されると思うのです。
 
 世間ではお正月かもしれませんが、教会の暦はまだクリスマスです。キリストがこの困難な現実の中に来られた意味を探しつつ、私のこれからを祈り求めています。皆様方におかれましては、どうぞよいお年をお迎えください。

2023.12.31 金子kanegon敏明

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