アファンタジアで良かったと思うこと
五感全てが脳内再生不可能でも、日常生活にはほとんど不都合は感じない。生まれたときからずっとそうだから、世界はそういうものだと思っていたし、他の人と違うなどという意識はなかった。
ただ、同じものを見ていても、自分と他の人とで、同じように見えているとは限らないだろうなぁ、って、なぜか小さい頃から良く考えていた。色とか、きっと違う色に見えているに違いないと。
実際に、比較してみることはできないから。分からないだけだよね、と。
小さい私が、なぜ、そんな風な思考をしたものか全く謎だけど。
色彩感覚はわりと良いほうで、ネットとかで良く見掛ける色を判別するテストでは、いつも全問正解してる。
元々女性のほうが、赤とかの識別範囲は広いとかで。だから、口紅の色にこだわってみても、男性には違いが分からないことがある……なんてことを聞いたこともある。
自分がどうやって色彩の区別をしているのか、それは不思議ではある。実際に目で見て区別はできる。でも記憶としての色彩を頭のなかに甦らせることはできない。
「赤をイメージして」といわれても、できない。
書籍をAudibleで聴いていて「目を閉じて赤をイメージしてみて」と。で、やってみる。そして「目を開くと、今まで気づかなかった部屋の中の赤いものが急に目につくはず」という。
目を閉じても赤はイメージできなかった。赤を意識することはできる。ただ目を開いても特に部屋の中で赤いものに意識が向いたりもしなかった。(とはいえ、実は、私の部屋に赤いものがないだけだった……)
アファンタジアの1番の利点は、嫌な臭いとか、嫌な音とかも思い出せない、とか? これは、かなり良かった点だという気がする。
黒板とかガラスを引っ掻く音……。(想像しちゃった人、ごめんなさい)。
全く、音はわからない。ただ、その言葉を聞いたら、身悶えしてみせる必要があるらしい……という認識。
レモンや梅干しで唾液もでないから、以前、PCR検査で眼の前のレモンのポスターを見せられてもダメだった……。これは、利点ではない、な。
でも頭のなかで臭いとか状況とか想像できないから、食事中に何の話されても平気だったりする。これは利点と言ってよいものか、悩みどころではありますが……。
AIイラストはPixAI-Rosebudで生成。
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