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「色」が上手に出せない時の原因いろいろ

「皆と同じようにパステルアートのモチーフを描いているのに、自分だけなんだか色がくすんでる」
「グラデーションすると色が濁る」
「パステル本体の色よりうんと薄い色しか出ない」

そんなお悩みはありませんか?

パステルアートは教えられた手順で色を塗るだけで、一定以上の水準の絵が出来上がるツールなのですが、きれいな色にするためのちょっとしたコツをつかむだけで、満足のいく仕上がりになります。
以下の注意点に気をつけて、より色がきれいになるように描いてみましょう。

そもそも発色の悪い番号があります。

パステルアートでは基本ヌーベルカレーパステルを使うのですが、色が思ったように乗らない色があります。
たとえば125番の紫色とか106番の青色とか95番の緑などですね。
画用紙など凹凸のある紙にそのまま塗り込む場合はまだ大丈夫なのですが、なめらかな紙に塗ったり、綿棒を使って塗ろうとしたり、他の色を塗った上に塗り重ねようとすると、なかなか濃い色になりません。

この番号はこういうものだとあきらめて、良く似た他の番号の色を試してみましょう。

削る時に注意!

ヌーベルカレーパステルの48番の黄色は金属の網やカッターナイフで削ると、それだけで色がくすむことがあります。
理由はよくわからないのですが、金属との摩擦によって化学反応でも起こしているのかもしれません。

セラミックのナイフで削ったり、できるだけ手早く削ったりすると多少はよくなります。また混色しないのなら、代わりに黄色だけソフトパステルを使うのも一つの手です。
ソフトパステルは混色に向かないので気をつけてくださいね。

後は薄い色のパステルが汚れていないかチェックしてください。黒色をしまっておいた場所に黄色を置くとパステル自体が汚れてしまいます。
汚れていた場合は汚れが染み込んでしまいますので、ウェットティッシュでは拭かないでください。細い目のサンドペーパーでこすりながら汚れを落とすと安心です。

また汚れを予防するためにパステルを箱にしまう時は、いつも同じ場所に入れるようにしましょう。
全体的に汚れていたらパステルを箱から全部出して、ウェットティッシュなどで箱をきれいに拭いて、しっかり乾かしてからしまうとスッキリしますよ。

混色時に注意!

ヌーベルカレーパステルはたくさんの色があります。同じ青色でも少しずつ違うんですね。なのでたとえば青と黄色を混色した時に、この黄色と青は大丈夫だったのに、違う黄色と青を混ぜると変な色になるという現象が起こります。
黄色は48番なら純粋な黄色なので、他の色と混ぜても大丈夫ですが、51番とか43番になるとちょっと青みがあったり赤みが入ってたりするせいで、混ぜる色によって濁ることがあるんですね。

また2色の粉を削ってあらかじめ混ぜてから塗るのと、1色を塗ってからその上にまたさらに塗るのとでも色が変わります。(12色セットでの実験をした記事はこちらを参考に)

その他によくあるパターンは相性の悪い色同士が隣り合ってしまう場合です。赤やピンクの花を描いてその隣にの葉っぱを描く時、うっかり2色が混ざると濁った色になります。
オレンジと青紫と黄色も相性が悪いので注意してくださいね。

手が汚いことがあります

黒や紺色などの濃い色を塗ってから黄色などの薄い色を塗る時に、色が濁ることがあります。
それは指が汚れているから。
しっかりウェットティッシュなどで拭いたつもりでも、取り切れない汚れがあるものです。
濃い色を塗るのはできるだけ最後の方にしたり、拭いても取れないなと思ったら、途中でも石けんで手を洗ってから続きを描きましょう。

型紙が汚れていませんか?

描くモチーフによっては型紙を使うことがありますが、その型紙はきれいですか?
鉛筆の線が残っていたり、直前に使った時の色が落としきれてなかったりすると、型紙を使って塗った時に色が濁ることがあります。
めんどうでも一回一回型紙の汚れをチェックしながら色を塗るようにしましょう。

体調が色に表れるんです

どういう理屈でそうなるのかはわかりませんが、体調がイマイチの時はしっかり濃い色が出ません。
気合いというかエネルギーが絵に影響するのかもしれませんね。
いつも元気バリバリの人が色を塗ると、すごく濃くなります。反対に線の細いおとなしい感じの人は色が薄くなることが多いです。
あとは指の温度とか湿度とか、そういったことも関係があるかもしれませんね。

初心者さんは濃い色になりにくいことも

初めてパステルアートを描く時は、自信がなくておそるおそる塗るのでどうしても色が薄くなりがちです。
何枚も描いていくうちにだんだん慣れて濃い色が出せるようになってきます。
同じ力加減でも紙によって発色が変わります。ざらざらした画用紙となめらかな紙では、画用紙の方が濃い色になります。その代わりなめらかな紙のほうが繊細な表現が出来ますので、描きたいものによって紙を選ぶと良いですね。

最後に

パステルアートを描くことに慣れてくると、もっと美しく描きたいという欲が出てきますよね。色がしっかり美しく出ると、それだけで癒やし効果も上がります。
色が濁ったりしっかり出ない原因を見つけて、パステルアートを描く時に活かしていただければと思います♪


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成澤まり⭐初心者向けパステルアートの先生
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