パステルアートに使う紙

パステルアートにはどんな紙が向いてる？

油絵だとキャンバスに描いたり、水彩画は水彩画用に紙に描くみたいに、「パステルアートにもパステルアート用の紙があるの？」と思う方も多いと思います。「パステル画　紙」などで検索して画材屋さんのホームページを見ると、パステル画に適した紙ということで、いろんな種類の紙が表示されます。ただパステルアートを描く場合は、必ずしもその紙と相性が良いとは限りません。というのは、色の入り具合や消しゴムで消した時の消し具合（この辺は描いたことがないとわかりにくいです）は、実際に描いてみないとわからないんですね。なので種類は少ないですが、私の実体験に基づいたパステルアートと紙についてを書いてみますね。

コットンや指で擦り込む方法だけで描く場合

パステルアートでもごく簡単な絵、つまり色を乗せるだけで、上から重ね塗りしたりさらに消しゴムで消したりという技法を使わない場合は、少し凹凸のある紙を使うと味わいが出ます。こんな感じの絵ですね。

ザラザラしたり凹凸のある紙に粉にしたパステルを塗ると、紙の質感が絵の表現にもなって、良い感じに仕上がるのです。ただし同じ場所をゴシゴシこすり続けると毛羽立ってしまうため、気をつける必要があります。画用紙や画仙紙などは１００均などでも手に入りやすいですね。画材屋さんに行く機会があれば、パステル画に向いているという紙をいくつか試してみると、自分にとってしっくり来る紙が見つかると思いますよ。

塗ったり消したりを繰り返すような描き方をする場合

この絵はベースに色を入れてから、上から濃い色を塗り、消しゴムで消しながら形を作るという方法で描かれています。（龍体文字はジェルペンで書いてます）この描き方をする時に、凹凸のある紙を使うと、線がきれいに出なくて、ボヤーッとした絵になってしまうのです。

このような描き方をする場合に向いているのは、表面がなめらかな紙です。ケント紙などをよく使いますね。ただしケント紙もメーカーによって描き心地が違います。ツルツルしているため、色が乗らなくて薄い色しか出ないこともあります。ある程度色が乗って、消しゴムの線もクリアに出るという条件で探すのは、なかなか大変かもしれませんね。

私が使ったことがあるものではミューズのケント紙、デリーターの漫画家用の上質紙、ちょっとザラッとしてますがドラパスのスケッチブックなどは、割と好きな描き心地です。ただし同じケント紙でもコクヨのケント紙は、色がきれいに出なくて、消すのもクリアじゃないので残念でした。

安くてオールマイティーに使える紙

家の近くにダイソーがあるのですが、そこで売ってる画用紙はどんな描き方をしても無難にまとまります。５５枚入りのはがきも良い感じに描けます。イベントでのワークショップ用によく使ってます。

初心者の方は、まず手に入りやすいこういった紙から始めて、いろんな表現を試したくなってきたら、他の紙で冒険してみると良いと思います。以前、画材関係のイベントに行った時に、紙の見本をもらえたことがあります。見本がもらえる機会があれば、積極的に活用すると良いですね。